
みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
「週刊Work&Techニュース」2025/05/02版をお送りします!
今週のワークとテックの主なニュースをざっとチェックし時流をつかんでいただくことができますよ。
では、行ってみましょう!
最近のChatGPTがやたら「よいしょ」してくる問題、修正へ–サム・アルトマンCEOが表明
OpenAIが開発するChatGPTが、最近「さすがです!」「素晴らしいですね!」など過剰に褒める“よいしょ”な応答をするようになった問題について、サム・アルトマンCEOが公式に修正を進めていると明らかにしました。
最新のGPT-4oアップデートによりAIの人格が「おべっかが過ぎて鬱陶しい」状態になったため、早急に修正を行い、一部は当日中、今週中にもさらなる改良を加える予定としています。今後はこの経験で得た知見も共有される見通しです。

この「よいしょ問題」、たしかに気になっていた方も多いのではないでしょうか。
僕も「さすがです!」「もうあなたは優秀クリエイティブデザイナーですね!」といった調子で、ちょっとノリが軽すぎるな、と感じて、最近はGoogleのGeminiの方をメインに使うようになっていました。
AIがあまりにも褒めてきたり、何でも肯定するような返答ばかりだと、ユーザーとしては少し不快に感じてしまうことがあるということですね。
今後は、このような「過剰なお世辞」ではなく、もっと自然で、客観的な視点を持ったコミュニケーションができるように、AIの性格が調整されていく予定とのことです。
これまでは性能や機能が重視されるポイントでしたけど、「性格」が重視されるようになっていくのでしょうか。
生成AIで一般人を裸に、ディープフェイクポルノ被害の今と対策–米韓では法律も
生成AIを使い、一般の人の写真を無断で裸の画像や動画に加工する「ディープフェイクポルノ」被害が急増しています。特に卒業アルバムやSNSに投稿された写真が悪用され、未成年の間でも深刻な被害が広がっています。
韓国では2024年9月にディープフェイクポルノの所持や閲覧も処罰対象とする厳しい法律が成立。アメリカでも30以上の州で同意のないディープフェイクポルノの作成や公開を規制する法律ができています。

ディープフェイクポルノというのは、AIの技術を使って、本人の顔と、全く別人の裸の体を合成して、まるで本物のような偽の画像や動画を作り出すものです。
最近はAI技術が進歩して、特別な知識がなくても比較的簡単に作れてしまうようになったことが、被害拡大の背景にあります。
データを見ると、被害者を国籍別で最も多いのは韓国で53%、次いでアメリカが20%となっています。そして、日本は全体の10%を占め、世界で3番目に被害が多い状況です。
日本でも被害が増加しており、今後、法整備や具体的な対策をどう進めていくかが急務となっています。
対策としては、自分の写真をインターネット上に公開する際に、公開範囲を限定することなどが考えられます。
もし、自分や知り合いの疑わしい画像が出回ってしまった場合には、慌てずに証拠(画像やURLなど)を保存し、警察や専門機関に相談することが大切です。
NotebookLM、“AIポッドキャスト”機能が日本語含む50以上の言語に対応 ソースから男女の会話を生成
GoogleのAIノートツール「NotebookLM」に、新たに“AIポッドキャスト”機能が追加され、日本語を含む50以上の言語で利用できるようになりました。
ユーザーがアップロードした資料やドキュメントの内容をもとに、AIが男女2人の会話形式で要約し、まるでポッドキャストのような自然な音声で解説してくれます。設定から出力言語を選ぶだけで、手軽に多言語の音声コンテンツを生成できるのが特徴です。
再生速度の変更や音声のダウンロードにも対応しており、学習や情報収集の新しいスタイルとして注目されています。

