Google Workspaceのプラン変更によるGASの制限と割り当ての変更点

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みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。

2020年10月にG SuiteはGoogle Workspaceにリブランドされプラン構成も変更となりました。

それに伴い、GASの制限や割り当ても変更されていますので、この記事でその変更点をまとめています。

なお、「詳解! Google Apps Script完全入門 [第2版]」の執筆時点では、新プランでの制限や割り当てが明らかになっておらず、以前の情報が掲載されていますので、読者の皆さまも本記事をご活用いただければと思います。

ということで、Google Workspaceのプラン変更によるGASの制限と割り当ての変更点、行ってみましょう!

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GASの制限

GASを開発する際に最も気をつけるべきスクリプトの実行時間をはじめ、「GASの制限」でさまざまな制約が課されています。

Google Workspaceのプランについて反映された各制限について、以下まとめましたのでご覧ください。

制限 無料のGoogleアカウント Google Workspaceアカウント
スクリプト実行時間 6分/実行 6分/実行
カスタム関数実行時間 30秒/実行 30秒/実行
同時実行数 30 30
メールの添付ファイル数 250/メッセージ 250/メッセージ
メールの本文サイズ 200kB/メッセージ 400kB/メッセージ
メールの受信者数 50件/メッセージ 50件/メッセージ
メールの添付ファイル総サイズ 25MB/メッセージ 25MB/メッセージ
プロパティ値のサイズ 9kB/値 9kB/値
プロパティの総サイズ 500kB/ストア 500kB/ストア
トリガー 20/ユーザー/スクリプト 20/ユーザー/スクリプト
URL Fetch レスポンスサイズ 50MB/コール 50MB/コール
URL Fetch ヘッダー数 100/コール 100/コール
URL Fetch ヘッダーサイズ 8kB/コール 8kB/コール
URL Fetch POSTサイズ 50MB/コール 50MB/コール
URL Fetch URL長 2kB/コール 2kB/コール

なお、制限やその内容については、通知なく変更されることがありますので、定期的に以下ページで最新のものを確認すると良いでしょう。

Google サービスの割り当て  |  Apps Script  |  Google for Developers

スクリプトの実行時間はすべてのプランで6分まで

最も重要な変更点はスクリプトの実行時間です。

これまでは、G Suite Business以上のプランであれば、30分/実行まで許容されていましたが、無料・有料問わず、すべてのアカウントについて、6分/実行の制限に揃えられたかたちになります。

G Suite Business以上アカウントで、実行時間の長いスクリプトを利用していた方々は、プラン切り替え前に実行時間について再度確認しておく必要があります。

結果的に、制限に関しては、Google Workspaceのプランで優遇されるのはメールの本文サイズのみとなっています。

GASの割り当て

GASの制限とは別に、GASの割り当てというものが設けられており、アカウント1日あたりに与えられるカレンダーの作成数、スプレッドシートの作成数、Emailの送信者数などが定められています。

その割り当てについて、Google Workspaceのプランに合わせて更新されたものを以下にまとめています。

割り当て 無料のGoogleアカウント Google Workspaceアカウント
カレンダーイベント作成数 5,000/日 10,000/日
コンタクト作成数 1,000/日 2,000/日
ドキュメント作成数 250/日 1,500/日
ファイル変換数 2,000/日 4,000/日
メール受信者数 100/日 1,500/日
メール受信者数(ドメイン内) 100/日 2,000/日
メールの読み書き(送信除く) 20,000/日 50,000/日
グループの取得 2,000/日 10,000/日
JDBC接続 10,000/日 50,000/日
JDBC接続の失敗 100/日 500/日
プレゼンテーションの作成 250/日 1,500/日
プロパティの読み書き 50,000/日 500,000/日
スライド作成数 250/日 1,500/日
スプレッドシート作成数 250/日 3,200/日
トリガーによる総実行時間 90分/日 6時間/日
URL Fetchのコール数 20,000/日 100,000/日
翻訳のコール数 1,000/日 10,000/日

こちらも予告なく変更されることがありますので、以下ページで定期的に確認すると良いでしょう。

Google サービスの割り当て  |  Apps Script  |  Google for Developers

新たに追加された割り当て

割り当てについては、以前も無料か有料かで定められていましたので、Google Workspaceになってもそのテーブルについては同様で、大きく変わることはありません。

注目する点としては、以下いくつかの項目が新たに追加されたということです。

  • メール受信者数(ドメイン内)
  • スライド作成数
  • 翻訳のコール数

メール受信者数は、Google Workspaceアカウントドメイン内であれば2000件まで拡大されたようです。

また、スライドや翻訳についての割り当てが定められましたので、それぞれ多数のリクエストをしているスクリプトがある場合は確認をしておくと良いでしょう。

これ以外にMapに関するいくつかが追加されていますので、利用される方は上記ページでご確認ください。

まとめ

以上、Google Workspaceのプラン変更によるGASの制限と割り当ての変更点についてお伝えしました。

制限も割り当ても、今後変更される可能性がありますので、定期的に公式ページを確認するようにしてくださいね。

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