
みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
生成AIに何か頼みたい時、プロンプト探しで困っていませんか?
実は、プロンプトは覚えるのではなくAIに作ってもらうのが効率的。
「メタ・プロンプティング」で、AI活用をもっと楽にしましょう。
ということで、今回は「生成AIへのプロンプトは覚えなくていい!メタ・プロンプティングのすすめ」です。
では、行ってみましょう!
プロンプト探しのよくある悩み
生成AI、特にChatGPTのような文章生成AIを使うとき、「どんなプロンプト(指示文)を書けば、期待通りの答えが返ってくるんだろう?」と悩むこと、ありますよね。
いざ、何かAIにお願いしよう!と思っても、
- 「どういう風に頼めばいいんだっけ…?」とGoogle検索を始めてみる。
- でも、なかなかピッタリくる例文が見つからず、時間が溶けて途方に暮れる…。
- やっと見つけたプロンプトを使ってみても、なんだか出力結果がピンとこない…。
こんな経験、一度はあるのではないでしょうか。
最近では、「最強プロンプト100選!」みたいなブログ記事や、便利なプロンプトを集めたサービスなんかもたくさん見かけます。
ついついブックマークしてしまうけれど、後で見返すこともなく、結局一つも使っていない…なんてことも、僕だけではないはずです(笑)。
でも、安心してください。そんな風にプロンプトを探し回ったり、覚えようとしたりする必要はないのです。
救世主?「メタ・プロンプティング」とは?
なぜなら、プロンプトは「覚える」ものではなく、AI自身に「作らせる」ものだからです。
AIに「こういう目的のためのプロンプトを作って」とお願いする。これを「メタ・プロンプティング」と呼びます。
なんだか難しそうに聞こえるかもしれませんが、そんなに難しくないものなので大丈夫です!
メタ・プロンプティングのメリット
AIにプロンプトを作らせるメタ・プロンプティングには、主に2つの大きなメリットがあります。
1. 圧倒的に速くてラク!
自分でいちから考えたり、ネットの情報を探し回ったりする手間が省けます。
正直、AIのほうがプロンプトを作るのは上手。人間があれこれ悩むより、AIに任せてしまった方が、ずっと速くて効率的なんです。
2. AIの進化に追従できる!
「最強プロンプト」として紹介されているものでも、AIモデルがアップデートされたり、新しい機能が追加されたりすると、最適ではなくなっている可能性があります。
メタ・プロンプティングなら、その時点での最新のAIに対して、「今のあなたにとって最適なプロンプトを作って」と依頼できるので、常にAIの性能を引き出す指示を出せる可能性が高まります。
メタ・プロンプティングの実践方法
では、具体的にどうやってAIにプロンプトを作ってもらうのでしょうか? 基本の形は、AIに対して次のように指示を出すだけです。
あなたはプロンプト生成の専門家(プロンプト職人)です。〇〇を実現するためのプロンプトを考えてください。
これだけです。〇〇の部分に、あなたがAIにさせたい具体的な作業内容を入れます。
具体例:上司ウケする週報作成プロンプトを作ってもらう
例えば、あなたが書いた週報を、もっと上司に響くようにAIに書き直してもらいたい、と考えたとしましょう。そのためのプロンプトを、AIに作ってもらいます。
こんな風にお願いしてみます。
あなたはプロのプロンプトエンジニア(プロンプト職人)です。
以下の条件を満たす、「週報を“上司ウケ95点”レベルに書き直す」ための優れたプロンプトを3つ提案してください。
すると3つのプロンプトを提案してくれました。たとえば、以下のようなものです。
【満たすべき条件】
- 元の週報の内容を元に、上司が読む際に「これを聞きたかった!」と感じるであろう情報を自然に盛り込むこと。
- 具体的には「①今週の成果」「②取り組み姿勢」「③来週の展望」が明確に、順序立てて示されるようにリライトを指示すること。
