
みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
キャリアの選択は、人生における大きな決断の一つですよね。
今回は、皆さんが後悔しないキャリア選択をするために、僕自身の経験を踏まえて、特に大切だと思う2つのことをお話しします。
ということで、今回は「後悔しないキャリア選択のために大切な2つのこと」です。
では、行ってみましょう!
キャリア選択のターニングポイント
今現在、僕は48歳、辰年です。10年前に独立して、非IT職のビジネスパーソン向けにIT教育、書籍執筆、コミュニティ運営などをしています。
非IT職の皆さんの中には、ITやAIを使いこなせていない方が多いと感じています。
でも、もしそれができたら、働き方はもっと良くなるし、皆さんの使いこなしが一段ずつ上がるだけでも会社も、ひいては日本を再生できるかもしれない。その可能性にチャレンジしています。
この仕事が大好きで、健康寿命が尽きるまで、ずっと続けたいと思っています。ここにたどり着けて、本当に良かったと感じています。
でも、ここに至るまでには、いくつかのターニングポイントがありました。ただ、それぞれのポイントで、実はほとんど選択肢がなかったんです。ターニングポイントと言うのかどうか……(笑)。
突然のリストラ、そして転職活動の苦労
唯一、自ら選択したのは、20代のときのサックスプレイヤー。これは自分で選びました。でも、全然稼げなくて、30歳でサラリーマンになりました。当時は、会社に入って忠誠を誓い、キャリアをじっくり積んでいくのが正解、という風潮でしたよね。
その頃は、携帯コンテンツが全盛期でした。4G、そして5Gと進化していく中で、3Gが出始めたときは、音声、電子書籍、ゲームといったリッチなモバイルコンテンツの市場がバブル状態だったんです。
そんな中、僕は縁あって派遣社員から正社員として登用してもらえました。
入社当初は30名ほどの会社だったのですが、ぐんぐんと伸び、数年で200人ほどまでに成長しました。僕も、たくさんの経験を積ませてもらい、最終的には業界でもトップクラスのサイト運営をする30人ほどのチームのリーダーを務めさせていただくまでになりました。
ところが、あるとき経営陣が分裂してしまい、大きな経営体制の変更がありました。その結果、部署ごとリストラにあってしまったんです。こんなことがあるのかと、本当に驚きました。僕が36歳のときのことでした。
転職活動を始めましたが、業界トップクラスのサイトを率いていた実績と自負があったので、正直、なんとかなると思っていました。
でも、現実は甘くなかった。めちゃくちゃ苦労しました。
年齢や希望年収が高かったこと、そして市場のニーズがキャリア公式コンテンツからソーシャルゲームへと移り変わっていたことが大きな要因でした。
その後、唯一採用をくれた企業は、いざ入ってみるとブラック企業…。あっという間に、精神的にボロボロになりました。
逃げるように転職した先も、ちょっとブラックな企業。給料もギリギリ、やりたい仕事でもない。でも、転職は難しい。最終的には、独立するしか道が残されていませんでした。
OODAループ:変化の激しい時代を生き抜く思考法
今振り返ると、30代の順調だったときに「自分は大丈夫、安全だ」とタカをくくってしまっていたのが敗因だったと思います。
リストラなんて、めったにないことかもしれません。でも、可能性はゼロではない。異動でやりたくない仕事になったり、上司と相性が悪くなったり……。突然、のっぴきならない状況になることって、誰にでも起こり得るんですよね。
結果的に、なんとかここにたどり着いたわけですが、こんなキャリアは危なっかしいですし、みんなにおすすめできるものではありません。
では、僕はどうするべきだったんでしょうか?
ここで思い出したいのが、「OODAループ」という考え方です。これは、もともと軍事目的で生まれた思考と行動のフレームワークで、
- Ovserve(観察)
- Orient(情勢判断)
- Decide(意思決定)
- Act(行動)
の4つのステップを繰り返すことで、変化の激しい状況に迅速かつ適切に対応できるようになる、というものです。
日本のビジネスパーソン、特に組織に所属している人たちは、この「観察」と「情勢判断」が弱いことが多いと感じています。自分の業界や会社のことは詳しくても、一歩外に出た世界のことを知らなすぎる、気にしなさすぎるんです。
僕自身がまさにそうでした。世の中は一気にソーシャルゲーム一色になりつつあった。その変化に気づかず、市場全体としては自分のポジションがなくなりつつあることに気づけなかったんです。
自分の「外」の世界を知る
では、どうすれば「観察」と「情勢判断」の力を高められるのか。具体的な行動としては、「行動範囲を変える」ことが大切です。
つまり、意識的に会社以外のビジネスを観る・感じる場に出向くようにするということです。
具体的行動1:ゆるい転職活動
ひとつは、ゆるい転職活動をしてみるというのがオススメです。
実際に転職するわけではなくとも、ふだんから自らの経歴とスキルを棚卸ししておき、履歴書・職務経歴書を書き、転職サービスに登録しておく。
おそらく情報が流れてくるので、それをキャッチしておきます。エージェントから連絡があった場合、ひとまず話を聞いてみるのもよいと思います。
これにより転職市場が今どうなっていて、どの方向に向かっているのか、リアルに感じておくことができます。
具体的行動2:副業をしてみる
もうひとつは副業をしてみることです。
クラウドソーシングのようなサービスもいいのですが、できれば、リアルに誰かと顔が見える状態で取り組むのがオススメです。
友達の取り組みをちょっと手伝うとか、そういうもので良いです。
転職や副業を「可能性がある」という前提で行動すると、そちらのセンサーがアクティブになります。
SNSなどで目につく情報も変わってくるし、自分と転職先・副業先との差分が見えるので、日々どういうスキルを身につければいいか、どういう経験を積めばいいかも見えてきます。
具体的行動3:多様な人と繋がるコミュニティに参加する
もう一つは、「コミュニティ」に参加することです。
業種や立場がさまざまな人たちとフラットに話せる場を持つことで、デジタルでは得られない、生きた情報が手に入ります。
社会学者のマーク・グラノヴェッターは、「弱い紐帯(ちゅうたい)」の重要性を説いています。良い転職は、意外と弱いつながりからもたらされることが多い、というんですね。
さらに、別のメリットとして、会社の看板や肩書きがない「自分」があらわになる場で、自分自身を観察する貴重な機会にもなります。
僕が運営しているノンプログラマー向けのITスキルアップコミュニティ「ノンプロ研」も、スキルを身につける場であると同時に、スキルや「やってみたいこと」を実践する実験の場にもなっています。
まとめ: 偶然に世界を観察することはない
最後に、シャーロック・ホームズの言葉を引用します。
“The world is full of obvious things which nobody by any chance ever observes.”
「世界は明らかな事実で満たされている。でも、誰もそれを偶然に観察することはない」
僕たちは、ついつい目の前のことに囚われて、そこだけを見て日々を過ごしてしまいがちです。
でも、意識して「観察」することで、自分のキャリアの選択を成功に導くヒントがちゃんと落ちていて、良い流れをつかむことができるはず。
いつもの場所から、一歩外に踏み出していきましょう。
以上、「後悔しないキャリア選択のために大切な2つのこと」についてお伝えしました。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!