
みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
コミュニティ「ノンプロ研」で新しいVoicyチャンネル「ノンプロ研ラジオ」をはじめようと動いています。
その中で、「コミュニティの内と外」について面白い発見がありました。
ということで、今回は「コミュニティの中と外で「感じる魅力」が違うと気づいた話 〜ノンプロ研ラジオと学会企画から〜」です。
では、行ってみましょう!
ノンプロ研ラジオ、プロジェクト始動!
ノンプロ研では、メンバーが主体となって運営するVoicyチャンネル「ノンプロ研ラジオ」を準備しています。
ありがたいことにいくつかの番組企画が動いています。
具体的には、ノンプロ研の講座の魅力を紹介する「講座紹介ラジオ」や、スキルアップラジオの放送について語り合う「スキルアップラジオ振り返りラジオ」など。ワクワクしますね。
メンバーのみなさんと一緒に企画を進める中で、番組企画のポイントや、番組制作のフローを確認でき、それを元に「ノンプロ研ラジオ企画運営ガイド」というマニュアルも整備しました。
これによって、以前よりもグッと企画が立てやすくなったんじゃないかな、と思っています。
まだ、番組枠はたくさんありますので、ノンプロ研メンバーのみなさん、ぜひじゃんじゃん企画してくださいね。
あれ?テック系の番組企画が少ない…?
そんな風に、ラジオ企画が盛り上がってきたのは嬉しいことなのですが、最近、メンバーのみなさんと企画について話している中で、ちょっと面白い発見があったんです。
それは何かというと、「ITとかテック関連の番組企画が、ほとんど出てこない」ということ。
ノンプロ研のメンバーが企画として挙げてくれるものとして、たとえば部活動軸のものがあります。例えば「読書部」や「コーチング部」、「キャリアデザイン部」、そして「イメコン部」(これはイメージコンサルティングの略で、ファッション関連の活動です)などの活動から派生するような企画。
もちろん、部活動もノンプロ研の大切な活動の一部ですし、そこから生まれる学びや交流は非常に価値のあるものです。
ただ、ふと立ち止まって考えてみると、ノンプロ研って「AIやプログラミングなどデジタルスキルを身に着けたい非IT職のビジネスパーソンが学び合い・教え合うコミュニティ」です。
そして、ノンプロ研ラジオは、そのノンプロ研のメンバーがみんなで運営するチャンネルなわけですから、外のリスナーさんからすると
- どんなテクノロジーが自分たちにとって有効なのか
- それをどうやって日々の業務や生活に活用しているのか
- そもそも、どうやってスキルを身に着けているのか
といった情報を得られることを期待するんじゃないかな、と。
しかし、いざメンバーが番組を企画しようとすると、なかなかテックの話が出てこない…。
これには、「あれ?みんな、ちゃんとデジタルスキルについて学び合ったり、教え合ったりしてる…よね?」と、一瞬だけ心配になったりもしました(笑)。…というのは冗談で、もちろん、そこはちゃんとやっていますので、ご安心ください!
ノンプロ研学会(仮)のアイデア出しでも
実は最近、これと同じような感覚を、別の場所でも味わう機会がありました。
それは、今年からはじめようとする、非IT職向けのテックの祭典イベント「ノンプロ研学会(仮)」の準備ミーティングでのことです。
まだ準備は始まったばかりで、多くは決まっていない段階なのですが、例えば学会のセッション(講演や発表)でどんなテーマが良いか、というアイデア出しをしていると、ここでもやはりテック以外のアイデアが結構出てくるんですね。
「展示コーナーには、各部活の展示をしたい!」といった声も挙がっていました。
これもラジオ企画と同じ構図だな、と。
学会イベントは、ノンプロ研の外部にいる、同じようにデジタルスキルに関心のある非IT職のビジネスパーソンにも参加を呼びかけるものです。
そうなると、来場者が期待しているのは、やはり
- ノンプログラマーにとってどんなテクノロジーが有効なのか
- どうやって活用しているのか
- どうやってスキルを身に着けているのか
- キャリアにとってどのように有効なのか
などといった情報と思われます。
コミュニティ内外での「期待値」の違いとは?
