あなたは本をどんな読み方してる?~『本を読めなくなった人のための読書論』から

あなたは本をどんな読み方してる?~『本を読めなくなった人のための読書論』から

みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。

あなたは本をどのように読んでますか?

効率よくたくさん読まなくてはいけない、正しく読まなくてはいけない、このように感じてはいないでしょうか?

今日は『本を読めなくなった人のための読書論』をお供として、どんな読書スタイルが望ましいのか探ってみましょう。

ということで、今回は「あなたは本をどんな読み方してる?~『本を読めなくなった人のための読書論』から」です。

では、行ってみましょう!

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「どんな選書をして、どんな読み方をしていますか?」

読書コミュニティ「flier book labo」では「FELLOW」という、4,5人のグループで本を紹介し合うイベントがあります。

先日のFELLOWで、ある方が『わかったつもり』という本を紹介されていました。

僕らは本を読んでいるときに「わかったつもり」になっていることがあり、そしてそれが「読む」という行為を妨げてしまっていることがあるということを解き明かす本です。

その方は、ビジネス本や自己啓発本などをさらっと読んでいることに気づき、「もしかしたら、わかったつもりになっているのでは?」と心配になったと、おっしゃられていました。

その流れで、グループの中で「みなさんはどんな選書をして、どんな読み方をしていますか?」という話で盛り上がりました。

別の方は「本屋さんでジャケ買いをする」と言っていました。そして、そのジャケットに運命の出会いを感じた『耳に棲むもの』という短編小説を紹介してくださいました。とても豊かな出会い方だな…と、とても関心しました。

別の方は「誤読してもいい、その体験も含めて読書では?」とおっしゃっていました。なるほど、そのスタンスであれば、気楽に読書に臨めますよね。

僕の読書スタイル「1冊を吸い尽くすように読む」

僕自身の本の読み方は、1冊をじっくりと吸い尽くすように読むというものです。

「この本から何かを絶対にものにしてやろう」と、という姿勢で、はじめから最後までしっかり読みます。

ですから、読むペースは遅く、多くても1ヶ月に2~3冊程度。

効率よく読書をする方の中には、「目次を見て、欲しいポイントだけをピックアップすればいい」というアドバイスをされる方がいますが、僕にはそれができません。

僕も著者として、本を書いている立場からすると、「何をどういう順番で書くか」にも強い意図を込めていますから、それも含めて味わい尽くしたいと思うからです。

また、ジャンルも偏ります。

仕事が大好きなので、そこに直結するであろう本以外は、なかなか手にとりません。とくに、小説やエッセイ、詩などはほとんど読みません。

ですから、そんな自分の読書のしかたには「豊かさが足りないのではないか」と感じることもありました。

読むのが遅い、偏りがある、というのは以前はちょっとしたコンプレックスに感じていましたが、しかし、そういえば「それでもいいじゃないか」と今はそう思えているということに気づきました。

『本を読めなくなった人のための読書論』

ちょうど、今読み進めていた本が、このテーマにピッタリのもので、若松英輔さんの『本を読めなくなった人のための読書論』という本です。

これは、高松の本屋「ルヌガンガ」で見つけた本です。

『働くとなぜ本が読めなくなるのか』が大ヒットしていますが、「本が読めない」をテーマとした本がコーナーとして並んでいて、「本が読めない本ってけっこう出ていたんだな」という感想持ちました。そのうちの一冊が本書です。

この本では、「本はたくさん読まなくていい、最初から読まなくていい、なんなら読めないならば読まなくてもいい、つまり、好きに感じて読めばよい」ということが、優しいタッチでずっと伝えられています。

ああ、なるほど、と僕は思いました。

というのも、僕の読み方も、僕が好きなように読んでいるだけなんだから、それでいいのだと。

おそらく今年に入ってから、こう思えるようになってきたのでしょう。

読書は心の旅

『本を読めなくなった人のための読書論』には、こんな一節があります。

本は旅。光景は場所の光景と心の光景。それを観る

僕らは旅をするときに、観光スポットを次から次へと効率よく回るということはしませんよね。その場所の光景を観て、そして何かを感じた自分の心を観る、それが観光。

読書もそれと同じ。言葉を観て、それにより感じた自分の心を観る。

旅になぞらえるなら、僕の読み方は「お遍路さん」のようなものなのかもしれません。

順番が決まっていて、「この順番で行くといいよ」と脈々と受け継がれている王道コース。それを、じっくり自分の足で歩いてまわります。

僕はお遍路さんはやったことはありませんが、終えた方の感想で印象的なものがありました。

それは、その過程が「自分の心との対話の時間だった」というものです。

まさに、これと同じ表現を、若松さんはされていました。

読書は、「ひとり」であることと、対話が同時に実現している、とても不思議な出来事

引き続き、ひとりでの対話の旅を引き続き楽しんでいきたいものです。

ちなみに、ジャンルに偏りがあり豊かさがないという悩みは、「FELLOW」やノンプロ研の「ブックシェア&トーク」で、他の皆さんの言葉を聞いたり、対話したりすることで、解消されています。ステキな出会いと時間に感謝。

まとめ

以上、「あなたは本をどんな読み方してる?~『本を読めなくなった人のための読書論』から」についてお伝えしました。

引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!

この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!

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