みなさん、こんにちは!
今日もエクセル大好きタカハシ(@ntakahashi0505)です。
エクセルをかなりの頻度で使う職業ってたくさんありますよね。事務員、営業アシスタント、マーケッターもかなり使ってそうですね。管理職も色々な場面で使っていそうです。
ふとした疑問がありまして、皆さん毎日使っているにも関わらずスキルが上がっていない気がするのです。
プログラマーはガンガンスキルを上げているのに、エクセル使いはなぜかスキルが上がらない…なぜでしょうか?
今回は、なぜエクセル使いがプロフェッショナルにならないのか、その理由を検証をしてみました。
そもそもエクセルのスキルとは?
さて、まず前提としてエクセルのスキルって何?という話をしておきたいと思います。
過去いくつかの企業で使われていたエクセルスキルに関するチェックシートなどから、エクセルスキルについては、だいたいこのように段階分けできそうです。
- [1]入門
- 表の作成、データ入力、コピー&ペースト
- [2]初級
- 表の装飾、罫線、並べ替え、フィルター
- 検索、置換
- SUM、ROUND
- [3]中級
- 重複削除、区切り位置、条件付き書式
- SUMIF、COUNTIF、IF、VLOOKUP、DATE
- 縦棒、折れ線、円などのグラフ作成
- [4]上級
- ピボットテーブル
- INDEX、SUMPRODUCT、IFERROR
- 組み合わせなどによるグラフの作成、書式設定
- [5]プロフェッショナル
- VBA
皆さんは、どのランクにいらっしゃいますか?
エクセル使いは成長をしない
私はサラリーマン時代に務めた会社は4社あります。いずれも大きなカテゴリでいうとITに属する企業です。
エクセルは売上などの集計や報告、進捗や工程の管理、請求書などの帳票作成など様々な場面で使います。おそらく多くのビジネスマンはほぼ毎日エクセルを開くとがあると思います。
実際に私が勤めた企業もIT業界ですから、ほぼ全員が毎日のようにエクセルを使っていました。
なのですが、エクセルスキルが上級の人をほとんど見たことがありません。
具体的にはVBAやピボットテーブルをガシガシ使いこなす人です。
私がとあるチームに合流したときに、メンバーは10人ほどいましたがSUMIF関数が使える人が一人もいないことがありました。しかしエクセルを一切使わない仕事、というわけではありません。むしろエクセルで作られたファイルは大量にありました。
どうやってこれらを作ったの…!?
かなり衝撃を覚えた記憶があります。
SUMIF関数なんて、ちょっと調べて何回か使ってみればすぐに使えるようになるんですけどね…。
などなど、私の過去の経験でいうと、前述のランク分けのそれぞれの段階にいる人の割合は
- [1]:0%
- [2]:75%
- [3]:25%
- [4]:0%
- [5]:0%
という感じでした…。
[4]以上の人はほとんど見かけたことがありません。ですがほとんどの人が[2]つまり初級になります。
そこで、何人かは中級に行きますが、中級で止まります。
そして多くの人は初級のままです。
エクセルのスキルが初級で止まる理由
その答えは明確です。
初級レベルで仕事ができちゃうから
です。
…当たり前の回答になっちゃいました。
エクセルは初心者でも簡単に扱えるように、大変素晴らしくできています。
まずエクセルは
- 手打ちでのセル入力
- コピペ
- フィルター
- SUM関数
- セルの書式設定
このあたりさえ覚えればかなりの目的を達成することができる、巨人Microsoftによるハイパー表計算ソフトなのです。
Microsoftさんのおかげで誰でも直感的にすぐに表計算ができるのです。それはそれでいいんですけどね…しかし、一方で罪深い。
じゃあ、なぜ中級や上級に行く理由は何なの?ってことなのですが、それは効率です。
スキルを磨くと作業効率が格段に上がります。
それをこれから例を用いて証明したいと思います。
スキル別で作業時間を計測してみる
例えば以下のような都道府県別の人口や面積などに関するエクセルのデータがあります。
