待ちに待ったApple製品へのAI搭載「Apple Intelligence」とその凄みとは

待ちに待ったApple製品へのAI搭載「Apple Intelligence」とその凄みとは

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、待ちに待ったApple製品へのAI搭載「Apple Intelligence」とその凄みとはです。

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なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

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AppleがWWDC2024で発表生成AI「Apple Intelligence」を発表

Appleは、現地時間6月10日に年次の開発者向けイベントWWDC2024を開幕しました。毎年、このイベントでは新しいデバイスを紹介して話題になりますが、今回の話題の中心はAIでした。

OpenAI、Microsoft、Google、MetaなどがAIに関して次々と大きな発表を続ける中、AppleはAI分野で遅れを取っていると見られていたため、今回のイベントは非常に注目されていました。

初期の反応と市場の反応

今回の発表にチャットGPTとの連携が含まれていることに対して、「結局チャットGPTとの連携か」とがっかりしたAppleユーザーも少なくありませんでした。

実際、Appleの株価がこの発表の後に下がる現象も見られました。

しかし、今回の発表をよく整理していくと、Appleのポリシーや強みがにじみ出ていることがわかります。そして、今回の発表は決してがっかりするようなものではないことに気づくはずです。

今回は、その点に焦点を当てながら、WWDC2024の発表を整理していきたいと思います。

Apple Intelligenceとは

AppleはiPhoneやMacで利用できる生成AI「Apple Intelligence」について発表しました。

Apple Intelligenceは、OSに生成AIのエンジンが内蔵されており、各デバイスの様々な体験にAIが使えるようになる機能です。

多様なアプリケーションでの利用

Siriでの利用をはじめとして、写真、メモ、メール、メッセージ、キーノート、フリーボードといった様々なアプリで、Apple IntelligenceのAI機能を利用することができます。

たとえば、「土曜日のバーベキューで撮った写真を母に送って」と指示をすれば、その通りに送ってくれますし、「ニューヨークでピンクのコートを着ている私の写真を表示して」と言えば、その写真を写真アプリから探して表示します。さらに、その写真を明るくしてと言えば調整してくれます。

電話やメモなどのiPhoneの定番アプリでもAIを使うことができます。たとえば、電話の音声の録音を書き起こして要約してくれたり、手書きの雑なイラストからオリジナル画像を生成したりできます。

テーマに沿って文章を作成してもらったり、既存の文章をリメイクしたり構成したりすることができます。

AIはOSとして実装されているので、MacでもiPhoneでも多くの文字を入力するアプリで同じように使えます。

プライバシー重視の設計

Apple Intelligenceの最大の特徴は、プライバシーに配慮している点です。

基本的にはオンデバイスで動作します。AIとしては、端末の中の様々な個人情報を使いますが、それによって個人にカスタマイズされた強力なAIエージェントとして機能します。

一方で、端末の中で基本的に動作するため、情報が外に流れることがありません。

オンデバイスのAIの能力が足りない場合、その場合はクラウドのAIの力を借りますが、その時も「Private Cloud Compute」と呼ばれる機能を用います。

これは、生成AIに必要なわずかな情報のみをクラウドに送り、処理を行う仕組みです。そのため、徹底的にプライバシーに配慮したスタンスを取っています。

このようなクラウドのAI処理を併用するパターンで、ようやくChatGPTとの連携が出てきます。

ChatGPTとの連携

オンデバイスの能力が不足する場合には、ChatGPTモデルであるGPT-4oをクラウド経由で利用することができます。

この場合、無料の範囲で利用するならアカウント連携も不要でシームレスに利用可能です。

一方ChatGPT Plusなどの有料サービスを利用しているユーザーは、アカウント連携することで、ChatGPT Plusの最新機能を利用できます。

Appleの今後のAI戦略

こうして見ると、OpenAIとのChatGPT連携は付加的な要素に過ぎず、Apple Intelligenceのメインの価値ではないことが見えてきます。

Appleのソフトウェア担当シニアバイスプレジデントのクレイグ・フェデリー氏は、

Appleの枠の外で強力なAIモデルを使いたい場合もあるでしょう。その場合には、好みのものを選びたいはずです。最終的にはユーザーが選択できるようにしたい。たとえば、GoogleのGeminiとも連携できるようになることを楽しみにしています

と述べています。つまり、OpenAIのChatGPTは好みの一つに過ぎず、いずれGeminiや他のAIとも連携する可能性があることを示唆しています。

ここまでを整理すると、Apple Intelligenceは基本的にiPhoneやMacの中で動作が完結する非常にパーソナルでプライバシーに徹底的に配慮されたAIです。

Appleが第一とする本命の部分に関しては独自開発AIで抑えていく。プラスユーザーがそれでは能力として不十分な場合や、もっと特化したAI機能を使いたい場合には、外部のサードパーティAIを安全性を配慮した上で使えるというスタンスです。

Apple Intelligenceの導入時期については、米国では2024年秋にベータ版の提供が開始され、他言語への対応は2025年を予定しています。

かなり先の話になりますし、日本語対応がいつになるかは気になるところです。

これまでMicrosoftやGoogleをはじめとする巨大tec企業が、生成AIを自社サービスにどんどん積極的に取り入れてきました。しかし、Appleはその取り組みの遅れが指摘されてきたわけです。

そんな中でのこのApple Intelligenceの発表。派手さはないのかもしれませんが、したたかな戦略だなと個人的には思います。

iPhoneは日本のスマートフォン市場でシェア首位を誇っているため、Apple Intelligenceの良い体験が早期にやってくることを期待したいです。

ということで、Appleが先日発表した生成AIの取り組みApple Intelligenceについてまとめさせていただきました。

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「待ちに待ったApple製品へのAI搭載「Apple Intelligence」とその凄みとは」をお届けしました。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

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では、また。

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