週刊Work&Techニュース 2025/05/30版: OpenAIとジョニー・アイブ氏の未知のAIデバイス/教諭の残業、香川県に賠償命令ほか

週刊Work&Techニュース 2025/05/30版: OpenAIとジョニー・アイブ氏の未知のAIデバイス/教諭の残業、香川県に賠償命令ほか

みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。

「週刊Work&Techニュース」 2025/05/30版をお送りします!

今週のワークとテックの主なニュースをざっとチェックし時流をつかんでいただくことができますよ。

では、行ってみましょう!

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Anthropicが「Claude 4」発表、推論やコーディングを強化

AI開発企業のAnthropicは、最新の大規模言語モデル「Claude 4」シリーズを発表しました。

今回登場したのは、最上位モデル「Claude Opus 4」と、バランス型の「Claude Sonnet 4」の2種類です。

両モデルはコーディングや複雑な推論能力が大幅に強化されており、特にOpus 4は世界最高レベルのコーディング性能を誇ります。

新モデルはすでにWeb版などで利用可能で、Opus 4は有料プラン、Sonnet 4は無料ユーザーでも使えます。

Anthropicが「Claude 4」発表、推論やコーディングを強化
Anthropicは、生成AIモデル「Claude」の最新版である「Claude Opus 4」と「Claude Sonnet 4」を発表した。

GoogleのGemini 2.5 Proも非常に優秀だという話がありましたが、Anthropicも決して負けてはいませんね。

今回のOpus 4は、ソフトウェア開発の能力を測るベンチマークテストで、トップクラスのスコアを記録したそうなんです。複雑なコードの編集や、長時間にわたるタスクの処理も得意としているそうです。

さらに、外部のツールを同時に複数利用したり、AI自身が考えてツールを選んで活用する「拡張思考」という機能も搭載されました。これによって、Webで情報を検索したり、ファイルを操作したりといったことを、AIが考えながら組み合わせて、より難しい問題も解決できるようになるんですね。

ただ、性能面での競争は、かなり行き着くところまで来たのかな、という印象も受けます。

最近ではChatGPTでの「ヨイショ問題」のように、AIの性格や、ユーザーとどのように接点を持ち、どんなコミュニケーションを取っていくのかといった、いわゆるUX(ユーザーエクスペリエンス)の部分での競争がより重要になってきているような気もしますね。

「ネット通販疲れ」解消?米アマゾン、「AIが商品について語る」新機能を追加

アメリカのアマゾンは、オンラインショッピングで多くの情報や選択肢に圧倒される「ネット通販疲れ」を解消するため、AIが商品について語る新機能「Hear the highlights」をアプリに追加しました。

この機能は、AIが商品の詳細やカスタマーレビュー、ウェブ上の情報を分析し、短い音声サマリーとして提供するものです。ユーザーはアプリで気になる商品について質問するだけで、AIがまるで友人のようにポイントをまとめて解説してくれます。

現在は米国の一部ユーザー向けに試験提供されており、今後数カ月で対象が拡大される予定です。

「ネット通販疲れ」解消?米アマゾン、「AIが商品について語る」新機能を追加
米アマゾンは現在、購入候補を見極める手助けとなる新機能をテストしている。ユーザーに必要なのは聞くことだけだ。

「ネット通販疲れ」、みなさんも経験ありませんか?欲しい商品を見つけるために、たくさんの商品ページを見比べたり、レビューを延々と読み続けたりして、なんだか疲れてしまう…あの現象のことですね。

今回の新機能は、そういった疲れを解消してくれるかもしれません。気になる商品について質問をすれば、AIが答えてくれるというのは、確かに助かりますよね。

AIは、ユーザーのこれまでの行動やその時の気分、さらには天気や場所といったリアルタイムの状況も考慮して、一人ひとりにぴったりの商品を提案することも可能になるそうです。

ただ、一つ気になるのは、レビュー情報をAIが取り込むという点です。過去にはレビューが不正に操作されたケースもありましたし、この機能が大規模に展開された場合、AIが誤った情報をまるで事実のように提示してしまう「ハルシネーション」を起こすリスクも考えられます。

そういった課題に、今後どのように対応していくのか、注目していきたいですね。

OpenAIとジョニー・アイブ氏が仕掛ける「未知のAIデバイス」の曖昧な姿

OpenAIは2025年5月、元Appleの伝説的デザイナー、ジョニー・アイブ氏が設立したAIハードウェア企業「io」を約65億ドル(約9300億円)で買収すると発表しました。

両者は2026年に新しいAIデバイス製品ファミリーの発表を予定しており、詳細は依然として明かされていません。

アイブ氏とOpenAIのサム・アルトマンCEOは「これまでにない刺激と可能性を与える製品を目指す」と述べており、従来のスマートフォンとは異なる全く新しいAIデバイスの登場が期待されています。

