みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、ChatGPTもGeminiもOK!生成AIに良い指示を出すための3つのコツ です。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
ものすごく盛り上がっている生成AIのニュース
OpenAI、そしてGoogleと生成AI関連のニュースがものすごく盛り上がっています。
リスナーのあなたは、GPT‐4oをもう触られましたでしょうか?
スピードは明らかに早くなりましたよね。
そして今後はスマホでカメラを映しながらです。それについてAIと自然な会話を楽しむ。そんな時代がすぐにやってくる。
そういったワクワク感があるものでした。
生成AIを使う知的労働者の割合
しかし、日本の今の生成AIの活用の現状で言うと、そこまで明るい状況ではないんです。
先日のNewsPicksの記事、【図解17選】AIでむしろ出世する「仕事の新常識」を知ろう
こちらの中では日本の職場での生成AI活用に関して残念なレポートが紹介されていました。
記事の中では、マイクロソフトによる「2024 Work Trend Index」、こちらの調査が紹介されていました。
そして、この調査の冒頭はこのように書かれているということでした。
すでにAIは予想外の規模で職場に織り込まれている。
現在、ナレッジワーカー、知識労働者の75%が職場でAIを使用していて、うち46%が半年未満でAIを使い始めているということなんです。
日本の生成AI使用状況はダントツ最下位
そして、このレポートの中で、国別の仕事で生成AIを使う知識労働者の割合、これが紹介されていたですが、日本での使用状況で言うと、19カ国中ダントツでの19位だったそうです。
そして、その割合は32%です。
1位の中国は91%なので、その差は3倍近くあります。
さらに、18位のフランスは56%、日本との差は24ポイントもありました。
日本の職場で生成AIが使われない理由
日本人はテキストコミュニケーションが苦手
なぜこのような状況なのか、様々な理由が考えられるんですが、そのうちの1つ、僕の勝手な仮説なんですが、日本のビジネスパーソンはテキストコミュニケーションを苦手とする人は多いんじゃないかというのがあります。
日本人は世界で最もハイコンテクストなコミュニケーションを使うと言われています。
これはどういうことかというと、コンテキスト、文脈という意味なんですが、単一民族の島国で共通の文化的背景をみんなが持っているので、コミュニケーションをする際の前提情報が多いということなんです。
したがって、言葉足りず、でもなんとなく通じてしまう、加えて、空気を読めみたいな察する能力、これが高いことが良しとされている部分もありますので、余計に言語化をする機会が少ないということが考えられます。
そもそも言語化する機会が少ない。
それに加えて、純粋なテキストだと、表情とか声色とかそういったことも伝えることができませんので、できることなら手段として使いたくない。
つまり、テキストでの指示を苦手と感じている方が多いんじゃないか、そんな風に思うわけです。
生成AIへもテキストで指示をする
今後は、生成AIも音声で指示をすることができるようになるですが、これまで、テキストで指示をしなきゃいけない、それがスタンダードだったわけです。
そして、仕事についてAIに何か依頼しようと思っても、なんて書けばいいのかわからない、だから、せいぜいAIを使いあぐねている、そういった方も少なくないんじゃないかなと思うんです。
なので、この話というのは、案外、Slackなどのチャットツール、この導入へ抵抗感を示すというのと同じような問題なんじゃないかなと思ったりしています。
生成AIを練習台としてうまく指示ができるようになる
逆に、ここで、生成AIを練習台としてうまく指示ができるようになることで、実際の職場の人、部下とか同僚とかにテキストで適切な指示ができるようになる、そういったことも期待できるんじゃないかなと思うので、ぜひ、ちょっと苦手だなって思う方も頑張って使ってみていただければと思います。
生成AIテキストで指示を出す時のコツ
そこで、生成AIテキストで指示を出す時のコツというのがありまして、今日は、それを3つ紹介したいなと思っています。
ChatGPTでもGeminiでも大体共通していますので、お好きな方を使いながら、トライをしてみてください。
具体的に指示をする
