みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
来週8/21に発売されます、『ChatGPTで身につけるExcel VBA』は単著としては6冊目になります。
僕はこれまでの書籍について、どれだけの文字数を書いて、どれだけ時間がかかったのかというのを記録とっていまして、今回の書籍も調べてみました。
かなり興味深い結果が出ましたので、みなさんぜひご覧ください。
ということで、今回は「書籍『ChatGPTで身につけるExcel VBA』で書いた文字数とかかった時間を晒します」についてお伝えします。
では、行ってみましょう!
なぜ文字数・かかった時間を測定しているか
その前に、なぜ文字数やかかった時間を測定しているかをお伝えしておきます。
ついつい脱稿したら「終わった~」「遊んじゃおう!」となるのだけど、そこをグッとこらえて振り返りをするのが大事です。
なにせ、毎日時間を確保して、毎日ひたすら書く…書籍の執筆は基本的に何百時間という時間がかかるので、その取り組みの良し悪しを確認しておくのです。
良し悪しの確認というのは、つまり費用対効果ですね。
「効果」のほうは、わかりやすく売れたかどうか。これは発売してから見守るしかないので、今どうこうできることはあまりありません。
一方で、「投資」のほうは、どれだけ時間などのリソースを投下したかという話ですが、現時点でもわりと正確に算出できます。
たとえば、今回は効率が良かったもしくは悪かった、その理由か、そういったことを分析しておきます。
すると、次のオファーがあったときに、より効率よく取り組むためのヒントになりますし、書籍の企画とボリュームなら、これくらいの時間確保でいけるだろうという計画立案の参考になります。
なので、毎回の書籍で、何文字を何時間かけてつくったのか、記録に残すようにしているのです。
どうやって文字数・かかった時間を測定しているか
次にどうやって測定しているかです。
文字数の測定はとても簡単。僕はGoogleドキュメントで執筆しているのですが、文字数カウントの機能がありますので、それで一発で出せます。
ショートカットキーもありましてCtrl+Shift+C(Windows)、⌘+Shift+C(macOS)です。
かかった時間は、Googleカレンダに記録しておいたものを、スプレッドシートに書き出して集計するというものです。
カレンダーには、何時から何時までどの作業をしたのか実績を入力しておきます。
カレンダーのイベントをスプレッドシートに書き出すには、Google Apps Scriptというプログラミング言語でツールをつくっていて、期間を指定してボタンポチで自動でやってくれます。
スプレッドシートに出力されたカレンダーのデータを、スプレッドシート関数で工程ごとに集計しています。
一回ツールをつくっておくと、何度でも使えるので便利ですよ。
ページ数と書いた文字数
今回の『ChatGPTで身につけるExcel VBA』のページ数と文字数は、それぞれ256ページ、134566文字でした。
以下、工程ごとの集計表になります。
内容 | ページ数 | 時間数 |
---|---|---|
企画 | 16:30:00 | |
1章: ChatGPTをはじめよう | 8,267 | 11:30:00 |
2章: VBAをはじめよう | 6,857 | 7:00:00 |
3章: プログラムの基本 | 22,720 | 15:30:00 |
4章: プログラムの流れ | 13,151 | 5:30:00 |
5章: プログラムの部品化 | 14,770 | 9:00:00 |
6章: オブジェクトとコレクション | 29,497 | 16:00:00 |
7章: セルの操作 | 20,849 | 17:00:00 |
8章: ツールの開発と保守 | 10,998 | 2:00:00 |
はじめに・付録・おわりに | 7,457 | 7:30:00 |
初校 | 13:30:00 | |
再校 | 7:30:00 | |
三校 | 4:30:00 | |
134,566 | 133:00:00 |
以下の表が、これまでの書籍との比較表です。
書籍名 | ページ数 | 文字数 | 時間数 | 時間あたり 文字数 |
---|---|---|---|---|
Excel VBAを実務で使い倒す技術 | 292 | 138,450 | 343:25:00 | 403 |
詳解!Google Apps Script完全入門 | 464 | 185,469 | 396:24:00 | 468 |
パーフェクトExcel VBA | 576 | 317,622 | 558:30:00 | 569 |
Pythonプログラミング完全入門 | 528 | 363,661 | 461:30:00 | 788 |
デジタルリスキリング入門 | 392 | 165,715 | 294:30:00 | 563 |
ChatGPTで身につけるExcel VBA | 256 | 134,566 | 133:00:00 | 1,011 |
いずれも、これまでの書籍の中では最も少なかったことがわかります。
他の書籍は400~500ページ、文字数でいうと16万から、ものによっては30万を超えるものもありました。
最もボリュームが少なかった『Excel VBAを実務で使い倒す技術』でも292ページ、13.8万文字でした。
かけた時間
今回の書籍の制作にかかった時間、企画、執筆、校正(ゲラをチェックする作業)は、合わせて133時間でした。
これも、他の書籍と比べて圧倒的に少ないです。
これまでの書籍は300時間超えはあたりまえで、『パーフェクトExcel VBA』に至っては550時間かかってました。
特筆すべきは、「時間あたり文字数」。これは1011文字で、他の書籍の倍程度の実績です。つまり、倍のスピードで制作できたということです。
なぜ倍速で書籍を書けたのか
なぜ、倍速で書籍を書けたのか、それには2つ理由があります。
構成とサンプルコードがすでにあった
まず、1つは構成とサンプルコードについてすでにあったものをベースにしたという点です。
実は、今回の書籍はコミュニティ「ノンプロ研」の初心者VBA講座の構成とサンプルコードを使わせてもらっています。
したがって、構成を考える工程と、サンプルコードを用意する工程について、かなりショートカットできたのです。
ChatGPTの出力を使った
もう1つは、ChatGPTの出力をそのまま掲載することが多かったという点です。
今回の書籍は、説明や解説はできる限りChatGPTに依頼するような内容にしているので、ChatGPTの回答をそのまま使用して掲載するケースが多かったのです。
僕がスクラッチから書く部分は、進行役とChatGPTの回答について補足、訂正をするというのが中心なので、文量も少ないし、「次に何を書くか」と悩むことも少ないのです。
効率アップによるインパクト
書籍をこれだけ効率よく書けるという実績を出せたのは画期的なことです。
たとえば、300時間かかったとして、時給5000円で計算したら、150万円の人件費がかかったことになります。
正直、ヒットすればいつかは回収できるけど、そうでなければ厳しいというライン。売れなければ赤字になりそうです。
それが、100時間の制作時間で済むなら、投資は50万円になります。売れるにこしたことはありませんが、多くのケースで回収がかなり現実的になります。
素材として構成やサンプルコードなどが使えるのか、ChatGPTがふんだんに使えるのかは書籍の企画によるので、常に同じようにできるわけではありません。
企画によっては、自らがスクラッチで執筆すべきものもあると思います。
ただし、できるかぎりそうしたチャンスを狙っていくというのは、書籍執筆の活動の継続性を考える上でとても重要です。
その点、実績としてはかなり興味深いものが出せました。次にいかしていきたいですね。
みなさんのお仕事にも、ぜひご参考いただければと思います。
まとめ
以上、「書籍『ChatGPTで身につけるExcel VBA』で書いた文字数とかかった時間を晒します」についてお伝えしました。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!
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