OpenAIとジョニー・アイブ氏が仕掛ける「未知のAIデバイス」の曖昧な姿
アップルで「iPhone」などをデザインしたジョニー・アイブ氏と「ChatGPT」のOpenAIが開発する謎に包まれたAIデバイスについて、現時点で分かっていることをお伝えする。

ジョニー・アイブ氏といえば、iPhoneやiPodなど、Appleを代表する数々の製品デザインを手がけてきた、まさに伝説的なデザイナーですよね。その彼の持つ卓越した美意識と革新性が、今回の新しいデバイスにも反映されるのではないかと、期待が高まります。

先日開催されたGoogleの開発者向けイベントI/Oでは、Googleが検索、Chrome、Android、そしてスマートグラスといった、さまざまな接点でAIを展開していくという発表がありました。

OpenAIはChatGPTで多くのユーザーを獲得していますが、やはりデバイスを通じてユーザーとの接点を持ちたいという思いがあるのではないでしょうか。

現時点では、この新しいデバイスが具体的にどのようなものになるのかは明らかにされていません。「ウェアラブルではない」「画面のないスマートフォン」あるいは「全く新しい道具」といった噂も飛び交っており、AIと人間の関わり方を改めて問い直すような、そんなプロダクトが登場する可能性も秘めているように感じます。

マイクロソフト「メモ帳」、AI作文が可能に–他の「定番アプリ」も進化

マイクロソフトは、Windows 11の標準アプリ「メモ帳」にAIによる自動作文機能を追加しました。

これにより、ユーザーはプロンプトに文章の内容を指示するだけで、AIが新たな文章を自動生成できるようになりました。

加えて、「ペイント」にはAIによるカスタムステッカー作成や画像内オブジェクトの選択機能、「Snipping Tool」にはAIによる正確なスクリーンショットやカラーピッカー機能が搭載され、定番アプリが大幅に進化しています。

マイクロソフト「メモ帳」、AI作文が可能に--他の「定番アプリ」も進化
マイクロソフトは、長年の定番アプリである「メモ帳」「ペイント」「Snipping Tool」に新たなAI機能を追加する。

今回のアップデートは、先日開催されたMicrosoft Build 2025で発表されたもので、AIが私たちの日常的なアプリにも本格的に組み込まれる時代がやってきたことを感じさせますね。

メモ帳のAI作文機能は、新しく文章を自動で生成してくれるだけでなく、既にあるテキストを書き直したり、要約したりすることもできるそうですよ。

そして、お絵かきソフトのペイントでは、「サングラスをかけた猫」といった簡単な指示を入力するだけで、AIがオリジナルのステッカーを生成してくれるようになったんです。これは楽しい機能ですね。

さらに、画面キャプチャでおなじみのSnipping Toolには、「Perfect screenshot」という機能が追加されました。

この機能を選ぶと、キャプチャしたい範囲を指定するだけで、AIが画面に表示されている内容を認識して、自動で最適なサイズに調整してくれるというものだそうです。

教諭の残業、香川県に賠償命令 「初判断」専門家評価

香川県の元中学校教諭が、違法な時間外労働を強いられたとして県を訴えた裁判で、高松地方裁判所は香川県に対し5万円の損害賠償を命じました。

校長が勤務時間が大幅に増えると認識しながら別日への割り振りを怠ったほか、生徒の合宿に同行した教諭に休憩時間を与えなかったことが認定されました。

労働基準法が教員にも適用されるとした今回の判決は、専門家から「初めての判断」と評価されています。

教諭の残業、香川県に賠償命令 「初判断」専門家評価(共同通信) - Yahoo!ニュース
労働基準法に反する時間外労働(残業)をさせられたとして、元高松市立中教諭の男性(67)が香川県に損害賠償を求めた訴訟の判決で、高松地裁が3月、計5万円の支払いを命じていたことが28日、分かった。校

公立学校の教員の方々には、労働基準法の特例として「給特法」(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)という法律が適用されています。

これは、教員の職務の特殊性から、残業代を支給しない代わりに給料月額の4%に相当する教職調整額を支給するというもので、「定額働かせ放題」とも言われることがあります。

この給特法のもとでは、厳格な労働時間の把握義務も否定されてきましたし、時間外手当の支払いもなされず、結果として長時間労働が蔓延する大きな要因の一つとなっていました。

今回の高松地裁の判決は、そうした状況の中で、教員にも労働基準法が適用されるということを明確に示した点で、非常に大きな意義があると言えるでしょう。

特に、学校現場における先生方の長時間労働や、休憩時間が十分に確保されていないという問題は、かねてから深刻な社会問題として指摘されてきました。先生たちは、トイレに行く時間すらままならない、といった声も耳にするほどです。

この判決が、今後の教員の皆さんの働き方改革や、労働環境の改善にどのような影響を与えていくのか、しっかりと見守っていきたいですね。

まとめ

以上、「週刊Work&Techニュース」 2025/05/30版についてお伝えしました。

引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!

この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!

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