みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
DXを推し進めたいのに、事業部がなかなか強力してくれない…これは、DX推進担当者の多くが直面する問題かと思います。
この問題にどう向き合えばいいか、今日はこれについて考えていきたいと思います。
ということで、今回は「どうする?事業部がDXに全く協力してくれない問題」についてお伝えします。
では、行ってみましょう!
DX推進における「非協力的な事業部」の壁
DX(デジタルトランスフォーメーション)を進める中で、多くの担当者が直面するのが「事業部がDXに協力してくれない」という問題。
DX推進を任されているのは、DX推進の専門部隊であることもありますが、場合によっては管理部門や情報システム部の担当者がDX推進を兼任することもあるでしょう。
いずれにしても、自部署の上司は理解を示してくれても、他の部門の上司や現場がなかなか協力してくれない、ときには全く協力してくれない、またはむしろ抵抗すらされてしまうということもあります。
DXを進めよというプレッシャーは常にかかる、しかし、自分の仕事は進まない…そんなジレンマに疲弊してしまうこともあるかも知れません。
対立ではなく協力を目指すDXの姿勢
これは、難しい課題です。
しかし、まず重要なのは、DXの取り組みは、決して対立を生むものではないという認識をDX推進担当者自身が持つことです。そして、その認識を他の部門のメンバーにも共有することが大切です。
それぞれの立場にはそれぞれの正義がある
DXの担当者からすると、デジタル化を進めることで業務効率を上げたり、データを活用したりすることが「正義」に感じられます。
世の中の流れもそうです。AI時代で技術革新が加速している中、Excelもうまく使えない、データが揃っていない、その状態は速やかに変えてしかるべし、そのように感じていることでしょう。
しかし、事業部には別の「正義」があります。
事業部のメンバーは、毎日の業務をきちんと回し、会社や取引先の期待に応えることが何よりも大切と感じています。何よりも、それをこれまでその役割をしっかり果たし、守ってきた。その自負があります。
そこに、「時代はこんなに進んでいるのに、あなたたちはできていない。だから変わらなければいけない」というような切り口で、他部署からDXなるものが持ち込まれてくる…
彼ら・彼女らはもちろん、一緒にやってきた仲間や取引先、みんなのこれまでの努力や積み重ねてきたものが否定されたように感じてしまうということは、あるのではないでしょうか。
「わかっていない」から「わかろうとする」
ですから、まず他の事業部には、他の事業部の世界があり、自分はそれを「わかっていない」というところからスタートするのが安全です。
そして、彼ら・彼女らがどんな視点で、どんな思いで仕事をしているのかをわかろうとする姿勢が大事です。
その上で、DXの取り組みが彼らの価値観や思いと対立するものではなく、むしろそれをサポートするものだと対話を通じて伝えます。そして、相手の困っていることが何か、それをデジタルやデータなどの手段で解決できるのであれば、どう解決できるかを一緒に考えていきます。
そして、取り組める部分から着手し、共通の成功体験を積み重ねていきます。
まずは、これまでの功労に感謝と尊重を示し、合ってない目線を合わせること、そこからスタートすることが、DXを進める上で協力を得られるかどうかを決めます。
隣の部署がわからなくなるメカニズム
『企業変革のジレンマ』という書籍があります。
この書籍では、組織が「構造的無能化」に陥るメカニズムが紹介されています。
事業が回っている状態だと、より利益を追求するために、分業化が進みます。すると、自らの部署の仕事のスペシャリストになっていく一方で、認知の幅が自部署の範囲に固定されるようになり、他の部署の仕事についての認知が浅くなってしまうのです。
そのため、同じ会社でありながら、まるでお互いが理解できない。さながら、別の国の人たちのようになってしまうのです。
その状態であれば、素直に「わからない」という前提に立って、「わかろうとする」コミュニケーションを図ることが必要になります。
ITが得意だから、好きそうだからという理由でDX担当になることも少なくないように見受けられますが、実際に求められる行動やスキルは、こうした「わかりあう」ためのコミュニケーションだったりしますよね。
ひとりでも多くのDX担当者が、価値の高い仕事を満足して進めていただきたいと思います。
まとめ
以上、「どうする?事業部がDXに全く協力してくれない問題」についてお伝えしました。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!