まず1つ目のコツが、具体的に指示をするというものです。
たとえばこんなプロンプトがあります。
「VBAとは何か、簡単に説明してください。」
これでも、AIはちゃんとそれなりに回答してくれるんですが、簡単にという言葉が曖昧なワードになっています。
求めていることが、言葉の難しさなのか、文章の短さなのか、解釈の幅が複数ありますよね。
なので、思ったような回答が得られない可能性があります。
そこで、このようにプロンプトを変えるんです。
「VBAとは何か、中学生でもわかるように200文字以内で説明してください。」
そうすれば、難しさで言えば中学生でもわかる、長さで言えば200文字以内。
具体的に指示をすることで、生成AIの回答はその解釈の幅の中で得られるということを期待できるわけです。
このように、曖昧なワードをなるべく使わずに具体的に指示をしていくというのがおすすめです。
簡潔にする
2つ目のコツなんですが、簡潔にするというものです。
ひとつずつ質問する
これはいくつかパターンをお伝えするんですが、まずは、こんなプロンプトがあります。
VBAとその歴史について教えてください。
これでもそれなりに回答するんですが、これは、2つのことをいっぺんにお願いしているんです。
なので、横着せずに「VBAについて教えてください。」
そして、その回答が来たら、「VBAの歴史について教えてください」。
このように2回に分けて聞いた方がいいということです。
この方が、それぞれの目的にあった回答を得やすいですし、回答が2つに分かれていますので、回答を読みやすいということも言えます。
「しないこと」ではなく「すること」を指示する
もう1つの例を紹介します。
「VBAとは何か。高度な専門用語を使わず説明してください。」
この場合、しないことの指示をしているんです。
しかし、それよりもすることを指示する方が、その回答の可能性を大きく制限することができます。
なので、この場合は、
「VBAとは何か。中学生でも分かる単語だけで説明してください。」
このように伝える方が、より良い回答を得やすくなります。
見出しをつける
さて、3つ目のコツなんですが、見出しをつけるというのがあります。
たとえば、先ほど登場したプロンプト、「VBAとは何か、中学生でも分かる日本語を使って200文字以内で説明してください」というのがありました。
このプロンプトには条件が2つ含まれています。
それを切り出して、見出しをつけて指示をするということです。
どういう風にプロンプトを入力するかというと、まずは「VBAとは何か説明してください。」
この一文を入れます。
そして、改行を入れた後に、半角のハッシュ記号の#(シャープ)を入れて、半角スペース、その後に条件と入力します。
このハッシュ記号、半角スペース、これが、条件というのが見なしですよという合図になります。
その後、改行して、2つの条件を箇条書きで入力します。
半角ハイフンと半角スペース、その後に「中学生でもわかる日本語で」改行して、半角ハイフン、半角スペース、「200文字以内で」これで入力するということです。
VBAとは何か説明してください。
# 条件
- 中学生でもわかる日本語で
- 200文字以内で
指示にはいくつかの要素が含まれていますので、それを分類してあげて、見出しをつけて指示をするということです。
これによって、指示の意図、これが正確に伝えやすくなります。
人とのコミュニケーションも一緒
これは人とのコミュニケーションでも一緒ですよね。
何か指示したい時に、結論としてやってほしいことはこういうことだよと。
条件としてはこれとこれとこれだよ。
このように伝えた方が指示の構造が明確に伝わりますよね。
ちなみに、このハッシュ記号を使ったり、iPhoneを使ったり、このような書式、Markdown記法と呼ばれる書き方になっています。
生成AIではこのMarkdown記法を使えるようになっていますので、興味ある方はMarkdownを調べてみて使ってみていただければと思います。
まとめ
今日は生成AIに良い指示を出すための3つのコツについて紹介させていただきました。
- 具体的に指示をする
- 簡潔にする
- 見出しをつける
生成AIだけではなくて、人同士のテキストコミュニケーションにも使えることとなっていますので、ぜひご活用ください。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
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