心で観るを強く、目で見るを弱くする


心で観るを強く、目で見るを弱くする

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、心で観るを強く、目で見るを弱くするです。

#573 心で観るを強く、目で見るを弱くする | タカハシノリアキ「『働く』の価値を上げるスキルアップラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム
音声放送チャンネル「タカハシノリアキ」の「#573 心で観るを強く、目で見るを弱くする(2024年1月1日放送)」。Voicy - 音声プラットフォーム

なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

では、よろしくお願いいたします!

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目的と自由は相反するんじゃないか

2023年なんですが、ずっと引っかかってたことがありまして、それについて話をしたいなと思っているんです。何かといいますと、目的と自由は相反するんじゃないか、そういった話なんです。

哲学者の國分功一郎さんの新著に「目的への抵抗」という書籍がありまして、それで語られている内容なんです。

初めにを読むと、最初の節にこのように書いてあるんです。

自由が目的に抵抗する。そこにこそ人間の自由があるにもかかわらず、我々は目的に縛られ、大切なものを見失いつつあるのではないか。

このように書かれていたわけです。

やりたいことや目標で埋め尽くしてスタートしていました

僕なんかでいうと、毎年年始には、こうしたい、ああしたいと、やりたいことや目標で埋め尽くしてスタートしています。

目標はしっかりあることで、時間的、精神的リソースを集中できる。そんなメリットもありますし、目標を決めるからこそ、達成した時の達成感が得られるわけです。

さらに、測定可能な目標を立ていることができます。そこをさらに細分化して、日々の行動に落としやすくなる。そんなメリットもあるわけです。

今年ももちろんやりたいことはあるんです。ただ、必要以上に目標を立てすぎず、立てたとしても、それに支配されすぎないように気を付けていこう。今年は、こんなふうに思っているんです。

それは、冒頭でお伝えした國分功一郎さんの目的への抵抗の話。そして、去年の反省があって、そのように思い至ったというところがあります。

去年なんかで言うと、この年始の時点で、既にやることがたくさん決まっていたんです。

まずは、書籍の執筆がありまして、それがもう6月、もしくは7月ぐらいまでありました。その後、全国を回って、出版記念ツアーをやろうとしていましたので、これで9月ぐらいまではびっしり埋まっていると、こんな状態だったんです。

2023年目指していたところ

それで言うと、2023年、目指すところとしては、この新しい書籍デジタルリスキリング入門をヒットさせたい。より具体的に言うのであれば、Amazonでのランキング、これが上位に置きたいですし、できるだけ早い段階で増刷がかかったら嬉しい。

それから、出版記念ツアーをするのであれば、その各イベント、なるべくたくさんの方に来ていただきたいわけですから、その集客の数も気になります。

このVoicyでいうと、ヒットした書籍の著者として、リスナーがどんどん増えていく。そういったことを期待していました。

一生懸命になりすぎると、そういうわかりやすく目に見えるところ、そういったところがすごく気になってしまうわけです。

目に見やすいところばかりで判断すると本質的なものを見逃してしまう

その目に見やすいところ、そればかりを見て判断してしまうと、本質的に大切なことを見逃してしまったりとか、その本質とはずれた行動を取ってしまう。そして、それに気づかずにいってしまう、そういったことがあるわけです。

数字ばかりに囚われて、とにかくたくさん情報を投下しよう。説得しようとしたりとか、やった方がいいよとメリットを提示するとか、そういった燃料を投下しまくるわけです。

ただ、その燃料の投下の仕方は燃焼効率が悪いので、リソースをどんどん加えて消耗してしまう。

本来であれば、この燃焼効率が悪いということに気づいて、どうすれば燃焼効率が良くなるのか。そこをしっかり踏まえてから活動した方がいいんですが、それが目につくところに気を取られてしまったがために、そこに気がつかずに時を過ごしてしまいました。

別の視点で言うと、例えば書籍を読んだ人とか、全国ツアーのイベントに参加した人、そしてVoicyを聞いてくださった人。その方々の行動の質はその後どうだったのか。そういったところはちゃんと見えていたのか。そういった話もあるわけです。

実は、僕の活動でいうと、そこはすごく重要なポイントではあるはずなんですが、そこをキャッチしようとしていませんでした。

キャッチするためには、どういう仕組みが必要だったんだろうか。そういったことも考えられるとよかったなと思うんです。

ノンプロ研でのSlackの事例

この点、もう1つ、別の例をお話ししたいと思います。

僕が運営をしています学習コミュニティノンプロ研の事例になるんですが、Slackというテキストコミュニケーションツール。これをメインのツールとして、皆さんに使っていただいているんです。

