こんにちは!ITライターのもり(@moripro3)です!
会社の経営者・経理担当のみなさん、クラウド会計freeeをご存知ですか?
クラウド会計ソフトfreeeとは、個別のパソコンにソフトウェアをインストールしなくても、インターネットが使用できる環境ならどこでも使用可能な「クラウド型の会計ソフト」です。
- 全国の金融機関やクレジットカードと提携されており、銀行明細等の同期が可能
- G Suite,Salesforce,Slackなど数多くの連携サービスがある(freeeアプリストアで検索可能)
- スマホアプリもあるため、外出先でもスマートフォンから使用可能
- 帳簿付け以外にも、請求書の発行や経費精算、各種レポート閲覧などの機能が搭載されている
ユーザにとって多くの便利な機能が提供されているfreeeのなかでも、経理業務の効率化に大いに役立つのが「freee API」であり、GASでの操作が可能です!
連載「はじめてのfreee API」シリーズでは、GASの初心者を対象として、下記をゴールにします。
- GAS × freee APIで何ができるのかを学ぶ
- freee APIを操作して、freeeからデータを取得してみる
連載シリーズ初回のこの記事では、
- freee APIとは何か?
- GAS × freee APIで何ができるのか?
を、とことん易しく解説していきますよ。それではみていきましょう!
(この記事はfreee株式会社さまとのコラボ企画です。シリーズを通して、皆さんの働くの価値を上げられるよう皆さまをサポートしていきます!)
freee APIとは
freee APIとは、GASなどのプログラミング言語でfreeeを操作する仕組みです。
「外部のプログラム」から「freeeの機能」を操作する出入口のようなイメージです。
GASを使ってfreeeが用意している「出入口(API)」にアクセスすることで、freeeの画面を操作しなくても、直接データのやり取りが可能になります。
人間がマウスやキーボードを使って画面を操作するのではなく、プログラムによってfreeeを操作できる仕組み、と理解しておきましょう。
freee APIでできること
この項では「freee APIを使うと何ができるのか?」を紹介します。
GASでfreee APIを操作することの2大メリットがこちら!
- freeeの画面での手作業を自動化できる
- freeeのデータを外部アプリケーションと連携できる
それぞれ、詳しくみていきましょう。
画面での手作業を自動化できる
経理業務で会計ソフトを使用してるみなさん、ソフトへのデータ登録・ソフトからのデータ出力はどうやっていますか?
手作業で画面をポチポチ操作したり、または、多くの会計ソフトでは、CSVファイルのダウンロード・アップロード機能があります。
CSVファイルを使えば一括登録・出力できるけれど、わざわざCSVファイルを経由するのって面倒くさい・・・。スプレッドシートのデータをガサーっと直接登録できたら便利だと思いませんか?
GASでfreee APIを操作すると、CSVファイルを経由せず、スプレッドシートのデータをfreeeに直接登録したり・freeeのデータをスプレッドシートに直接書き出せるのです!
引用:【freee API】GASを用いてGoogleスプレッドシートと連携する
ほんの一例ですが、たとえば、freeeの画面上で行うこのような作業が自動化できます。
- 試算表の出力
- 取引の登録・出力
- 振替伝票の登録・出力
- 請求書の作成・出力 など他多数
例えば、以下の例を詳しくみていきましょう。
- 指定期間の未決済取引の一覧をスプレッドシートに出力する
まず、freeeの画面で期間を指定して検索した結果がこちらです。
通常、この検索結果をスプレッドシートに反映させるには、CSVダウンロードの機能を使いますが、GASでfreee APIを操作することで、直接スプレッドシートに書き出すことができるのです!
データの出力だけでなく、登録もできます。取引を一括登録したい場合、スプレッドシートに元データを作成しておけば、GASで直接、一括登録することも可能です。
外部アプリケーションと連携できる
freee ⇔ スプレッドシートでデータのやり取りをするだけでは終わりません!
freee APIを操作することで、freeeのデータを、外部アプリケーションと連携できます。
ChatworkなどでもAPIが公開されているので、それらと組み合わせることで、freeeと外部アプリケーションを連携させることが可能です。
このようなイメージです。
GAS × Chatwork APIについては、過去に当ブログで紹介しています。
さらに、GASはGmail・Googleフォーム・Googleカレンダーなども操作できるので、freeeのデータを他のGoogleサービスと連携することもできます。
たとえば、このような処理です。
- 新規の取引が登録されたら、支払期日をGoogleカレンダーに登録する
- 支払期日が1週間以内の取引を日次取得し、その内容をGmailに送信する
GASの時限式トリガーも組み合わせれば、「毎日指定の時刻にfreeeからデータを取得→加工→レポートをメール送信」といった、一連のルーチン作業を完全自動化することも可能になります。
会計ソフトを使った経理業務の、ポチポチ手作業で悩まされている方にとって、「GAS × freee API」は夢にあふれた最強の組み合わせですね!
APIとは
さて、ここまでで「freee API」という単語をたくさん紹介してきましたが、「API(エーピーアイ)って何?」と感じている方もいるはず。
APIの概念はノンプログラマーにとっては難しいので、きっちり理解できなくても問題ありません。ご安心ください!
興味のある方は、少しだけでも頭に入れておくことで、今後freee APIを使いこなすうえで視野が広がりますよ。
APIとは、「Application Programming Interface」の略であり、「インターフェース」の一種です。
「何か」と「何か」をつなぐための「出入口」のようなイメージで、この出入口を通じて、データのやり取りを行います。
このAPIはすべてのWebサービスに存在するものではなく、また、一般ユーザに非公開の場合もありますが、freeeは会計ソフトの中で唯一、APIを無料で一般公開しています。
ユーザの業務効率化を徹底サポートしてくれるfreeeならではですね!
まとめ
連載「はじめてのfreee API」の第1回目として、freee APIとは何か?GASでfreee APIを操作すると何ができるのか?を紹介しました。
- GAS × freee APIは、経理業務を効率化する最強の組み合わせ!APIを無料で一般公開してる会計ソフトはfreeeのみ
- GASでfreee APIを操作することで、CSVファイルを経由しなくても、直接スプレッドシートのデータをやりとりできる
- freeeのデータを、他のGoogleサービスや外部アプリケーションとも連携できる
CSVファイルをダウンロードし、スプレッドシートに貼り付け、手作業であれこれ加工・・・という面倒なルーチン作業をしている方は、ぜひこのシリーズで「GAS × freee API」を学んで自動化にチャレンジしてみましょう!
次回は、freee APIを使用するための設定方法を紹介していきます!
連載目次:【GAS初心者向け】はじめてのfreeeAPI
GoogleAppsScriptを使用して「クラウド会計ソフトfreee」のAPIを操作する初心者向けシリーズ。GAS × freee APIで何ができるのか?連携方法は?を紹介しています。実際にfreee APIを操作してデータの取得・更新をしてみましょう。