みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、1日10分!ITマスター塾 #19: Wordが使いづらいという人のための話です。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
なぜWordは使いづらいのか
今日は、1日10分ITマスター塾第19回をお送りしていきます。
このシリーズは、ITの超初心者向け、たった10分でお役立ちITスキルを1つ身につけていただくことができる、そんなシリーズです。
今日取り扱うテーマは、Wordなどの文章作成アプリケーション、これが使いづらい、という人のための話になります。
ちょっと視点を変えるだけで、これらのアプリケーションが結構便利なのでは、と思えるようになります。
では、行ってみましょう。
敬遠されがちなWord
さて、我々のお仕事の中で言うと「文章を作るという仕事」、たくさんあるわけです。
たとえば、契約書、レポート、議事録、マニュアル、プレスリリース、こういったものがあげられますが、他にもたくさんあるんじゃないかなと思います。
その際に、みなさんどのアプリケーションを使っていますか、という話なのです。
文章の作成なので、本来であれば文書作成のためのアプリケーション、たとえばWordなどを使うというのが選択肢として出てくるのですが、ただ、Wordがなんか使いづらいから、そういった理由で敬遠しているってことは結構あるんじゃないかなと思います。
そして、その代わりに、セルの大きさを自由に変えられるExcelを使ったりとか、ペタペタ貼り付けられるPowerPointを使っていたりとか、そういったことも少なくないんじゃないかなと思います。
Wordと私達の「認識のずれ」
しかし、Wordなどの文書作成アプリケーション、これ自体が悪いというわけではなくて、これらのアプリケーションで捉えている文書と我々が捉えている文書、この認識がずれているから使いづらいという可能性があるんじゃないかなってことを僕は主張したいと思います。
一体どういうことかというのを説明していきます。
人は見た目で読んでいる
人が文章を読むとき、その文章の構造をどう理解しているかってことを思い浮かべていただきたいと思います。
たとえば、言葉で表現するとこうなります。
「句点、丸までが1つの文で、1文字、字下げして、そして改行されるまでの一塊」、これを段落として認識しています。
また、文章の一定の塊の前にある「フォントが大きめのもの」が見出しである、このようにも認識していますよね。
しかし、これら文、段落、見出しという文書の構成要素、言葉で説明するとそういった表現になるのですが、我々が文章を読むときというのは、そういったことをいちいち意識せずに、ぱっと見で直感的に判断をして読んでいます。
「ここはフォントが大きくて太字だから見出しだ」とか、「ここは字下げしていって次の改行までがここまでだからその間が段落だ」とか、そういったものはいちいち意識していません。
場合によっては、見出しとか段落とか、そういった言葉すら知らなくても文章を読むことができます。
そういった形で、我々が文章を読む時というのは、ほとんどの場合、見た目でなんとなく読んでいるのです。
コンピューターは文書の構造を情報として保存している
しかし、コンピューターの目線で言うとそうはいきません。
ここからここまでが段落である、ここからここまでが見出しである、そういった情報を明確に解釈して保持しています。
コンピューターの方は、見た目でなんとなくみたいな判断ができませんので、それぞれ明確な情報として保持しているのです。
たとえば、我々がブラウザでいつも読んでいるWebページ、これも文書の1つと言えます。
Webページは、HTMLという言語で書かれています。
その言語の記述方法に従って、ここからここまでは見出し、ここからここまでは段落という「タグ」というマークを付けて記述しているのです。
ちなみに、見出しの場合は「hタグ」というもので、heading(ヘディング)のhです。
段落というのは「pタグ」というタグで、paragraph(パラグラフ)のpを使ったタグになります。
このように、ここからここまでが見出しですよ、ここからここまでは段落ですよ、ブラウザというアプリケーションは、そのタグを読み取って、それを人が見やすくなるような装飾に変換して表示をしてくれているのです。
同じように、我々が仕事で使っているWordとかGoogle ドキュメント、これらのアプリケーションでも、ここからここまでが段落である、そしてここは見出しである、そういった情報を保持して管理しているということになります。
認識を合わせて活用する
最も認識がずれている「段落」
