学習するコミュニティづくりの秘訣~成長を前提にすること・オープンであること~

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みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。

「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」は、ノンプログラマーがプログラミングをはじめとするITスキルを学び合うコミュニティです。

先日の定例会のテーマは「コミュニティづくり」。

どのようにして安心安全な場をつくり、継続的に活動し、成長するコミュニティを運営しているのか、「祝160名突破!安心安全で熱量の高いコミュニティをつくる秘訣」というタイトルでお伝えしました。

このシリーズでは、数回の記事にわけてそのレポートをしております。

前回の記事はコチラ。

学習するコミュニティづくりの秘訣~熱量を上げるための領域と多様なつながり&実践機会~
「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」は、ノンプログラマーがプログラミングをはじめとするITスキルを学び合うコミュニティです。今回は先日の定例会「コミュニティづくり」から、「学習するコミュニティづくりの秘訣~熱量を上げるための領域と多様なつながり&実践機会」についてお伝えします。

学習するコミュニティづくりの秘訣の前編として、領域とつながりについてお伝えしました。

今回は、学習するコミュニティづくりの秘訣の後編。継続的な成長とオープンであることについてお伝えします。

ちなみに当日の様子は以下、Togetterのツイートまとめもご覧くださいませ。

ノンプロ研定例会Vol.50「祝150名突破!安心安全で熱量の高いコミュニティをつくる秘訣」
このたびめでたくノンプロ研のメンバーが150名突破しました!2017/12の開始から約4年、順調にメンバー数も増加し、継続的に熱量のある活動ができています。今回は、どのようにして安心安全な場をつく..

では、行ってみましょう!

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熱量のある安心安全なコミュニティをつくる4つの秘訣

さて、熱量のある安心安全なコミュニティをつくる4つの秘訣はずばり以下の4つでした。

  1. 熱量を上げるための領域の設定
  2. 多様なつながり・実践の機会を設ける
  3. 継続的な成長を前提にする
  4. 制約を取り払いオープンにする

前回は、最初の2つについてお伝えしましたので、今回は残りの2つについて詳しく解説をしていきます。

継続的な成長を前提にする

比較のしやすさは居心地を悪くする

プログラミングスキルは比較的可視化しやすいものです(と思われています)。

たしかに、まったくわからないコードを使っていたり、知らない言葉を話していたりすると、「自分よりすごい人がいる…」となりますよね。

コミュニティでいうと、それが良い働きをしたり、むしろ良くない働きをしたりします。

心理学者のレオン・フェスティンガーという方は「社会的比較」をこう定義しました。

自分と周囲の人を比較することで、自分の位置を確かめようとする傾向

ただ、これはその人の自信のあり/なしで、以下のような真逆の作用をもたらします。

  • 自信がある場合は、自分より優れた人と比較する(上方比較)
  • 自信がない場合は、自分より劣った人と比較する(下方比較)

初学者であるほど自信がないのは当然の傾向ですから、プログラミング経験者が多いノンプロ研は居心地の悪い場所になってしまいます。

コミュニティを動かし続ける

それを避けるために、動かし続けるということをしています。

その最たる例が、ノンプロ研講座の「卒業制度」です。

ノンプロ研の卒業制度

同じ人がずっと講師をしていると、それぞれのポジションが確立され、比較を容易にし、かつそこに権威が生まれてしまいます。

なので、比較がしづらくなるように、ガシャガシャ動かします。つまり、ずっと同じ講座は何度もできないようにします。

すると、動き続けているので、定点での比較が難しくなります。

卒業したメンバーには、必要に応じてチャレンジの機会を用意して、常にフレッシュに学習いただけるようにします。

  • 輪読会イベント
  • オブジェクト指向プログラミング
  • 技術ライティング講座からの技術書執筆

それがまたコミュニティ全体の学びをブーストする燃料になったりします。

制約を取り払いオープンにする

いくつかのオンラインサロンに所属したことがありますが、以下のような制約にとても居心地の悪さを感じていました。

オンラインサロンの情報は外部で共有しないでください

知識を得て活用するためにお金を払って参加しているのに、それをシェアしてはいけないのであれば、どうやってその知識を活用すればいいのでしょうか。

ノンプロ研では以下のようにしています。

  • イベント内容はコミュニティ外で共有OK、むしろ即座にツイートしてほしい
  • 講座スライドはコミュニティ外で使用OK、むしろガンガン働く価値を上げてほしい

なぜ、ここまでオープンにできるかというと、以前の記事でお伝えしたとおり、簡単にコピーできる「情報」にはたいして価値がないからです。

形式知と暗黙知

むしろ、コミュニティに所属しているその本人と他者との関係に本当に価値のある知識が宿っています。

実践コミュニティとは何か、またそれが組織の競争優位性の源泉となる理由
「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」は、ノンプログラマーがプログラミングをはじめとするITスキルを学び合うコミュニティです。今回は、先日の定例会のテーマ「コミュニティづくり」から、実践コミュニティとは何か、またそれが組織の競争優位性の源泉となる理由についてお伝えします。

さらに、メンバーがどんどんその知識を活用することが、KGIに直結しますので、できる限り応援する立場です。

コミュニティ「ノンプロ研」のKGIとKPIをどのように設定しているのか
「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」は、ノンプログラマーがプログラミングをはじめとするITスキルを学び合うコミュニティです。今回は、先日の定例会のテーマ「コミュニティづくり」から、「ノンプロ研」ではそのKGIとKPIをどのように設定しているのかについてお伝えします。

隠すようなやましいことはしていない

また、いくつかのオンラインサロンでは、運営に対して不信感を生まれてしまうという事象が見られました。

不信感はどうして生まれるか。

それは単純なことで、必要以上に隠し事をしているからです。

情報格差で人をコントロールするために隠し事は有効のように見えますが、今の時代、情報はすぐにコピーできますから、価値はありません。

オープンでないことによるメリットは、もうないのではないかと思います。

ですから、ノンプロ研では以下のように、原則オープンにしています。

  • Slackチャンネルは運営メンバーチャンネルも含めてすべて原則的にオープン
  • 動画アーカイブは講座以外すべて閲覧可能
  • Zoomでのお仕事チームMTGは誰でも参加可能

「この場には隠すようなやましいことはないよ」という姿勢は、運営としてはとても重要なのではないかと思います。

まとめ

以上、学習するコミュニティづくりの秘訣~成長を前提にすること・オープンであることについてお伝えしました。

今こうして振り返ってみると、このようなエキサイティングなコミュニティの運営に関わることができて幸せに思います。

ぜひ、これを参考にして、熱量のある安心安全な学習コミュニティがたくさん増えるといいなと思います。

連載目次:安心安全・熱量の高いコミュニティづくりの秘訣

学習する組織づくりをする上で、注目されている「コミュニティ」。このシリーズでは、学習コミュニティ「ノンプロ研」を運営してきた4年間の経験をもとに、安心安全で熱量の高い学習コミュニティづくりの秘訣をお送りします。
  1. 組織に「学習するコミュニティ」をつくる意義とは?
  2. 学習するコミュニティ『ノンプロ研』はどのようにしてできたか
  3. 実践コミュニティとは何か、またそれが組織の競争優位性の源泉となる理由
  4. コミュニティ「ノンプロ研」のKGIとKPIをどのように設定しているのか
  5. 学習するコミュニティづくりの秘訣~熱量を上げるための領域と多様なつながり&実践機会~
  6. 学習するコミュニティづくりの秘訣~成長を前提にすること・オープンであること~
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