
みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
「週刊Work&Techニュース」 2025/03/21版をお送りします!
今週のワークとテックの主なニュースをざっとチェックし時流をつかんでいただくことができますよ。
大手ビッグテック5社…それぞれの動きがとてもおもしろいです。
では、行ってみましょう!
元Facebook女性幹部がセクハラ・不正告発本を出版、Metaは出版中止を要求
元Facebook幹部のサラ・ウィン=ウィリアムズ氏が、在職中に当時の上司から受けたセクシャルハラスメントや会社の不正行為について言及した回想録「Careless People(ケアレス・ピープル)」を出版しました。
この本は2025年3月11日に発売されましたが、Metaは「誤った非難がなされている」と批判し、緊急仲裁を申し立てました。
3月12日に行われた緊急審理で仲裁人はMetaの主張を認め、ウィン=ウィリアムズ氏に対して本の宣伝活動の停止や、可能な限り出版・配布の中止を命じる判断を下しました。

注目すべきは、ウィン=ウィリアムズ氏の告発は、Facebookが中国市場へ参入する際に、中国共産党に配慮してコンテンツ検閲ツールの開発や、中国政府へのデータアクセス権提供まで検討していたという衝撃的な内容です。
結局、中国進出はなされていませんが、もしこれが事実なら、ビジネス拡大のためなら手段を選ばないという姿勢が問われますよね…。
なお、Meta社は退職合意書の非誹謗条項を理由に出版差し止めを求めていますが、退職合意書はウィン=ウィリアムズ氏本人とのもので、出版社の活動の制限についてはたしかではなく、一部オンラインサイトではまだ販売されているようです。
今後の動向に注目ですね。
Apple、「AirPods」のリアルタイム翻訳機能を計画か
アップル社が「AirPods」向けにリアルタイム翻訳機能を開発中であることが明らかになりました。Bloombergの報道によると、この新機能は2025年後半にiOS 19アップデートの一部として提供される予定です。
この機能により、ユーザーは会話をリアルタイムで翻訳できるようになり、手動での操作なしにスムーズな多言語コミュニケーションが可能になります。翻訳の仕組みとしては、スペイン語話者と英語話者の会話を例にすると、iPhoneがスペイン語の会話を捉え、翻訳してAirPodsに送信し、英語の応答に対しても同様のプロセスで翻訳が行われます。
この機能は既存のAirPodsモデルでもソフトウェアアップデートを通じて利用可能になる見込みで、新しいハードウェアを購入する必要はないとされています

ついにAppleからもAirPodsのリアルタイム翻訳機能が登場するかもしれません。
実は、リアルタイム翻訳イヤホンはこれが初ではなく、Googleの「Pixel Buds」は2017年から、サムスンも「Galaxy Buds」シリーズで同様の機能を提供しています。
ただ、これらの先行製品があまり話題になっていないのは、翻訳精度や使い勝手に課題があるからのようです。
特に、双方でリアルタイム翻訳イヤホンを装着する必要がある点は、AirPodsも同様の課題を抱える可能性があります。Appleがこれらの課題をどうクリアしてくるのか、期待したいですね。
マイクロソフト、AIがゲーム攻略を手伝ってくれる「Copilot for Gaming」提供へ
マイクロソフトが、ゲーム体験を向上させる新たなAIアシスタント「Copilot for Gaming」を発表しました。
このAIアシスタントは、ゲーム攻略のアドバイスやゲームのセットアップなどをサポートし、プレイヤーの時間を節約しながらスキル向上を手助けする機能を持っています。
例えば、「Overwatch 2」ではチーム構成に合わせた最適なヒーロー選択を提案したり、「Minecraft」ではアイテムのクラフト方法を教えたりするなど、ゲームに合わせた具体的なサポートが可能です。
4月からXboxインサイダープログラムのメンバー向けにスマートフォンアプリとして提供が開始される予定です。

「ゲームにCopilot?」と驚かれる方もいるかもしれません。「それじゃゲームがつまらなくなるのでは?」という声も聞こえてきそうです。
しかし、マイクロソフトのゲーミングAI部門バイスプレジデントであるファティマ・カーダル氏は、「ゲームは行き詰まる可能性がある唯一のエンターテイメント形式であり、そこでサポートが必要になる」と説明しています。
確かに、Minecraftでクラフト方法を教えてくれたり、次に何をすれば良いか相談できるのは助かりますよね。Copilot for Gamingが、ゲームの新しい楽しみ方を提供してくれるかもしれません。
「Googleアシスタント」、スマホでは年内終了–その後は「Gemini」に
Googleは、2025年後半にAndroidスマートフォンにおけるGoogleアシスタントをGeminiに完全に置き換えることを発表しました。
この移行は数ヶ月かけて段階的に行われ、年内には「クラシックなGoogleアシスタント」がほとんどのモバイルデバイスでアクセス不可能になり、アプリストアからもダウンロードできなくなります。
この変更はスマートフォンだけでなく、タブレット、自動車、スマートウォッチ、ヘッドフォンなどのデバイスにも及び、さらにスマートスピーカー、ディスプレイ、テレビなどのホームデバイスにも「Geminiを搭載した新しい体験」が提供される予定です

2016年に登場したGoogleアシスタントは、自然な言葉でGoogleの様々なサービスを利用できる便利な機能でした。約9年間、Androidデバイスの音声アシスタントとして活躍してきましたが、AI技術の進化により、ついにGeminiへとバトンタッチされることになりました。
以前、Alexaも新しい生成AI技術を用いたアップデートが報じられました。
しかし、GoogleはスマホやPCだけでなく、音声で操作できる様々なデバイスを通して、すでに顧客との接点を持っていますから、Geminiの音声アシスタントの展開でいうと、かなり有利なポジションにいるように思えます。
ChatGPTユーザーのほとんどが大学生、日本も18~24歳の利用が最多──教育現場の利用動向も明らかに
OpenAI Japanの長崎忠雄社長は2025年3月17日、教育業界向けイベント「OpenAI Education Forum Tokyo」で、ChatGPTの利用動向について発表しました。
世界では週に4億人がChatGPTを利用しており、そのうち5人に4人が35歳以下で、特に大学生の利用が多いとのことです。日本でも同様の傾向が見られ、何百万人ものユーザーがChatGPTを活用しており、18~24歳の大学生が最多のユーザー層となっています。
利用目的としては「論文・レポート作成の参考」が最も多く、次いで「翻訳・外国語作文」「相談・チャット相手」となっています

ChatGPTの利用状況を見ると、世界でも日本でも、大学生を中心とした若い世代が積極的に活用していることがわかります。
一方、企業での導入が進まない理由としては、セキュリティリスクへの懸念や、具体的な活用方法がわからない、変革に対する意識が低いといった点が挙げられます。
しかし、こうした生成AIを使いこなす学生たちが社会に出てくる…しかも、新卒でいうと完全に売り手市場になっていると考えると、僕だったら「仕事でAIが使えるか」は企業を選ぶ判断基準としたいと思います。
企業にも変化が求められるでしょう。
まとめ
以上、「週刊Work&Techニュース」 yyyymmdd版についてお伝えしました。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!
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