検索版ChatGPT「SearchGPT」の登場とこれから起きること

検索版ChatGPT「SearchGPT」の登場とこれから起きること

みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。

OpenAIが「SearchGPT」を発表したことにより、「検索」もAIの主戦場のひとつになりつつあります。

今回は、検索版ChatGPT「SearchGPT」について、また「検索」が今後どうなっていくかについて予想をしてみたいと思います。

題して、「検索版ChatGPT「SearchGPT」の登場とこれから起きること」です。

では、行ってみましょう!

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検索版ChatGPT「SearchGPT」発表

OpenAIは米国時間2024年7月25日に、AIを使ったWeb検索機能「SearchGPT」を発表しました。

SearchGPTは、ユーザーが知りたい情報を質問形式で入力すると、AIがインターネットからリアルタイムの情報を検索し、要約して回答するというもの。

OpenAIが公開したデモ動画では、ユーザーが「ノースカロライナ州のブーンで8月に開かれる音楽祭は?」とチャット形式で質問すると、AIが複数の音楽祭について回答します。

ユーザーが画面左側のリンクアイコンをクリックすると、従来のネット検索のように関連性の高いWebページが一覧で表示されます。

さらに、AIの回答に対して「ジョーンズハウスのものは家族向けですか?」などと追加で質問することもできます。

現状のChatGPTも調べ物をすることに使用されることもありますが、SearchGPTは情報の鮮度、出典の表示、ハルシネーションなどの点でより調べ物に特化したものとなります。

現時点では一般提供されていませんので、試したい人はウェイトリストに登録する必要があります。

将来的にSearchGPTは対話型AI「ChatGPT」に統合する予定としています。

すでに動き始めている検索とAIの融合

さて、このような検索とAIの融合は、OpenAIが先駆けではありません。

AIスタートアップのPerplexityはすでに、対話型AIを組み込んだ検索サービス「Perplexity」を提供し、多くのユーザーの人気を集めています。僕自身も実用として活用しています。

また、Googleはが2024年5月にAIモデル「Gemini」を利用した「AI Overview」を発表しています。

AIが生成した検索結果の要約をユーザーに提供するというもので、「Search labs」という試験的プログラムに登録すれば使用することができます。

僕も普通に使っているけど、全く違和感はないし、むしろとても便利です。AIの要約で済むときもありますし、それで済まないときには、その下に列挙されている記事リンクを見に行くという流れです。

現状では、Google検索を使っているユーザーが根強く多数いると想定されますが、変わりゆく地盤は整いつつあると感じます。

今後インターネットメディアで起きること

メディアにとっては死活問題

Googleにとって、検索事業は莫大な利益を生み出すドル箱。2023年の検索事業と関連広告の収益は1750億ドルとのことでした。

OpenAIもPerplexityもそこに割って入ることを狙っているわけです。

Microsoftのサティア・ナデラCEOは「AIはすべてのソフトウェアカテゴリを根本的に変えるだろう。まずは最大のカテゴリである検索からだ」と述べています。

この流れを受けて、GoogleはAI Overviewをシームレスに移行することにより、広告収益とユーザーの利用数をキープしようと試みているものと思われます。

しかし、そこで影響を受けるのはメディアです。一次回答はAIがしてしまいますから、自分たちのメディアへのトラフィックが激減してしまうと予想されます。

メディア自身に貼っている広告や自社サービスへの誘導で、SEOによるトラフィックを軸にビジネスをしていたメディアは明らかに厳しくなっていきます。

パブリッシャーの権利の問題

一方で、パブリッシャーの権利の問題があります。

PerplexityはWiredやForbesなどのメディアのコンテンツを盗用したとして批判されるということがありました。それに対し、PerplexityのCEOアラビンド・スリニバス氏は「当社は誰かのコンテンツを盗用したことはない」と述べた一方で、同社の広報はメディア企業向けの収益分配プログラムを構築中だと語りました。

また、OpenAIも、ChatGPTに与えたトレーニングデータに関して法的措置を取られています。The New York TimesはOpenAIとMicrosoftを相手取り、「The Timesのコンテンツを無料で使ってThe Timesの代替となる製品を作り、購読者を奪っている」として訴訟を起こしています。

OpenAIは、この訴訟には「根拠がない」としている一方で、今回のSearchGPTの発表の中で、パブリッシャーやクリエイターと協力していると述べました。また、大手メディアThe Atlanticの「AI検索についてOpenAIと提携するのが楽しみ」だというコメントも紹介しています。

つまり、AI各社は有力なパブリッシャーとは提携して、権利関係とAIの学習モデルとなる有料な記事を確保するという流れのようです。

しかし、僕をはじめ「小さなメディア」への影響は避けられないように思います。インターネットでの生きる戦略はAIによって大きく変わっていくのでしょう。

まとめ

以上、「検索版ChatGPT「SearchGPT」の登場とこれから起きること」についてお伝えしました。

引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!

この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!

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