ワーク・ライフバランスの実現の意義と労働時間革命についての私の考え

★気に入ったらシェアをお願いします!


みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。

「労働時間革命 残業削減で業績向上! その仕組みが分かる」という書籍を読みました。

本書の著者でいらっしゃる株式会社ワーク・ライフバランスの小室社長のお話を最初に拝聴したのは昨年2015年11月に行われた「cybozu.comカンファレンス2015」の基調講演でした。

「長時間労働」をテーマにお話をされていまして、その説得力と勢いに圧倒された覚えがあります。

なぜ働き方を変えなければいけないのか、その強固なロジックと、強い勇気を頂きました。

本書はそんな小室社長の最新著書で、ワーク・ライフバランスの実現による成功例の無双状態…軽く引くくらい圧倒的な内容になっております。

では、元気よく紹介をさせて頂きつつ、僭越ながら私の考えも少しお話させて頂きたいと思います。

もっと生産性上げられる余地はいっぱいある

一億総活躍。少子高齢化社会に向けて重要な一手であることは間違いないのですが、子育て中の女性や、一度引退をした高齢者ばかりに問題を押し付けてしまっているようで、個人的にはちょっと違和感を感じています。

もちろん、そういう方々も元気よく働ける環境づくりは大事だと思います。

ただ、これまでサラリーマンと派遣社員を十数年経験してきた中で、例えば働き盛りのオジサンたちの生産性が非常に高かったかというと、甚だ疑問と感じているからです。

オジサンたちももっと頑張れるよ!と信じています。

エンジニア以外のホワイトカラーは狙い目?

先日ちょっと面白い記事を読みました。

残業を大幅に削減したければ、パソコンをすべてタブレットにしてしまえばいい。タブレットを眺めて、どれだけ残業できるか考えてみればわかる。

この記事内で

パソコンで「何か」をしていると、仕事をした「気分」になる。

とありましたが、これは本当にアルな~と思いました。

以前ブログでも書いたのですが、例えばほとんどのオフィスワーカーが使っているであろうソフトウェアであるエクセル。

これもちょっと気の利いた関数やマクロをマスターするだけで、同じ作業が1/4の時間でできたり、場合によっては数日かかっていたのが数秒で終わるようになる、ということが普通に起こり得ます。

Microsoftの罪!?なぜエクセル使いは初心者のままなのか?
ふとした疑問がありまして、皆さんがエクセルを毎日使っているにも関わらずスキルがなかなか上がっていないのです。今回はエクセル使いが初心者のままプロにならない理由について検証をしてみました。

この生産性の差…企業やマネージャーたちはきちんと把握できているのでしょうか?

未だにエクセル2003を使っている企業がたくさんあります。例えば1シートで扱えるデータがたったの65,536件ですし、PDF保存できませんし、SUMIFS関数やCOUNTIFS関数という超便利関数が使えませんが、それによってどれだけ生産性を損しているかはご存じなのでしょうか?

部下がエクセルというツールをそこそこ使っているのであれば、どのような使い方が理想なのか、現状と理想の差はどのように埋めていくのか、といったことは認識しておくべきだと思います。

これについてはエンジニアのチームはほぼ間違いなくやっています。同じパソコン使いとして、彼らには申し訳ない気持ちでいっぱいです。

ITの視点で言うと、日本のエンジニア以外のパソコンをいつも使っているホワイトカラーには、改善できる余地がたくさんあります。

時間当たり生産性を重視すべき

小室社長は常に「時間あたり生産性」を重視するということを推奨されています。

当たり前じゃん、と思われるかも知れませんが、実際にふたを開けてみると日本企業の評価はおかしいときがあります。

100の仕事を8時間でやるよりも、50の仕事を12時間でやるほうが、報酬が1.5倍もらえているということがあり得ます。

生産性でいうと、前者は12.5、後者は4.1。1/3しか仕事をしていない人が1.5倍も報酬をもらっているんですよ。衝撃ですよね。

そんな横目で同じお近くの国では

日本人の人件費は今、中国人の8倍、インド人の9倍です

という状況です。

普通に時間量勝負をしていてはグローバルでは勝てませんね。

IT以外でもできることはある

本書では、IT以外で時短を達成した事例がたくさん紹介されていました。

集中タイムや、部活動・ランチを活用したコミュニケーション、業務フローの整理、オフィスの整理など、すぐにできるものも多くあります。

課題や状況は企業によって様々なので、本書では

労働時間革命に効く万能薬はないが、不可能な職場もない

とある通り、「改善できることはないか?」と組織として個人として問い続けてアイデアを出し続けることが大事なんですね。

…などと、今ではそんなことも言えていますが、少し前までは私もそのような判断力はありませんでした。

敵は「思考停止」

かれこれ5年ほど前ですが、私が某コンテンツ配信サービスのマーケティング部門のマネージャーだった頃を思い出します。

  • 残業が多く、月60時間を超えるメンバー
  • 残業が少なく、月20時間を超えることがないメンバー
  • それの中間のメンバー

この3つの層にメンバーを分類したときに、この構成員はいつも全く一緒でした。調子がいいときも悪いときも全く一緒です。

当時、マネージャーとしての私は広告費とコンバージョンしか興味がなかったので、労働時間については○○さんはいつも残業が多いねくらいの認識でした。

そもそもメンバーが何の仕事に、何のツールを、どのように、どれくらい使っていたのかも、きちんと把握できていなかったと思います。

チームのミッションが増えた場合は、人員を増やすということを真っ先に考えていました。

今思うと、マネージャー失格ですね。完全なるサボりです。

これには結構色々な問題が集約されているのですが、私もまたそれを管理している会社、そしておそらくメンバー自身も「生産性」ひいては「働き方」に関して完全に思考停止をしていたと思います。

