みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。
今年の「Google Cloud Next 2019」の参加レポートをシリーズでお送りしております。
前回の記事はこちら。
ノンプログラマーのためのGoogle Cloud Nextの概要とその楽しみ方について解説しました。
今回は、数々のセッションの中から「G Suite プロダクト アップデート 〜最新機能のご紹介と今後の方向性について」のレポートをします。
ノンプログラマーは知っておくべきやつですね!
ちなみに、ノンプログラマー向けのGoogle Cloud Next 2019 ツイートもまとめておりますので、合わせてご覧くださいませ。
では、行ってみましょう!
今のG Suiteとその役割
前半はG Suite プロダクトマーケティングリードのアンドリュー・スティルマンさんから、G Suiteの概要について、またG Suiteが変化の時代に技術的・文化的に組織を適用するためにどのようなアップデートを行っているか、というお話をいただきました。
今は、環境が急激に変化する時代です。
ファイルを個人が持っていてEmailでいちいちやり取りをしたり、業務について知っていて担当をするのがただ1人だけだったり、そういう状況では、その環境の変化についていけないわけです。
つまり、使用しているツールが環境変化に対応できない阻害要因になってしまう可能性があります。
G Suiteはそのような課題がある中、チームを
- より速く
- スマートに
- コレボレーティブに
することで、その仕事の進め方を一新することを目指していくというもので、今回発表された様々なアップデートもそれを加速するものです。
そして今、現在月間アクティブユーザー数は15億人、500万社が利用しています。
G Suiteの機能面の主なアップデート
G Suiteアドオン
調べによると、私たちは平均36のサービスを使って業務を進めているそうです。
つまり、それらのサービスについて切り替えを常にしながら、業務を進めていて、それがスピードにブレーキをかけているというものです。
さて、現在G Suiteの各アプリケーションでは右側のサイドパネルから「カレンダー」「Keep」「タスク」にアクセスできることはご存知でしょうか?
今回の発表では、「それ」をサードパーティ向けにG Suiteアドオンとして公開したというものです。
今後、SalesForce、SAP、DocuSignといったサードパーティのサービスの操作をこのサイドパネルからアクセスできるようになるとのこと。
現在、G Suiteアドオンはβ版を提供しているので、使用希望の場合は以下から登録することで使用することができます。
コネクテッドシート
コネクテッドシートは、スプレッドシートの新たな機能です。
BigQueryに蓄積された100億行までのデータを、SQLなどを使用せずにスプレッドシートで操作できるようにするという機能です。
…超強力です。
BigQueryに接続して、サイドバーで操作をしながら
- 数式
- ピボットテーブル
- グラフ
などの形で取り出して、参照・解析ができます。
超強力です。
β版が提供ホヤホヤなので、以下から登録して使用することができます。
Officeファイルの直接操作・編集
これが最も多くのビジネスパーソンに影響があると思います。
なんと、Excel、Word、PowerPointのファイルが、それぞれスプレッドシート、ドキュメント、スライドで直接操作、編集ができるようになったというものです。
以前は、「変換」という作業をして、各Googleアプリケーションのファイルに変換しないといけなかったのですが、それが不要となりました。
Officeアプリケーションがなくても、それらのファイル形式のファイルを編集するだけなく、共有でき、共同編集でき、バージョン管理でき、コメントできるわけです。
超強力です。
この機能は、もう既に一般公開されていますので、誰でも利用できます。実は、G Suiteユーザーだけでなく、無料のGoogleアカウントユーザーでも使用可能です。
ハングアウトMeetのアップデート
ハングアウトMeetの機能強化については、以下のような発表がありました。
- 会議に参加できる人数を最大で250人に引き上げる
- 最大で10万人が視聴できるライブストリーミング機能
つまり、配信であれば組織の外部のユーザーにも届けられるようになります。
完全にZ社さんを意識しているように見えますが、いかがでしょうか…?
今後の予定ということなので、期待して続報を待ちましょう。
ハングアウトChatのアップデート
ハングアウトChatのアップデートについてもいくつかがありました。
一つは、Gmailの画面上で利用できるようになるというものです。
以前のハングアウトに戻った感じですが、ルームを開くとフルスクリーン表示にできるそうです。
もう一つのビッグなニュースがゲストアクセスです。
組織外のユーザーとやり取りができるようになります。外部のユーザーには「外部」と表示されるようです。
…これ、早く対応してほしかった…
これに加えて、今後来る可能性のある機械学習系の機能や、Apps Scriptによるカスタマイズが実現できれば…かなりまくれる可能性があるように思います。
現在、ベータ版が公開されているので、以下から登録が可能です。
セキュリティ関連のアップデート
後半はセキュリティに関するアップデートについて、Google Cloudのリード・ナドカルニさんからお話いただきました。
Googleは今、インターネットトラフィックの1/4に関わっていて、毎分1000万本のスパムメールを阻止しているそうです。
もう…想像できないですが…汗
Access Transparency
Access TransparencyはG Suiteユーザーが、Googleスタッフのサポート対応による行動の記録とその行動をした理由をチェックできるようになるというものです。
これにより、Googleのデータアクセス等に関して正当な理由があることを確認できたり、監査にも利用できるというものです。
この機能は一般提供が開始されています。
セキュリティセンターのためのコラボレーション
G Suiteでのコラボレーションの体験を、管理者チームでのコラボレーション体験にも入れていこうというものです。
セキュリティに関して何らかのしきい値を指定してアラートを自動化、または対処ルールを作成することができ、さらにその調査内容についての共有やバージョン管理ができるようになります。
こちらも、ベータ版が公開されていますので、以下から登録が可能です。
まとめ
以上、Google Cloud Next ’19 Tokyoで発表されたG Suite プロダクト アップデートについてお伝えしました。
たくさんありましたね。
まず、直接大きな影響があるのは、Officeファイルの直接編集でしょうか。かなり使えるはずです。
あと、ハングアウトMeetのライブと、ハングアウトChatの外部開放が、個人的にはかなり待たれますね。
G Suiteアドオンほか、ベータ提供の機能も触ってみようと思います。
さて、まだ他に良いセッションがありましたので、ぜひレポートをしていきますね。
次回は、開発の進め方「アジャイル開発」についてレポートします。
どうぞお楽しみに!