この現象、実はコミュニティというものの面白い側面を、非常によく表しているなと感じています。
どういうことかというと、コミュニティに「入る前に期待していること」と、「入った後に実際に価値として感じていること」の間には、結構な「ズレ」が生じるということです。
入る前と入った後で変わる「価値」
コミュニティに最初に期待しているのは「デジタルスキルを学びたい」というものです。
ノンプロ研では、Excelマクロ(VBA)、Google Apps Script(GAS)、Python、AI活用など、様々な講座や勉強会を提供していますから、その目的は十分にみなさん達成されます。
しかし、コミュニティに入って活動していく中で、だいたい数ヶ月もすると、当初の目的とは別の部分に、コミュニティの意義や価値を感じるようになる方が多いんです。
それは例えば、「人との関わりの中で得られる、テックに限らない幅広い気づきや学び」であったり、「同じ興味を持つ仲間との交流を通じた居心地の良さ」であったり、「何かの企画や活動に一緒に参加していることの喜びやワクワク感」であったりします。
いわゆるサードプレイス的な部分ですね。
スキルアップという当初の目的を超えて、人との繋がりや、そこから生まれる多様な経験そのものに価値を見出すようになる。
これは、コミュニティという場の持つ、素晴らしい力だと思いますし、それ自体はとても良いことなんです。
大切なのは「ズレ」を認識すること
ただ、この「内部で感じている価値」と「外部から見たときの期待値」のズレは、ノンプロ研のことを外のみなさんに向けて宣伝したり、PRしたりする際には、きちんと認識しておかなければいけないポイントだな、とも思うわけです。
コミュニティの中にいると、ついつい自分たちが「今、面白いと感じていること」「価値を感じていること」をそのまま発信したくなります。
でも、外の世界にいる人たち、特にノンプロ研のことをまだよく知らない人たちにとっては、まず「ノンプログラマー向けのテクノロジー活用」という、当初の入り口となる部分の情報が魅力的に映る可能性が高い。
この「ズレ」を意識せずに内部の今の感覚だけで発信してしまうと、「なんだかよくわからないコミュニティだな」「自分には関係なさそうだ」と思われてしまうかもしれません。それは非常にもったいないですよね。
外の世界と繋がるために:ノンプロ研ラジオへの期待
この視点でノンプロ研ラジオを改めて考えてみると、外のリスナーさんが求めているのは、やはり具体的なテクノロジーに関する情報ではないかと思うんです。
例えば、
- 多くのビジネスパーソンが使うExcelやOffice製品、Google Workspaceなどの便利な使い方や自動化のヒント
- Pythonのようなプログラミング言語を、ノンプログラマーがどう学び、どう活用しているのかという実例
- 最近話題の生成AIを、日々の業務にどう取り入れているのか、具体的な活用事例や学び方
- ノンプログラマー向けの各種テクノロジーに関するTIPSや、スキル習得のロードマップ
- それらのテクノロジーを、いかにして本業や副業、あるいは自身のキャリア形成に活かしていくのか、という実践的な話
また、読書という観点で見ても、読書部ではジャンル問わずにさまざまな書籍を楽しんでおり、それはとても豊かなことですが、PR的には「スキルアップに繋がる技術書の効果的な選び方」や、「おすすめの技術書籍とその内容の詳しい解説」といった切り口の情報が求められているのかもしれません。
もし、これからノンプロ研ラジオでそういった番組が増えていき、ノンプロ研の「外」にいるリスナーさんとの接点が生まれてきたとしたら…。
その時、僕たちが今ここで話しているような「コミュニティ内外での期待値のズレ」みたいなものを、よりリアルに体感できる機会になるかもしれないな、なんてことも思ったりします。
「外部との接点」から学ぶこと
この「外部との接点を持つ」という意識は、先ほど話に出たノンプロ研学会イベントの企画においても、非常に有効な視点だと感じています。
学会イベントは、まさにノンプロ研が外部の世界と直接的に繋がる大きなチャンスです。だからこそ、「外の人たちが何を知りたいと思っているか」を常に意識しながら、コンテンツを企画していく必要がある。
ノンプロ研の「中の論理」だけで盛り上がるのではなく、外の人たちの期待に応えつつ、ノンプロ研の魅力(スキルの学びだけでなく、人の繋がりや多様な活動も含めて)を伝えていく工夫が求められます。
今回、ノンプロ研ラジオと学会イベントという、異なる活動の準備を通して、ノンプロ研が「外」に向けてアピールする際に気をつけるべき共通のポイント、つまり「内外の期待値のズレを認識し、それを踏まえてコミュニケーションを設計する」という視点が見つけられたのは、僕にとって大きな収穫でした。
コミュニティは、中にいる人にとっては温かく、居心地の良い場所になりがちです。それは素晴らしいことですが、同時に、外の世界との接点を持ち続け、自分たちの活動を客観的に見つめ直す視点も大切にしていきたいですね。
というわけで、今回はコミュニティとその外との「接点」について考えてみました。
まとめ
以上、「コミュニティの中と外で「感じる魅力」が違うと気づいた話 〜ノンプロ研ラジオと学会企画から〜」についてお伝えしました。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!