
みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
最近、IT界隈を賑わせている「バイブコーディング」という言葉、耳にしたことはありますか?
この記事では、非エンジニアの方にも分かりやすく、この新しい「プログラミングの波」を紹介したいと思います。
ということで、今回は「話題の「バイブコーディング」とは?非エンジニア向けにやさしく解説!」です。
では、行ってみましょう!
最近よく聞く「バイブコーディング」って一体何?
さてさて、早速ですが「バイブコーディング」とは一体何なのでしょうか。
これは、AIの力を借りて、僕たち人間が「こんな感じのアプリ作って!」と日本語や英語といった自然言語でお願いするだけで、AIがソフトウェアのコードを自動で書いてくれて、アプリケーションをつくってしまうという、新しいプログラミングの手法なんです。
実は、僕が主宰しているノンプログラマー向けのコミュニティ「ノンプロ研」を訪れる方の中にも、AIにプログラムを作ってもらったという方がチラホラいらっしゃったんです。しかし、もう自分一人じゃどうにもならなくて、藁にもすがる思いでノンプロ研に。
ただ、そのような「AIにプログラムを作ってもらう」というのと、今日お話しする「バイブコーディング」というのは、似ているようでちょっと違うのか? それとも同じ土俵の話なのか?
そして、これはもう何度も議論の的になっている永遠のテーマ、「プログラミングの知識って、結局いるの?いらないの?」という疑問。
気になりますよね?
ということで今回、しっかり調べてみました!
AIがコードを書く時代?バイブコーディングの生まれた背景
このバイブコーディングという考え方が注目されるようになった背景には、やはりAI技術、特にAIコーディングアシスタントの目覚ましい進化があります。
皆さんも一度は聞いたことがあるかもしれない「ChatGPT」や「Claude」、「Gemini」、そしてプログラマー御用達の「GitHub Copilot」や「Cursor」といったツールたちが、どんどん登場し、そして進化しています。
特に、「Cursor」や「GitHub Copilot」のように、プログラミングを書くことに特化して設計されたAIコーディング・アシスタントの登場が大きいとされています。
AIが先読みしてどんどん次に書くコードの提案をしてくれたり、ファイル全体を書き換えたり、新しい機能の部品を丸ごと生成してくれたり…技術の進歩って本当にすごいです。
名付け親はOpenAIの共同創業者!「バイブ」に込められた意味とは?
この「バイブコーディング」というキャッチーな言葉を提唱したのは、なんとあのChatGPTを開発したOpenAIの共同創業者の一人である、アンドレイ・カーパシー氏。
彼が2025年の2月に、この新しいコーディングスタイルを提唱したと言われています。
カーパシー氏はこんな風に言っています。
私が『バイブコーディング(Vibe coding)』と呼んでいる新しいタイプのコーディングがあります。ここでは、バイブス(感覚)に完全に身を委ね、指数関数的な進化を受け入れ、コードの存在そのものを忘れてしまいます。(中略)さらに、「見る、話す、実行する、コピーする——。それだけで、たいていはうまくいくのです。
ここでいう「バイブ(Vibe)」というのは、音楽シーンなんかでよく使われる「雰囲気」とか「ノリ」、「フィーリング」といったニュアンスの言葉です。
つまり、バイブコーディングとは、細かいプログラムの技術的な仕様をガチガチに指定するんじゃなくて、作りたいものの全体のアイデアとか、「こんな雰囲気で!」という「ノリ」をAIに伝えて、あとはAIと一緒にいい感じで開発を進めていこうぜ!という、そんな開発スタイルを指しているんですね。
まさに、AIとセッションするような感覚に近いのかもしれません。
バイブコーディングは誰のため?恩恵を受ける人と注意点
このバイブコーディング、どんな人が一番その恩恵を受けられるのでしょうか?