メンバーがアクティブかどうか。Slackのアクティブ率、これを見ることで図ることができるですが、実際、かなり高いんです。

大体7割ぐらいの方がアクティブに活動されています。

ただし、7割の方々が、全部、Slackで元気よく発言しているか。もしくは、Zoomなどのイベントに参加しているか。

そういったところでいうと、Slackには来ているが、そういった参加、投稿はしていない。そういった方もかなり多いというのが分かるわけです。

そういった人たちにノンプロ研で行われている様々な活動を紹介したりとか、様々な部活動を紹介したりとか、いろんな参加の仕方があるよと紹介する。そういった形で、とにかく、いっぱい情報を渡して、どれかに引っかかればいいと思いがちなんです。

SlackやZoomに参加できない本質的な理由

ただ実際には、Slackに投稿できない理由とか、Zoomに参加できない理由というのは、そこではないということがあるということを最近気づいたわけです。

これはどうして気付いたかというと、12月にお試しで新規入会者に向けて1on1ミーティングを高橋がやりますよということで、テストで何件かやってみたんです。

そうすると、分かったことがいくつかあります。

Slackの場合

まず1つSlack使ったことがない人は、ものすごいSlackが怖いというのがわかりました。

これはなんとなくイメージとしてはできていたんですが、やはり直接聞くと、どういうふうに怖いのかとか、どんなふうに感じているかというのが伝わってくるんです。僕らが思っている以上に、かなり抵抗感があるということがわかりました。

Zoomの場合

あとは、Zoomに関してなんですが、ある方は、電波が非常に弱くて、なかなか参加しづらいような環境にあったんです。

もしくは、ある方は、イベントが開催されるのが、20時からが多いんですが、その時間帯が家族との関係で都合が悪い。そんなことがわかりました。

なので、それぞれの皆さんに対しては、とにかく画面オフでもいいから参加してみましょう。耳だけでもいいんで、参加してみましょうと働きかけました。

こういったアイデアを渡すことで、じゃあちょっとやってみようかなという気持ちになっていただいたという経緯があったんです。

僕らがぱっと見ている世界というのは本当に一側面しか見えていない

このような例から、よく考えると、僕らがぱっと見ている世界というのは本当に一側面しか見えていません。

本当にちゃんと見るためにはいろんな角度から見なきゃいけないし、その人がどんな表情で、どんな行動を、どんな仕草で取っているのか、その言葉からはどんなことが感じられるのか。そういったリッチな情報を本当に頑張って取りに行かないといけないんだなということに気付くわけです。

もしくは、リスキリングなんて、そうなのかもしれませんが、その人が行動を起こせない理由というのは、その人自身もよくわかってない。

言語化ができないってこともあるかもしれないなとも思うわけです。

心で観るを強く目で見るを弱くする

さて、この見るということに関してなんですが、かの有名な宮本武蔵の五輪の書。こちらでは、こんなふうに書かれているんです。

心で観るを強く、目で見るを弱くする。

心で観るのを観るは観察の観です。これは、本質を見抜くとか、直感で感じるとか、そういったものを含めた観るになります。

目で見る方の見るは、よく使う方を見るです。見学の見になります。

これは、私が言っていることの逆を、2023年やってしまっていたんだなということに気付くわけです。

OODAループの観察と情勢判断にも通じる

さらに、僕の書籍デジタルリスキリング入門で紹介しているOODAループ。これはアメリカの戦術家ジョン・ボイドという方が考案したものなんですが、そのOODAループの最初の2つのOです。

Observe観察とOrient情勢判断、この2つのOに関していうと、この宮本武蔵が言ってたような心で観るというところを強くイメージとして持っていたのではないか。こんなふうに言われています。

つまり、戦いの場においても、目に見える表層的な、形式的な情報、そればかりに囚われてはいけないということなんです。

その裏には目に見えない膨大な量の情報が存在していて、そこには形式化できない暗黙的な情報も多く含まれているわけです。

それらは数字だけでは絶対に掴むことはできませんので、事前に現場で行って、よく周りと人々を観察して、人の話をよく聞いて、一緒に活動してみて、そしてちゃんと心で感じる。

そういった活動が必要になってくる。そういったことが言えるんじゃないかなと思ったわけです。

そこまでちゃんと観えたのであれば、その次のステップで、Decide意思決定と、Act行動。これらの本質が大きく変わってくるんじゃないか。そんなふうに期待できるわけです。

ということで、心で観るを努力して、目で見るを弱くする。そう思うので、次の行動も決めていきますし、目標もそれに沿って立てていく。

もしちょっと違うなと思ったら、目標にちゃんと抵抗する。こういったモードで今年はいきたいなと思っています。

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「心で観るを強く、目で見るを弱くする」をお届けしました。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

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では、また。

タカハシノリアキ「『働く』の価値を上げるスキルアップラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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