- 上司の関心が高いであろうポイント(例:部門目標への貢献度、チーム内での連携状況、課題への具体的なアクションなど)を意識した言葉遣いを加えるよう指示すること。
- 文章は丁寧さを保ちつつ、冗長にならないよう、A4用紙半分程度のボリュームに収めるよう指示すること。
プロンプトの最後には、ユーザーが元の週報テキストを貼り付けられるように、
(原文)
【ここに元の週報を貼る】
というプレースホルダーを含めてください。
生成されたプロンプトの評価と改善
AIが提案してくれたプロンプトについて、以下の手順で進めていきます。
- 提案された3つのプロンプトを読む。
- その中から「これが一番良さそうだな」と思うものを選びます。
- この時点で、「なるほど、こういう指示の仕方もあったか!」「この視点は自分にはなかったな」といった発見が結構あります。正直なところ、僕ら人間よりもAIの方が、プロンプト作りは上手いことが多いと感じます。
- もし、提案されたものがどれもイマイチだと感じたら、「もっと〇〇な感じで、もう一度提案して」と修正を依頼します。AIは嫌な顔ひとつせず、何度でも出し直してくれます。
- 良さそうなプロンプトが見つかったら、それをコピーして、新しいチャット画面を開いて実際に使ってみます。(元のプロンプト生成をお願いしたチャットでそのまま使うと、AIが混乱することがあるため、別チャットで試すのがおすすめです)
- 実際に週報をリライトさせてみて、出力結果を確認します。
- 期待通りなら、そのプロンプトを採用!
- 「もう少しこうしたいな…」という点があれば、元のプロンプト生成チャットに戻って、さらに修正を依頼します。
- 例えば、「出力形式を箇条書きにしてほしい」「文字数をもう少し短くしてほしい」「もっと丁寧な言葉遣いで」といった具体的な要望を伝えます。
- 「毎回コピーしやすいように、プロンプトの最後に定型文を入れてほしい」といった、運用面での細かな調整も可能です。
完成したプロンプトの保管と活用
こうして試行錯誤して完成したプロンプト。せっかく作ったのですから、いつでも使えるように保管しておきましょう。
- メモ帳アプリやドキュメントファイルにまとめておく。
- 頻繁に使うものは、PCやスマートフォンの「スニペット機能」や「辞書登録機能」に登録しておくと、短いキーワード入力ですぐに呼び出せて便利です。
また、もし使っているAIの新しいバージョンが出たり、画期的な機能が追加されたりしたら、保管しておいたプロンプトをベースに、AIに「このプロンプトを最新版にアップデートして」とお願いしてみてください。
そうすれば、常にAIの能力を最大限に引き出すプロンプトを使い続けることができます。
プレミアム放送とnoteメンバーシップのお知らせ
先日のVoicy配信「#1052 本気で人生を変える、生成AIによる『新・時間の棚卸し』活用術」でご紹介したプロンプトは、なんと3600文字にも及ぶものでした。


さすがに、そんなボリュームのあるプロンプトを自分でつくるのは無理…実はこのプロンプトも、このメタ・プロンプティングを駆使して作成したものです。
今回紹介したのに加えて、あるコツを使っているので、それについては後日Voicyプレミアム放送とnoteメンバーシップでお伝えしますので、楽しみにお待ち下さい。
まとめ:プロンプトは「作る」もの
いかがでしたでしょうか?
生成AIへの指示、すなわちプロンプトは、もはや必死に覚えたり、探し回ったりするものではありません。AI自身に「作らせる」もの、それが「メタ・プロンプティング」です。
ぜひ、あなたも何か一つ、身近な作業でメタ・プロンプティングを試して、あなた専用のプロンプトを作ってみてください。
もしうまくいったら、ぜひX(旧Twitter)やコメントで、どんなプロンプトができたか教えていただけると嬉しいです!
以上、「生成AIへのプロンプトは覚えなくていい!メタ・プロンプティングのすすめ」についてお伝えしました。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!