みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、うまくいっていない1on1の弊害がバカにできないです。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
テーマは1on1
今日は、1on1をテーマに話をしていきます。
うまくいってない1on1は結構あるのかなと思うんですが、その弊害が結構馬鹿にならないなという話なんです。
ぞっとするような悪影響が起きてしまっている可能性がありますので、ぜひその点を注意喚起できればと思います。
安易な1on1の弊害
まず、記事を紹介します。毎週「1on1」は弊害ばかり。プレイングマネジャーを追い詰める“面談地獄”といったものです。
結構、強烈なタイトルなんですが、BUSINESS INSIDERの記事です。
10年ほど前にはほとんど1on1なかったのに、最近は多くの会社が導入していて、マネージャーが実施している1on1。この定期的な1on1が結構な弊害を起こしているという話なんです。
まず、単純に考えて、メンバーが5人いるチームで1人当たり毎週30分の1on1をするのであれば、そのマネージャーは毎週2時間半、1on1に時間をかけるということになるわけです。
十分な成果が出ていればいいんですが、もしそうでないのであれば、結構な負担に感じてしまうということはあるのかなと思います。
さらに、この定期的な1on1の弊害について、他にも3つあるよとこの記事では伝えています。
弊害1:上司の仕事が増える
まず1つ目は、上司の仕事が増えるというのがあります。
1on1の中で、部下から困り事を相談されるとします。すると、少なくないケースで、そのタスクが上司に追加されて持ち帰りになるわけです。
それが毎回の1on1で1個あったとして、メンバーが5人いたとすると、毎週5つのタスクが追加されてしまうということなんです。確かにこれはありそうだなと思います。
弊害2:噂話で上司のモチベーションが低下する
次に2つ目の弊害なんですが、噂話で上司のモチベーションが低下してしまうというものです。
1on1はクローズドな場所で行われますので、なんでも本音で話しやすいといったメリットがあります。
しかし、その裏返しとして良くない話もしやすいというのがあります。たとえば、悪口とか陰口とか噂話とか、そういった話ですね。
部下としてはそういう話したくなっちゃう気持ちはわかるんですが、上司としてはそれも1人1つ聞いたらチーム全員分浴びることになるわけですよね。
やはりモチベーションも下がりますし、ストレスの原因にもなってしまうんじゃないかなと思います。
弊害3:チーム会議の活性化を阻害する
そして3つ目の弊害なんですが、チーム会議の活性化を阻害するというものです。
元々少なくない会議で言うと、みなさんあんまり発言したくないというところがありますよね。
それが1on1を始めることによって、1on1で相談すればいいやということになってしまい、チーム会議で、より一層誰も発言しなくなるということが起きてしまうということなんです。
1on1により誰もオープンに話さなくなる
これら3つの弊害、いずれも無視できないものなんですが、この3つ目の公での発言がなくなってしまうというのは、かなり大きな問題だなと感じました。
この点についてさらに深掘っていきたいと思います。
チャットツールでも起きる現象
この現象は、Slackなどのチャットツールを使っている時も起きるなと思ったんです。
どういうことかというと、せっかくオープンなチャンネルがあるのに、なんでもかんでもダイレクトメッセージ、DMで連絡したりとか、プライベートチャンネルで話したがったりとか、そういった現象をよく見かけるなと思うんです。
そして、それを一度受け入れてしまうと、それ以降延々とDMやプライベートチャンネルでしか連絡しなくなってしまうといったことがあります。
結果的にオープンのチャンネルが過疎化状態になるということなんです。
情報がオープンに共有できることのメリット
もちろん、デリケートな内容はクローズドで話をした方が良いというのはあるわけなんですが、そうでない情報に関してはオープンかつフラットに情報をシェアした方がいいわけですよね。
たとえば、業界に関するとても重要な情報をゲットしたのであれば、組織やチーム全体に素早くシェアした方がいいわけです。
また、別の例として、業務で使うツールの問い合わせに関しては、オープンなところでやりとりをすれば、他の従業員にも参考になります。
そもそもそういったものはマニュアルで全社共有しておけば、取りに行くだけで済む、やり取りすら必要なくなるということです。
こういったみんなが知っておいて良い情報や知識に関しては、なるべく高いレベルで情報がシェアされ、その上でコラボレーションやディスカッションができると、他社にも負けないような強いビジネス活動に繋がっていくわけです。
情報の流れがクローズド化していくというのは、この流れに逆行してしまう、情報化という観点で言うと、チームや組織が弱体化してしまうということに繋がるんです。
そして、今回の記事で言うと、1on1という制度を始めたことによって、リアルの現場でもそういったことが起きてしまうということを示しているわけです。
1on1はどうすればうまくいくのか
では、1on1、実際にはどうすればうまくいくのでしょうか。
その先進的企業としてよく知られるヤフーの1on1について調べてみました。
1on1の目的は部下の成長を支援すること
このヤフーの1on1でいうと、その目的は明確で、部下の成長を支援することに特化しています。
そして、この1on1を実行する目的、これを明確化することがとても大事と伝えられていますので、上司も部下もそれを理解した上で1on1に臨むわけです。
その前提であれば、業務の個別の困りごとの相談だったりとか、陰口や噂話は出てこないわけです。なぜなら、部下の成長にそういった話が繋がるわけではないからです。
一方で、話すべき内容というのは、どちらかというとより中長期的なスパンの話になっていきます。
- 本人にもっと適している仕事ってなんだろうか。
- 周囲や会社が本人に対して期待している内容は、こういったところにあるのでは。
- 本人が本当にやりたいことってなんだろうか。
そういった部下の成長を前提とした中長期的な観点で話をすることで、部下自身がまだ気づいてない潜在能力を引き出していく、そういった役割を果たすんじゃないかということなんです。
1on1という仕組みもブラッシュアップし続ける
もう1つ、ヤフーの1on1でポイントだなと感じたのは、個別に実施している1on1について客観的にフィードバックし続けるということです。この活動には外部の専門家も入れて取り組んでいるようです。
どうしても内容がブラックボックス化しやすい1on1なんですが、きちんと振り返りの機会を設けて、1on1という仕組み自体もブラッシュアップしていく、そういった姿勢で臨むということなんです。
多くのケースでは、1on1は良さそうと、週に1度30分間場所を確保し、部下の話を聞くというHowの部分だけを取り入れてしまうということをやってしまいがちです。
そうではなくて、部下の成長を支援するというWhyの部分をきちんと全員が理解する、そして、実施の要素をきちんとフィードバックして、その目的が達成できているのか、より良い達成をするためにはどうしたらいいのか考え続けること、そういったことが大切ということなんです。
1on1に取り組んでいる上司の方はもちろんなんですが、部下のみなさんもぜひこのことをきっちり理解して臨んでいただければなと思います。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「うまくいっていない1on1の弊害がバカにできない」をお届けしました。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
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では、また。