図にある通り、右側の赤枠のエリア内に、北海道・東北・…などの地域別の集計を出したいと思います。
ビジネスにおいても条件付き合計はよくあるお題ですよね。
初級のスキル、SUM関数で出してみる
これは、初級のスキルでも十分に解決ができちゃいます。
まずN列の「地域名」はA列を見ながら手打ちで入力します。
計算結果を入れるエリアはこのように
SUM関数でその地域のデータ範囲だけ選択することで、地域別の合計を算出します。
以上、初級のやり方で一生懸命やってみたところ…
1分39秒ですか…まあけっこう速いんじゃないですかね…
と、このように初級でも時間をかければ完成します。
ただ、地域別にSUM関数の範囲が異なるので、いちいち選択するのが面倒ですし、時間がかかります。あとうっかり範囲を1セルずれて設定していたりのミスが発生しそうです。
中級のスキル、重複削除とSUMIF関数で出してみる
中級になると、やり方は変わってきます。
まず重複の削除が使えますから、A列をコピーしてきて重複の削除をすることで
地域名の抽出はあっという間に完了します。
人口と面積の計算は、SUMIF関数を使います。
これはどの地域でも、面積の計算でも同じSUMIF関数の数式が使えるのでコピペして完了です。
かかった時間はというと
34秒!我ながらなかなかですね。
初級に比べると1/3の時間でできますし、作業ミスも少なそうですよ。
上級のスキル、ピボットテーブルを使って出してみる
中級で十分じゃん、と思われるかも知れませんが、上級になると選択肢がさらに増えます。
なんせピボットテーブルが使えますから。やり方は、これまでとだいぶ違うのですが、範囲選択してピボットテーブルを作成して、フィールドリストをチョコチョコっといじれば完成です。
地域名の抽出もいりませんし、エクセルが勝手に集計してくれます。
時間は…
…おお!26秒!
いいじゃん、いいじゃん!初級に比べると1/4程度になりましたよ!
と、こんなに効率が上がるのに、なぜスキルを磨かないのでしょうか??
効率化・高速化についていけないと死ぬ
その答えがここにあります。
ぜひこの記事を読んで頂きたいのですが、一部抜粋をさせて頂きます。
そのコンピュータを自在に操るプログラマーにとって、進化についていけないことは即ち死を意味する。そしてコンピュータの進化とは即ち、効率化・高速化である。
プログラマーにとって納期を守らないこと、動作の遅いプロダクトを作ることは死を意味し、逆に
高速に仕事を終えることがプログラマーにとって最大の報酬
なのです。
それはレベル上がりそうですね。進化し続けないと死んじゃうわけですから。
逆に言うと、私が出会ってきたエクセル使いたちは、進化しなくても生きて行けちゃう、もしくはそう思っているということですね。
さすがに「できない」は許されないけれども、「時間がかかる」は許されている、だから初級でOKということ。
しかし、プログラマーはたいへんだなぁ、なんて思っているエクセル使いの方…そうはいきませんよ。
こちらで書いている通り
プログラマーさんたちは自分たちの仕事の効率化・高速化だけでなく、“人様の”仕事の領域にもガンガン入り込んできて、効率化や高速化を実現する素晴らしいプログラムを次々と生み出します。
エクセル使いも進化にちゃんとついていくのが吉です。
まとめ
なんだか書いていて悲しくなってきたのですが、要はそういうことです。
エクセルというソフトはとても素敵すぎるのです。ちょっとかじれば何でもできちゃう。
そして、極めることをしなくても済む、もしくは極めることにメリットを感じられない労働環境に問題があるということですね。
ですが、一歩社外に出た世間では少しずつ変わってきていますよ。
例えばこちらにある通りですが
マクロ・VBAのスキルがあれば、クラウドソーシング等で比較的高収入の案件の仕事ができるようになります。
社内でスキルを持つ人材がいない企業が、クラウドソーシングを使って外注をするようになってきているということですね。
既にPCにはエクセルがインストールされているわけですから、毎日15分でも使ってスキルを磨いておくことをオススメします。