労働時間革命についての私の考え

本書では働く人のワーク・ライフバランスがいかに少子化問題や労働人口減少問題の打開策になるのかについて、データを用いて超徹底的に解説されています。

これだけでも十分価値のある一冊と言っても良いと思います。

その上で政府が動き出したのは画期的でもあり、ある意味では自然。というかやらざるを得ない。ですから、社会的意義を考えると適切なワーク・ライフバランスを従業員に提供てきている企業が望ましいと思います。

企業のワーク・ライフバランスの方針について

一方で、だからといって全部の企業がその流れに乗るのか?といったら、そうでない可能性もあります。

というのも、社員が自社のために一生懸命働いてくれていると”見えている”とき、かつ残業代も払わなくていいなどとなっていたら、その労働時間をわざわざ減らすなどという判断はなかなか想定できないものと思います。

私も今このブログを書いているのは夜22時ですが、アップするまではやると決めています。昨日アップできていないから、今日アップしないとブログ借金が溜まります。昨日も今日も全力だった、それは認めます。

そして毎日ブログを書く、それが弊社の生命線…頼むぞタカハシ、頑張れ…!

そんな風に思っているからです。

ですから、個人的には企業のワーク・ライフバランスについては企業がつまり経営者が決めればいいと思っていまして、どちらでも良いと思います。

ワーク・ライフバランスを整えることで良い人材を確保したい企業はそうするでしょうし、目下の目標を達成するために働きまくって頑張ろうぜ!という企業はそうすれば良いと思います。

従業員は自分の働き方に責任を持たざるを得ない

一方で、従業員のほうは、子育て、介護などそれぞれに様々な状況がありますから、自分の働き方は自分で主体的に決めるべきです。

自分の決めた意見を通すためには、言うことも言う必要がありますし、そのためには自分の価値を十分に上げる必要があります。そしてさらにそのためには、指示待ち君ではだめです。自分で考え、行動を起こさなければなりません。

一人一人の働き方の責任は企業は負ってくれません。最終的には自分でかぶるしかないですから。

10年続けてみようと思う

最後に少し違った視点でお伝えしたいことがあります。

2014年9月、安倍内閣産業競争力会議の民間議員になられた頃

私が長時間労働の是正に関する発言をしようとすると「待った」をかけられることが多かった。

と語られていますが、2015年6月に発表された閣議決定「日本再興戦略 改訂2015ー未来への投資・生産性革命ー」の冒頭である総論に

長期的な視点に立った総合的な少子化対策を進めつつ、当面の供給制約への対応という観点からは、労働生産性の向上により稼ぐ力を高めていくことが必要である。その際、何よりもまず重要なことは、長時間労働の是正と働き方改革を進めていくことが、一人一人が潜在力を最大限に発揮していくことにつながっていく、との考え方である。

と記載されるまでに至りました。

今では株式会社ワーク・ライフバランスは経済産業省、内閣人事局、総務局などのコンサルティングにも入り、さらには安倍首相に

「働き方改革は安倍内閣の最大のチャレンジだ」

とまで言わしめたとのこと。

ここまでのサクセスストーリーが序章の中にギュッと凝縮されているのですが、読んでいて非常に熱くなりました。

私も「IT×働き方」というテーマについて社会的な意義も十分にあると思って活動をしていますが、なんというか…端的に言うとこの領域って「人気がない」んですね。興味を持たれづらいというか。

潜在的なニーズは絶対にあります。費用対効果も人件費で換算すると簡単に成立できる場合が多いです。

ですから、ブログとかセミナーとか考え得る機会を使って啓蒙も含めてやっていかなければいけないな…なんて思っています。

ですが、本書に書かれている通り、10年頑張れば政府のトップと話ができるほどの成果を上げられる、ということを証明してくださいました。

とても勇気づけられます。

まとめ

冒頭で紹介した基調講演のときに、少子高齢化やグローバルでの人材競争と見据えて

今は、高付加価値型のビジネスをしないといけない

とおっしゃられていたのですが、それを「インベーダーゲームのUFOだけを狙う」と例えてらっしゃいました。

確かに、我々日本人って忠実で勤勉なところがありますから、ザコを端から倒そうとしてしまうというところがあるのかも知れません。

ですが、ザコはITにでも任せておけば良いです。

私も微力ながら、皆さまがUFOを一発で仕留められるようにお手伝いしていければと思います。