格安「Deep Research」対決!最も優れたリサーチをするのはどのAIか?!

格安「Deep Research」対決!最も優れたリサーチをするのはどのAIか?!

みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。

今AI界隈で話題の、リサーチツール「Deep Research」機能。

今回は、Deep Research機能を備えた3つのお手頃AIを比較し、最も優れたリサーチを行うのはどれかを検証します。

ということで、今回は「格安「Deep Research」対決!最も優れたリサーチをするのはどのAIか?!」です。

では、行ってみましょう!

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AIによるリサーチ「Deep Research」

Deep Researchとは、AIが自律的にWebの情報を収集・分析・統合して、ユーザーが指定したトピックに関する詳細なレポートを生成する機能です。

ChatGPTのProプランで使用できるdeep research機能は、リサーチの仕事の多くをAIに任せられるとたいへん話題になっています。しかし、月額3万円という価格は、個人のビジネスパーソンにはなかなか手が届きにくいもの…。

そこで、今回はより安価にDeep Research機能を使える、いくつかのサービスを比較してみたいと思います。

具体的には、僕が運営に関わっている「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会(ノンプロ研)」の会員数増加施策レポートを、以下の各AIサービスで作成してみました。

  • Gemini 1.5 Pro Deep Research
  • Grok 3 Deep Search
  • Perplexity ディープリサーチ

Deep Research対決…その結果は?

対決の方法は以下のとおりです。

各AIサービスに、以下のプロンプトを入力しました。

ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会がより会員数を伸ばすための施策をレポートしてください

このプロンプトに対し、各AIがどのようなレポートを出力するのかを比較・検証していきます。

それでは、各AIのDeep Research機能によるレポート結果を見ていきましょう。

Gemini 1.5 Pro Deep Research

  • 出力時間: 13分
  • ソース数: 16件(僕自身が書いた記事が多めでした)
  • 文字数: 5023文字

Gemini 1.5 Proは、プロンプトを入力すると、まずレポートの進め方を提案してくれます。

「この計画で問題なければ『リサーチを開始』と返信してください。その後、詳細なリサーチを実行します。」といった具合です。問題なければ「リサーチを開始」ボタンをクリックし、リサーチをスタートします。

現状分析

ノンプロ研については

学習意欲が高く、心理的安全性が高い環境を提供することで、学び合いながらスキルを磨ける場を目指しています

と出力されました。

だいたいは合っているのですが、ネットで数分調べればわかる程度の、深みはない内容でした。

ターゲットについては「20代後半から40代前半のビジネスパーソン」とありましたが、現状では50代の会員もいらっしゃいます。少し古い情報ソースを参照しているのかもしれません。

競合として「企業向け越境学習支援プロジェクト」とありましたが、これは僕が代表を務めている一般社団法人ノンプログラマー協会のサービスのことですね汗。

施策

施策は、認知度向上、コンテンツ、参加しやすい環境、会員エンゲージメント、効果測定など、網羅的に出力されています。

しかし、その内容は、これまで一度は検討したことがあるものばかりで、ごくごく一般的なものという印象でした。

総評

総評としては、網羅的に一般的な施策を知りたい場合には良いかもしれません。しかし、深みや真新しさはあまりありません

Gemini 2.0 Pro Deep Researchの登場に期待したいところです。

Grok 3 Deep Search

  • 出力時間: 2分
  • ソース数: 54件
  • 文字数: 3505文字

Grok 3は、プロンプトを入力すると、いきなりリサーチがスタートします。

途中経過が日本語で表示されるのは親切ですね。

戦略を検討中…ノンプログラマーのスキルアップ勉強会が会員を増やすには、具体的な戦略が必要です。このグループはプログラミングや技術スキルを学びたい非プログラマー向けのようですね。

ターゲットを特定中…特定の人々をターゲットにすることで、効果的なマーケティングが可能です。例えば、キャリアチェンジを考えている人や技術に興味がある初心者です。

といった具合です。

現状分析

ノンプロ研については

プログラミングや技術スキルを学びたい初心者を対象としたグループです。

と出力されました。Gemini 1.5 Proと同様に、当たり前の情報のみで、深掘りはされていません。

ターゲットや競合に関する分析レポートはありませんでした。しかし、施策を見る限り、内部でターゲット設定は行っているようです。

施策

マーケティングと広報、メンバー体験の向上、インセンティブと報酬、コミュニティエンゲージメントなど、こちらも網羅的に出力されています。ただし、網羅性ではGeminiの方が上だと感じました。