MITメディアラボでAIのセキュリティについて研究されているトビン・サウス博士によると、主に2つのタイプの人々が大きなメリットを享受できるだろうと言っています。
一人目は、すでにプログラミングに習熟しているベテランエンジニアの方々。
彼らは、バイブコーディングを使って重要なプロジェクトを進める中で、もし何か深刻な問題、つまりエラーとかバグですね、そういったものが発生しても、どこをどう直せばいいのかを熟知しています。だから、AIが生み出したコードをうまく手懐けながら、効率的に開発を進められるというわけです。
そして二人目は、コーディングの経験がほとんど、あるいは全くないという初心者。
これはちょっと意外かもしれませんね。でも、専門知識がないからこそ、先入観なくAIに「こんなの欲しいんだけど!」と素直にお願いできる。そして、AIが作ってくれたものを「おお、なんか動いた!」と、まずは動く喜びを体験できるというのは、学びの入り口としてはすごく良いのかもしれません。
バイブコーディング…そこに潜むリスクもある
ただ、ここでちょっと立ち止まって考えてみたいことがあります。
デザインツール「Canva」でソフトウェア・エンジニアをされているセルゲイ・ツェロヴァルニコフさんは、こんな風に注意を促しています。
バイブコーディングでは多くのエラーや問題が生じる可能性がありますが、ちょっとしたゲームやデータを保存しない小規模アプリのような環境では、それほど大きな問題にはなりません。私自身は、大規模なプロジェクトであればあるほど、はるかに慎重になると思います。セキュリティ上の脆弱性があるかどうかわからず、自分でコードをテストしていないとしたら、それは非常に危険なことです
…うん、これは本当にその通りだなと、僕も深く頷いてしまいました。
「ノリ」だけじゃダメ?プログラミング知識はやっぱり必要?
さて、ここで冒頭の疑問に戻りましょう。「プログラミングの知識はいるのか?いらないのか?」
バイブコーディングという言葉の響きだけ聞くと、「もう知識なんていらないじゃん!AI最高!」って思っちゃいそうになりますが、どうやらそう単純な話でもなさそうです。
まず、個人情報とか、会社の機密情報とか、そういったセンシティブな情報を扱うシステムは、いくらバイブコーディングが便利でも、ちょっと立ち止まって考えた方がいいでしょう。万が一、情報が漏れたりしたら大変です。
それから、たとえば外部にメールを送信するツールなど、正しく動かなかった場合に大きなリスクがあるもの。このようなツールも、バイブコーディングだけで完結させるのは避けた方が賢明です。
さらに、プログラミングの世界には特有の「お作法」みたいなものがあって、例えば「APIキー」という、外部のサービスを利用するための「鍵」のようなものがあるのですが、こういったものの取り扱いを間違えると、セキュリティ的に非常に大きな問題を引き起こす可能性があります。
これは、ある程度プログラミングを学んでみないと、なかなか気づけないポイントだったりします。
ですから、もし実務で、つまりお仕事で使うツールをAIに作ってもらうとしても、やはり基礎的なプログラミングの知識は持っていた方が安全ですね。
ここが境界線!バイブコーディングで「やっていいこと」
では、どんなケースならバイブコーディングで気持ちよく「ノリノリ」で開発を進めて良いのでしょうか。
- 個人で楽しむための簡単なゲームや影響範囲が個人で収まるユーティリティツール
- データを保存しない、あるいは漏洩しても問題ない情報のみを扱う小規模なアプリケーション
- プログラミング学習の第一歩として、まずは「動くものを作る体験」を目的とした開発
- アイデアのプロトタイプ(試作品)を素早く作る
これらの場合は、多少おかしな動きをしても、安全圏の範囲内といえる場合が多いと思います。
ただ、いずれにしてもプログラミングの知識を学んでしまったほうがより安全、かつもっとAIの力を借りて「無双状態」に入れると思いますし、今はAIのおかげで学ぶハードルも下がっていますので、さっさと学んでしまったほうが手っ取り早いと思います。
実務の「ちょっとしたツール」はバイブコーディングでどこまでいける?
さて、ここまでバイブコーディングの概要と、その可能性、そして注意点についてお話ししてきました。
ノンプログラマーの方が、日常業務の中で「あ〜、こんなちょっとしたツールがあったら便利なのになぁ」と思うこと、結構ありますよね。例えば、たくさんのファイル名を一括で変更したり、表計算ソフトのデータを集計して簡単なレポートを作ったり、といった作業。
こういった「個人的なちょっとした」ツールを、このバイブコーディングでどこまで作れるのか?
実は、このあたりの具体的な検証の様子や、僕なりの気づきについては、次回のプレミアムでお伝えしようと思っています。ご興味のある方は、ぜひそちらもチェックしていただけると嬉しいです。
まとめ
以上、「話題の「バイブコーディング」とは?非エンジニア向けにやさしく解説!」についてお伝えしました。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!