AIと共存する未来へ!『AIにはできない』から学ぶ、限界と可能性

AIと共存する未来へ!『AIにはできない』から学ぶ、限界と可能性

みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。

生成AIの話題は毎日のように語られていますが、「そもそもAIってどういうしくみ?」「何ができて何ができないの?」など、その理解はあやふやだったりします。

今日は、書籍『AIにはできない』を紹介!AIにできること・できないことをしっかり学べます!

ということで、今回は「AIと共存する未来へ!『AIにはできない』から学ぶ、限界と可能性」です。

では、行ってみましょう!

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AI研究の最前線!『AIにはできない』とは?

最近、ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会(ノンプロ研)で、生成AIに関する講座を開発しているんですが、これがなかなか奥深い…。

もちろん、プロンプトのテクニックや具体的な活用方法も大切です。でも、それだけで本当に良いのか?…と、自問自答する日々を送っていました。

生成AIのポテンシャルや、これから社会に与えるであろう変革を考えると、もっと深い理解が必要なのではないか。ノンプロ研らしい講座にするには、AIの仕組みを深く知って、AIと社会、AIと人間の関係性で何が起きるのかを整理する必要がある、そう感じたんです。

そこで、実務家の方の書籍だけでなく、研究者の方の書籍も読んでみよう!と思い立ち、何冊か手に取ったうちの一冊が、今回ご紹介する栗原聡先生の『AIにはできない 人工知能研究者が正しく伝える限界と可能性』(角川新書)です。

この本は、2024年1月に発売されたばかりの新書で、慶應義塾大学理工学部教授であり、人工知能学会会長・倫理委員会委員長も務める栗原先生が、AIに何ができて何ができないのかを、専門的な視点から分かりやすく解説してくださっています。

『AIにはできない』から何を学べるのか?書籍の構成をチェック!

この本は、以下のような構成になっています。

  • はじめに
  • 第1章 AI開発の歴史は未来のためにある
  • 第2章 生成AIには何ができ、何ができないか
  • 第3章 AIは経済の浮揚に寄与するのか
  • 第4章 AIを使うか、AIに使われるか
  • 第5章 社会が生成AIを受け入れるための課題
  • 第6章 人とAIの共生
  • 第7章 AIのスケール化と日本の未来

はじめに

はじめに」で栗原先生は、「AIにできないこと、それが人間の役割になっていく」というような、よくある言説に留まらない、ある視点を提供してくださっています。これがもう、冒頭からグッと引き込まれるんです!…この話は後ほどじっくりと。

第1章 AI開発の歴史は未来のためにある

第1章では、人工知能とは何か知能とは何か、という根本的な問いから始まり、第1次AIブームから第3次ブームへと流れるAIの歴史、そして現在は何が起きているのか、その背景を丁寧に解説してくれています。

第2章 生成AIには何ができ、何ができないか

第2章では、話題の生成AIについて、その仕組みを深く掘り下げています。ディープラーニングや、現在の生成AIの鍵となっている技術「Transformer」についても、分かりやすく説明されています。

そして、これらの技術によって何が成し遂げられたのか、一方で、何ができないのか、その限界についても明確に示されています。

第3章 AIは経済の浮揚に寄与するのか

第3章では、AIが経済、特に日本経済にどのような影響を与えるのかを考察しています。そのチャンスは「圧倒的効率化」と「創造的作業」という2つの側面にあります。

AIが持つ可能性と、それを引き出すための課題が浮き彫りになります。

第4章 AIを使うか、AIに使われるか

第4章は、僕たち個人、そして社会全体にAIがどのような影響を与えるのか、そして、AIをどう活用していくべきなのか、という重要なテーマを扱っています。

AIを使うか、AIに使われるか」という問いかけは、深く考えさせられるものです。

第5章 社会が生成AIを受け入れるための課題

第5章では、社会が生成AIを受け入れるための課題として、著作権の問題や、AIが誤動作した場合の責任問題など、具体的な論点を提示しています。

第6章 人とAIの共生

第6章では、これからのAIとの共生について論じています。

現在の生成AIはいわゆる「道具型」ですが、今後、自律して動く「自律型AI」が登場します。

自律型AIにはどのような能力が必要で、さらに社会に溶け込み人と共生するためには何が必要なのかを考えます。

第7章 AIのスケール化と日本の未来

そして第7章では、さらにその先のAI、人工超知能(ASI)について話が進みます。

ASIが登場するには何が必要なのでしょうか。

また、そのための重要な概念である「スケール」という概念、つまり、集まって群れになることで質が変異する「スケール化」という現象について解説しています。

NVIDIAが出資を決めた日本のスタートアップ「skana.ai」の事例も紹介されており、日本がAI領域で存在感を示すための鍵が示唆されています。

『AIにはできない』を貫くキーワード「ネットワーク」

この本を読んで、特に印象に残ったのは、「ネットワーク」というキーワードが、本書全体を貫く重要なテーマになっていることです。

栗原先生の研究分野は、「マルチエージェントや群知能」というもので、多数のAI(エージェント)が存在する状況において、それぞれがどのように連携することで、エージェント全体が目的を達成し、単体のAIでは解決できない問題をチームとして解決できるか、という研究です。

脳もニューロン同士のつながり、つまりネットワークであり、AIもそれを模した技術です。

そして、アリとアリの行列、細胞と臓器、人体と社会…これらはすべて、個体がネットワークしたことにより、創発が生じて質的な変異が起きているスケール化の例です。

僕もコミュニティに携わっている身として、人のつながりの可能性は常に感じています。

AIを「つながりによる可能性」という視点で眺めるのは、とてもワクワクする読書体験でした。

この本を読んで、僕自身、生成AI講座の開発に向けて、さらに視野が広がったように感じています。

皆さんもぜひ、手に取って読んでみてください!

まとめ

以上、「AIと共存する未来へ!『AIにはできない』から学ぶ、限界と可能性」についてお伝えしました。

引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!

この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!

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