一方で、Geminiよりはやや具体性が増している部分もありました。例えば

ターゲットであるノンプログラマー(プログラミング経験がない人々)に焦点を当て、技術スキルの学びやすさやキャリアアップのメリットを強調したメッセージを作成します。『プログラミングが初めてでも大丈夫!技術を学んで未来を切り開こう』といった内容です。

といった具合です。

これまで検討したことのない切り口も若干ありました。

GitHubやStack Overflow、freeCodeCampなどの一般的なプログラミングコミュニティと連携し、ネットワークを広げ、メンバーに追加の学習リソースを提供します。

という提案は、プログラミングコミュニティとの連携という点で、新しい視点だと感じました。ただ、全体的には、本職のプログラマー向けのコミュニティに寄せた提案が多い印象を受けました。

総評

Grok 3のDeep Searchは現在は無料で試せますが、今後、月額約6800円になると考えると、期待したほどではなかった、というのが正直なところです。

現状では、より割安なGeminiでも十分かな、と感じました。

Perplexity ディープリサーチ

  • 出力時間: 3分
  • ソース数: 47件
  • 文字数: 2833文字

Perplexityも、プロンプトを打つといきなりリサーチがスタートします。途中経過は英語で表示されるため、何をしているのか、僕にはちょっとよくわかりません。

現状分析

現状分析は3つのAIの中で一番深かったです。

月額5,500円の有料コミュニティとして2017年に発足し、2025年現在で200名を超える会員を擁する。本レポートでは、心理的安全性の高い学習環境と相互教授システムを基盤とする同コミュニティ

ノンプロ研の競合優位性は、『教えることは二度学ぶこと』をモットーとした双方向学習モデル

といった具合に、具体的な数値や特徴を挙げて分析しています。

市場機会の調査も、Perplexityだけが行っていました。

ノンプロ研の主要ターゲット層(30-50代ビジネスパーソン)の潜在市場規模は推計280万人に及ぶ

という分析は、他のAIにはない視点でした。裏付け情報の確認は必要です。

施策

施策は、全体的にぶっ飛んでいます(笑)。

  • 上級者向けにはAWS認定試験対策講座を新設
  • 自然言語処理(NLP)を組み込んだコードレビューシステムを開発
  • Unityを基盤とした仮想学習空間『NonPro Campus』をリリース

など、実現可能性はさておき、ユニークなアイデアが並びます。

しかし、中には「なるほど」「面白いかも」と思わせるものもありました。例えば、

  • 離脱ポイントである『決済完了前画面』に対して、先輩メンバーの体験談動画(平均視聴率82%)を組み込んだLP
  • 全国10都市に『NonPro Hub』を設置。週末開催のもくもく会では、地元企業のIT担当者を招いた課題解決セッションを実施
  • 『ノンプログラマー検定』を創設
  • 新規入会者をマッチングする『バディシステム』を構築

などは、検討の余地があるかもしれません。

総評

一発のプロンプトで、ぶっ飛んだアイデアや、これまで検討したことのないアイデアが多数出てくるのはすごいと感じました。しかも、結構具体的です。

今後、施策を考える際には、一度Perplexityのディープリサーチでアイデア出しをする、というのは、ぜひやってみたいと思います。

まとめ:AIリサーチツールのDeep Research機能を活用しよう

以上、「格安「Deep Research」対決!最も優れたリサーチをするのはどのAIか?!」についてお伝えしました。

3つのAIリサーチツールのDeep Research機能を比較してみました。

現時点での僕の結論としては、

  • 網羅的に一般的な情報を得たいならGemini 1.5 Pro
  • ぶっ飛んだアイデアや新しい視点を得たいならPerplexity

といった使い分けが良いのかな、と感じています。他のリサーチだと傾向が違うかも知れませんので、ぜひ試してみてください。

引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!

この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!

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