みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。
先日、セミナー『働きながら「自分の時間」を手にするための時間管理&IT活用術』を開催しました。
今回のテーマでのセミナー開催は初めてで、お集まり頂けるか少し不安だったのですが、皆さんお越し頂きまして大変うれしく思います。
その中で話をさせて頂いたり、意見交換をさせて頂いた部分なのですが、そもそもなぜ時間管理をすべきなのか?そのための基本的な考え方について、一部紹介をさせて頂ければと思います。
人生は実質的にたったの1/8
私は数年前ほどまでは、時間の大切さについてまじめに考えていなかったように思います。
時間は無限にあるように思えていましたし、無限にあると感じているならば会社や他人に対して「いくらでもいいよ!使え使え!」と大盤振る舞いをしちゃいますし、自分の自由にできるとしてもダラダラしてしまったりなんとなく過ごしてしまったり浪費をしてしまうようなこともあります。
皆さんはどうでしょうか?
18世紀の哲学者ルソーに言わせると
人生の最初の四分の一はその使い道もわからないうちに過ぎ去り、
最後の四分の一はまたその楽しさを味わえなくなってから過ぎて行く。
しかもその間の期間の四分の三は、睡眠、労働、苦痛、束縛、
あらゆる種類の苦しみによって費やされる。
人生は短い。
と言っています。
計算すると、ルソーが言う「人生」は生きている時間の1/8しかありません。
現代日本の一般的なビジネスマンの一日でいうと
- 睡眠が6時間
- 仕事が8時間
- 通勤時間が2時間
残りは8時間しかありません。当然、残業があったり、その他しなければいけない何かでもっと時間はとられますので、その時間は減ります。
いくら21世紀でテクノロジーが発達したとしても、300年前の状況とたいして変わっていないのかも知れません。
報酬に対する価値を還元しつつ自分の時間を過ごす
19~20世紀の哲学者ガストン・バシュラールという人は
自分に固有の時間を、他人の時間に帰属させないことに慣れること。
自分に固有の時間を、事物の時間に帰属させないことに慣れること。
と言っています。
自分の固有の時間にも関わらず、他人や事物に時間が帰属してしまうことがあるということを示唆しています。
うっかりすると、自分の好きなように自分の時間を使えないということなんですね。
一般的に会社に所属して仕事をする場合、これは「他人の時間に帰属させたもの」として諦めるべきなのでしょうか?
そうすると、ルソーの言う通り、人生は1/8になっちゃいます。
当然、報酬が約束されている限り、それ以上の価値を還元すべきではありますが、それがために「自分の時間」を完全に諦めるべきかというとそれは違うと思います。
つまり、きちんと会社にも価値を提供した上で、自分にも価値のある時間を過ごすという選択肢はあるのではないかということです。
価値がある時間とは?
私は仕事における時間に価値を「生産性の高い時間」と定義しています。
生産しているものは、当然お金や成果もありますが、それだけではなくて、スキル・経験・知見・評価・信頼・幸福感・達成感・(未来の)時間など様々で、生産性の高さというのはその総合点で見ます。
組織視点で見たときのそれらの生産物、自分を含めた関わっている人それぞれの視点で見たときの生産物のそれぞれがバランスよく合算された上で最大化をされるような時間の使い方がベストです。
しかし、個人または組織の仕事の中には
- ショートカットキー、関数、サービス、プログラムを知らずに手作業でやっている
- アプリケーションの切り替えに時間がかかる
- PCの動作が遅い
- 欲しいファイルや資料、メール、データが見つからずに探す
- 上司、同僚、顧客からの返事が遅くて仕事が進められない
- 電話または上司や同僚からの「ちょっといいかな」で仕事が中断される
- 記録があやふやでタスクが混乱している
- 言った、言わないで仕事のうっかり忘れやお見合いが発生する
- 長い会議で何も決まらない
などなど、非効率なところがたくさんあります。セミナーの中でもそのような意見をたくさん頂きました。
組織に所属していながら価値が高い時間を過ごすために
組織の場合、価値の高い時間を過ごせるかどうかは、自分ではない他人に依存する部分がどうしても出てきます。
特に上司や経営者の影響は色濃く出る傾向があります。
そんなときに、どうすべきか?というのはセミナーの中でもなかなか大きな課題として議論されました。
他人の意識や行動、習慣、文化を変えるのは非常に難しく、できたとしても非常に時間のかかることですから、今のチームで生産性を高めるのはちょっと無理かも…と思ってしまうかも知れません。
自分だけでできる手を打つ
そんな時はまず、自分がやればできることからアクションを起こすというのが一つの手です。
タッチタイピングは当然持っていて損はしませんし
ショートカットキー、関数、サービスの活用やプログラムの習得は個人で進められるし、十分に威力を発揮します。
また、ファイルやデータ管理の仕方の工夫や
タスク管理についても工夫できることはたくさんあります。
個人でできることはたくさんあります。
時短のスキルを磨けば自分の時間をより多く確保でき、さらにその時間でスキルを磨く…という生産性アップのスパイラルを目指すのがオススメです。
他人の行動をコントロールする
もう一つの手は、他人の行動をコントロールするという方法があります。
いつも内線で実績を尋ねてくる上司には、知りたい情報を常にレポートできるような環境を整えます。
言った、言わないでうっかり忘れやお見合いになってしまうことが多いのであればチャットワークなどのツールを使うのも手です。全てのやり取りがグループに共有されます。
会議は事前の準備をすることで、成果を高めることができます。
いずれもすぐさま100%の効果があるものではありませんし、完璧を期待しすぎないで進めて頂きたいのですが、かといって諦める必要はありません。
なにせ、策は無限と言ってもいいくらい山ほどあります。
一つうまくいかないのであれば、その失敗を振り返って、別の手を打ってみる。
止めることなく継続的にアクションを起こし続けることで必ず成果は出てくるものと思います。
一方で、自身にとってもスキルやマインドは圧倒的に成長をするのは間違いありませんので、その組織から外に出たときの自らの価値を高めることにもつながります。
まとめ
短い人生において働く時間を「自分の時間」にもできるかどうか、というのはとても重要な問題だと思います。
自分ひとりでは仕事は成立しませんので、誰か他の人と協力したり、組織に所属をしたりが必要になります。
組織や他人との関わりの中で、仕事をしている時間を「自分の時間ではない」と諦めることがないように、様々なアイデアを発想しアクションとして試して頂きたいと思っています。
策は無限のようにたくさんありますので、次から次へと連続的にあの手この手を試していくのが良いと思います。
私もブログや仕事を通して、皆さんが自分の時間を取り戻すための支援ができれば嬉しいです。