みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。
先日、2018年9月19日/20日の2日間にわたって開催された、Googleの最新のクラウドの世界を体験できるイベント「Google Cloud Next 2018」に参加してきました。
Google Cloud Next 2018で提供されたプログラムのうち、ノンプログラマー向けにためになりそうなものをいくつかレポートしております。
前回の記事はコチラです。
Google Cloud Next 2018とは何か、また1日目の基調講演で話されたG Suiteに関するニュースをお伝えしました。
今回お伝えするテーマは「機械学習」。
キーワードはものすごく耳にするようになりましたが、特に非IT職では「ぽか~ん…」って感じになりますよね。私もそうです。
そんな人たちに、ものすごく丁寧に解説してくださったプログラムがありました。
Google Cloudの中井悦司さんと下田倫大さんによるセッション「ビジネス視点で考える現実世界の機械学習とデータサイエンス 〜 AI をブラックボックスにしないデータ活用術 〜」、レポートをしていきますね。
ちなみに、ノンプログラマー向けのGoogle Cloud Next 2018 ツイートをこちらでまとめていますので、合わせてご覧くださいませ。
では、行ってみましょう!
AIとは?機械学習とは?ディープラーニングとは?
「AI」「人工知能」、「機械学習」、「ディープラーニング」といったワードはいずれも完全にバズワードとなっていますね。
ただ混同しがちなので、私も含めて整理しておきましょう。
中井さんによると、AI(人工知能)とは
知性を持っているような機能を提供する製品、サービス
機械学習とは
「過去のデータ」を基にして「未知のデータ」に対する予測を行う技術
のことで、ディープラーニングとは
機械学習のいち分野。画像や音声などの非構造化データに強い技術
ということです。
Google Homeは完全に「AI」ですよね。話しかけると、その言葉を解析して、その結果を生成して、音声として返してくれます。
その音声認識や回答の予測に、絶賛使われている技術が「機械学習」、そしてその中でも非構造化データである音声に強い「ディープラーニング」の技術を応用しているということになりますね。
中井さん、とてもわかりやすいです。
「機械学習で何ができるかわからない」を突破するためのステップ
それで、実際に「機械学習」をビジネスに活用しよう!…って偉い人が言い出したところで、何をどうしていいかわかりませんよね…
ビジネスオーナーは、機械学習で何ができるかイマイチわかっていないわけです。
一方で、機械学習の技術を理解しているデータアナリストの方々は、ビジネスオーナーが機械学習を使って何を成し遂げたいのかがわからない…
こんなジレンマが発生するそうです。(機械学習でない領域でも、あるあるな気が…)
そのジレンマを突破するステップを教えてくださいました。
ステップ1 過去のデータを読み取る
まず、おそらくビジネスマンであれば普通にやっていることですが、過去のデータを読み取ることからです。
データが揃っていることが前提ですが、データさえあれば、どんなことが起きていたのかは読み取ることができますよね。
いわゆる統計分析を通して、データの意味を理解するというステップです。
ステップ2 今のデータから何が起きているかを理解する
過去のデータの見方がわかりました。
次のステップは、それをリアルタイムで取得できるようにダッシュボード化などをして、今、何が起きているかを理解して、ビジネス判断と結びつけるというフェーズです。
これをしている経営者さんは多いですよね。リアルタイム性が高いほど、判断が早くできます。(正しい判断かどうかは別ですが…汗)
ステップ3 未来のデータから今何をすべきかを理解する
ここまで来れば、機械学習の出番です。
おさらいになりますが、機械学習とは
「過去のデータ」を基にして「未知のデータ」に対する予測を行う技術
ですから、データが十分に蓄積されていれば、機械学習を使って未来を予測することができます。
その予測も踏まえてビジネス判断をすることで、よりプロアクティブつまり先見的な判断を早期に実施できるようになる、というわけです。
この説明、ものすごくしっくり来たのですが、皆さんいかがですか?
Data Studioで今と未来を可視化するデモ
「Data Studio」というサービスがあります。
当ブログでもタダケン(@tadaken3)さんが紹介してくださっていますね。
スプレッドシートやBigQueryなどのデータを可視化、ダッシュボード化する無料のサービスです。無料って、すごいっすね。
このData Studioを使ったデモを下田さんが実演して見せてくださいました。
まず、BigQueryに溜め込んだデータを、Data Studioに可視化します。
つまり、これで「今」のデータが見られるようになったわけですね。デモではIoT機器の不調が「しきい値」を超えちゃったかどうかを検知するダッシュボードを作られていました。
続いて、登場する必殺技が「BigQueryML」。MLは「Machine Learning」の略です。
つまり、BigQuery上で機械学習モデルを作って予測をすることができちゃうというやつです。
その結果をData Studio上に展開したところがコチラ。各機器の未来のステータス予測を表示させています。
おお、素晴らしいですね…!
これまでは、過去と現在のデータを見て、人が未来を予測して判断をしていたわけで、ただその判断には思い込みや期待などのバイアスが入ってしまいます。
その未来の予測を、機械学習が担ってくれるわけです。
これは味方につけたら強力ですよね…!
まとめ
以上、Google Cloud Next 2018から、ノンプログラマーでもわかる機械学習について、またそのビジネスへの活用イメージについてお伝えしました。
デモを見る限り簡単そうには見えたのですが、実際は知るべき知識、学ぶべきことが、おそらくたくさんあるものと思います。
ただ、これからを考えると何も知らないよりは、入り口だけでも理解できているほうが良いに決まってます。
前回レポートした通り、G Suiteにも機械学習を活用した機能がガンガン追加されています。
最後に中井さん曰く、とはいえ
未来の予測はたいへんなこと、試行錯誤が必要なんです
と機械学習のモデルをブラッシュアップし続けることが大事だと強調されていました。
今後どれだけのビジネスが機械学習を味方につけていくのでしょうか…?
次回ですが、「Hangouts Chat」についてセッションについてレポートをしていきますね。
どうぞお楽しみに!