エクセルのゴールシークを使って目標から逆算して毎月の必要なアクションを知る


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photo credit: Xavier Roeseler Playtime is the best time via photopin (license)

みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。

当ブログが2020年末までにどれほどのページビューになるのか…といったことを色々予測をしています。

まあ最近はPVはそんなに価値がなくなってきてるよー、などと言う話をちょこちょこ聴くことがありますが…

PVなんて意味がない!?メディアが生き残るためにはブランドが必要
先日開催されました「WordCamp TOKYO 2016」。その中のセッション「WordPressで運営する大手メディア座談会」から気になったテーマの一つPVとブランドについてお伝えします。

かといって、全く見なくてもいい!というわけではなくて、指標として大事なことは確か。

ということで、本シリーズでは、そういうことはあまり気にせずに将来のPVを気にしていきます。

さて、前回はこちらの記事。

エクセルのデータ分析アドインを使って回帰分析をする方法と回帰分析表の見方
過去のデータから予測値を求めるために、エクセルのデータ分析アドインを使って回帰分析をする方法についてお伝えします。アドインの追加の方法、回帰分析とは何か、回帰分析表の見方などについて解説しています。

エクセルを使って回帰分析をすることで、過去の公開記事数とページビューのデータから未来のページビューを予測する方法をお伝えしました。

今回は、その結果を活用して

2020年末に200万PVに到達するためには、毎月いくつの記事を公開していけばいいのか?
について逆算をしていきたいと思います。

エクセルのゴールシークという機能を使うことで、ゴールから逆算をして前提となる数値を求めることができますので、今回はその方法をお伝えしていきます。

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前回のおさらい:回帰分析とは何か?

まずはおさらいも兼ねまして、前回の回帰分析の結果をお伝えします。

そもそも回帰分析というのは、過去のデータから

y = a + bx

という数式(回帰式と言います)の切片aと傾きbを見出す方法です。エクセルのデータ分析アドインを使えば過去データから簡単に求められます。

ここで、aとbがわかってしまえば、あとは説明変数x(公開記事数)を仮に設定すれば、その場合の目標変数y(ページビュー)が予測できるというわけです。

前回の結果はこちらです。

エクセルで回帰分析をした結果

データ分析アドイン「回帰分析」の結果出力でいうところの「係数」の箇所を確認すると、その回帰式は

y = -26054.9 + 681.4542 * x

と求められますから、例えば公開記事数が1,000記事であれば

y = -26054.9 + 681.4542 * 1000 = 655399.3

と、その際のページビュー数の予測をすることができるというわけです。

200万PVに必要な公開記事数は?

それで今回ですが、逆に200万PVに達するには、どれほどの公開記事数が必要かを知りたいのです。

回帰式でいうとyの目標値に対して、それに必要となるxの値を求める方法を知りたいということになりますね。

まあ、ちょっと中学校の数学を覚えていらっしゃる方であれば、「回帰式は一次方程式なんだから「y=」を「x=」の式に書き換えれば簡単じゃん」とばかりに

x = (y – a) / b

と出せちゃうかも知れません。目標ページビューが2000000であれば

x = (2000000 + 26054.9) / 681.4542 = 2973.1

と出せます。

ただ、ちょっと式を作り直す手間もかかりますし、計算ミスの心配もあります。

そこで、ゴールシークの登場です。

ゴールシークで目標から説明変数を求める

ではゴールシークの使い方を説明していきます。

ゴールシークの事前準備

まず、事前準備としてシートにこのように二つのセルを用意しておきましょう。

エクセルでゴールシークをするための準備

今回は

  • 数式を入力するセル:=F17+F18*P18
  • 変化をさせるセル:0

としています。

もうお気づきと思いますが「数式を入力するセル」は回帰式を入力しています。切片がF17、傾きがF18ですからね。

それで説明変数のP18を0からアレコレ変化させてみるわけです。

ゴールシークを実施する

準備はこれで完璧ですので、ゴールシークをしていきます。

リボンから「データ」→「What-If分析」→「ゴールシーク」とたどっていきます。

エクセルでメニューからゴールシークを選択

すると「ゴールシーク」ウィンドウ(めっちゃ小さい)が開きますので、数式入力セル(今回はP17)と変化させるセル(今回はP18)そして目標値(2000000)を入力します。

エクセルのゴールシークのウィンドウ

これで「OK」をクリックすると…

エクセルでゴールシークを実施している様子

このように、P18の「変化させるセル」がガシャガシャと自動で変わっていき、目標値に対する説明変数が2973であると求めることができました。

目標達成に必要なアクションに落とし込む

あとは例えば、2020年末までの月数を求めて、目標とする公開記事数をその月数で割れば毎月のアクションとして落とし込むことができます。

指定期間の日数、月数、年数を求める場合はDATEDIF関数を使います。

DATEDIF(開始日,終了日,単位)

単位は、年なら”Y”、月なら”M”、日なら”D”とします。

今回の場合は

=DATEIF(“2016/8/1″,”2020/12/1″,”M”)

とします。

これをもとに、2020年12月に2973記事に到達するために必要とする毎月の公開記事数は

=(目標記事数-既に公開している記事数)/月数

ですから、49記事と求めることができます。

エクセルで目標値から毎月の行動に落とし込む

まとめ

エクセルで目標から逆算をすることができるゴールシークの機能についてお伝えしました。

回帰分析とセットで使うとパッパとアクションに落とし込むことができますので、とっても便利です。

しかし、毎月49記事…さすがにちょっと大変ですね。

頑張ります!

次回はもう少し凝った分析方法についてお伝えできればと思います。

どうぞお楽しみに!

連載目次:エクセルで回帰分析!過去データから将来の予測や行動計画を立てる

過去のデータが揃っていれば回帰分析を使うことで将来の予測を立てたり、目標値を達成するための行動計画を立てたりということが可能です。初心者向けにエクセルを使って簡単に回帰分析をする方法についてブログのページビューを事例としてお伝えしていきます。
  1. エクセルで過去のデータから将来の予測値をシミュレーションする【回帰分析】
  2. エクセルのデータ分析アドインを使って回帰分析をする方法と回帰分析表の見方
  3. エクセルのゴールシークを使って目標から逆算して毎月の必要なアクションを知る

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