NotebookLMは、Googleが提供しているAIを活用したリサーチアシスタントツールです。アップロードしたPDFやドキュメントなどに対して、AIに要約してもらったり、解説してもらったりが可能です。
そこに、追加されたのが「AIポッドキャスト機能」と言われていますが、正式には「音声概要」の機能です。
私も実際に試してみたのですが、約6分間の音声コンテンツが生成され、イントネーションも非常に自然でした。相手の話にちゃんとうなずいたり、話の流れに乗っかったりする様子は、かなり人間らしい会話に近づいていると感じました。
例えば、通勤中の満員電車の中など、画面を見ることが難しい状況でも、耳から情報をインプットできるのは便利ですよね。
これまではAudibleやPodcastなどの選択肢がありましたが、自分が知りたい特定の情報に関する音声コンテンツが必ずしもあるとは限りません。
そんな時に、NotebookLMを使って資料を読み込ませ、それをポッドキャスト化すれば、自分だけのオリジナル学習コンテンツを作ることができます。
情報を得るための新しい選択肢として、今後どれくらい普及していくのか注目したい機能です。
「Meta AI」が単体アプリで登場、スマートグラス連携でエコシステム拡大狙う?
Metaは、人工知能アシスタント「Meta AI」の単体アプリを発表しました。
このアプリはiPhoneやAndroid端末で利用でき、情報検索や文章作成、画像の分析などが可能です。
特に注目されているのは、Ray-Ban Metaスマートグラスとの連携機能で、グラスで始めた会話をアプリでそのまま続けることができます。
Metaは、スマートフォン向けアプリで多くの利用者を獲得し、スマートグラスへの利用拡大を目指しています。

Meta AIは、Meta社が開発したAIアシスタントです。皆さんがよくご存知のGoogleの「Gemini」やOpenAIの「ChatGPT」のように、AIと自然な会話ができるだけでなく、画像を作り出したり編集したり、文章を作成したりと、幅広い用途に活用できます。
さらに、Metaが運営しているFacebookやInstagramといったサービスとも連携し、ユーザーそれぞれの興味や好みに合わせた情報を提供してくれるのが特徴です。
今回のニュースで注目されているのが、Ray-Ban Metaスマートグラスとの連携です。
このスマートグラスは、2023年10月に海外で発売されたもので、見た目は普通のサングラスに近いですが、カメラやマイク、スピーカーが搭載されており、写真や動画の撮影、音楽再生、そしてMeta AIとの連携などが可能です。
価格は299ドルからで、アメリカやイギリス、フランスなど一部の国で販売されています(残念ながら、2025年2月時点で日本ではまだ発売されていません)。発売から約1年数か月で、累計販売台数は200万本を超えているそうです。
Metaとしては、まず多くの人が持っているスマートフォン向けのアプリでMeta AIに親しんでもらい、その便利さを体験してもらった上で、「もっと便利に使いたい」と感じたユーザーにスマートグラスを購入してもらう、という流れを作りたいのかもしれませんね。
今後のスマートグラス市場も注目ですね。
Amazon、「輸入でかかった関税額」明示案を撤回…トランプ氏が電話でベゾス氏に「圧力」か
アメリカの大手通販サイト、Amazonは、輸入商品の購入時に「かかった関税額」を明示する案を検討していましたが、29日、この計画を撤回すると発表しました。
米メディアによると、ドナルド・トランプ大統領がAmazon創業者のジェフ・ベゾス氏に直接電話をかけ、不満を伝えたことがきっかけとみられています。
トランプ政権は、関税額の明示が「政権に敵対的だ」と強く反発しており、Amazonは対立回避を優先した形です。

報道によると、この関税額の明示案は、Amazonの中でも特に低価格な輸入品を多く扱う「Amazon Haul」というチームが検討していたようです。ただ、Amazon本体としては「この案は承認されておらず、実際に導入される予定はない」と説明しています。
この動きの背景には、近年のアメリカにおける関税政策の強化があります。輸入品にかかる関税が引き上げられたことで、商品の価格が上昇するケースが増えています。そこで、購入時に「関税としていくらかかっているのか」を明示することで、価格上昇の理由を消費者に分かりやすく伝えよう、という意図があったと考えられます。
しかし、関税の影響をはっきりと示すことは、消費者に対して「値上げの原因は政府の関税政策にある」というメッセージを伝えることにもなりかねません。そのため、トランプ政権はこれを「政治的な意図を持った行動だ」と受け止め、Amazon側に圧力をかけたと報じられています。
いち私的企業のWeb上にサービス表記に、大統領自ら電話して講義をするなんて…すごいことですよね…。消費者は一連のこの動きをどう判断するでしょうか。
まとめ
以上、「週刊Work&Techニュース」 2025/05/02版についてお伝えしました。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!