文書作成アプリケーションはこのように文書を取り扱っているのですが、この中で、それらアプリケーションと人との間で最も認識がずれているのではないか、そう思われるのが段落の扱いなのです。
WordやGoogle ドキュメントというと、文章の中に本文があります。本文の中にいくつかの段落があります。そして、それぞれの段落は文字の並びで表現されている、このような入れ子構造で管理されているのです。
しかし、人の視点で言うと、段落をあまり意識してないで、文章作成アプリケーションを使っています。
つまり、「文字単位でしか考えてないということが多い」ということなのです。
スタイルの活用
たとえば、「ここを見出しにしたい」と考えた場合には、その見出しにしたい文字列の範囲を選択して、フォントの大きさを変える、太字にする、そういった装飾を加える、こういった操作をしたくなります。
でも本当は、文章は文字単位よりもう一回り大きい段落という単位でも管理されていますので、見出しにしたい段落を選んで装飾をすればいいということになります。
つまり、文字列の範囲選択は必要ないということになるのです。
もっと言うと、見出し用の書式設定の組み合わせはあらかじめプリセットされていますので、そのプリセットされたものを段落に適用すれば、1発で見出しの書式設定は完了します。
そのプリセットされている書式設定のセット、これを「スタイル」と言います。
Wordで言えば、このスタイルは見出し用や本文用以外にもいくつか用意されています。
もしくは、オリジナルのスタイルを作ることもできます。
これらあらかじめ用意したスタイルを段落単位で好きに適用していけば良いという話になります。
さらに、一旦スタイルを適用した後、元のスタイルを変更したのであれば、すでにスタイルを適用した部分にもその変更が適用されます。
つまり、このスタイルをうまく使うのであれば、文字列の範囲選択、これをする回数をめちゃめちゃ減らすことができますし、複数の書式設定を複数回設定していく、そういったこともしなくて済むようになります。
とても便利なのでぜひ使っていただきたいのですが、あまりこの機能のことを知らないという方が結構多いのです。
これは、文書が段落という単位で構成されていて、段落単位でスタイルを適用することができる、そういったことを知らない、理解してないというのが原因なのかなと思います。
書式設定の手順
さて、以上を踏まえて、実際にWordやGoogleドキュメントを開いて、ちょっと適当な文章を作ってみていただきたいのです。
そして、その作り方の手順は以下のようにしてください。
まず、一旦装飾をせずに、段落の塊だけを意識してプレーンの文章を作ってみてください。
次に、見出しを適用していきます。
見出しにしたい段落にカーソルを置いた状態で「見出し」スタイルを適用するわけです。
これで、おおむね文章としての体裁は整ったんじゃないかなと思います。
次に、必要であれば段落単位の書式設定をしていきます。
たとえば、「中央揃い」とか「インデント」とか、そういった書式設定です。
さらに、段落単位ではない文字単位の装飾を必要であれば加えていきます。たとえば、あるキーワードだけ太字にするとか、そういったものは文字単位になりますよね。
このように、文書の書式設定は、まず広い範囲に適用ができるスタイル、これを先にやって、次に、次の大きさの単位「段落単位」、そして最後、1番小さい文字単位で進めていく。
こういった手順で考えていただければ、文章作成アプリケーションの便利さが分かっていただけるんじゃないかなと思います。
WordやGoogle ドキュメント、他にもたくさん便利な機能があるんですが、文書の構造、これをコンピューターがどう扱っているのかをきちんと理解することで、その便利な機能を使いこなせるようになっていくと思いますので、ぜひご参考いただければと思います。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「1日10分!ITマスター塾 #19: Wordが使いづらいという人のための話」をお届けしました。
一言で言うと、コンピューターは文章を何らかのまとまり、これで管理をしていますので、段落を意識して使うとかなり使いやすくなるんじゃないかなと思います。
とはいえ、今日話した以外にも本当に文書の作成というプロセスは複雑なものです。
みなさんWordとかGoogleドキュメント使っていて、これはどうなの、とか、なんかここ困っちゃったとか、そういった「あるある」があれば、ぜひコメントなどで教えていただければと思います。またこのシリーズなどで取り上げさせていただくかもしれません。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
チャンネルのフォロー、コメント、SNSでのシェアなどなど、楽しみにお待ちしております。
では、また。