ミスをしない人やチームはどういうことをしているのか


ミスをしない人やチームはどういうことをしているのか

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、ミスをしない人やチームはどういうことをしているのかです。

#636 ミスをしない人やチームはどういうことをしているのか | タカハシノリアキ「『働く』の価値を上げるスキルアップラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム
恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす→

なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

では、よろしくお願いいたします!

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ミスの実例とその影響

仕事においても、やっぱりミスというのはどうしてもしてしまうものです。

たとえば、最近聞いた話で言うと、取引先宛てのメールで何々様という書き出しで入りますよね。ただ、「様」つまり敬称を付け忘れてしまったというメールがあったんです。つまり、取引先全員呼び捨てになっちゃったという感じです。

これは、メール配信システムなどを使っていて、その設定がミスってしまったということなのかなと思うんです。ちょっとしたことですけど、結構精神的なダメージはあります。

また、別の例で言うと注文する商品。この発注数を1桁間違ってしまったというのもありますよね。本当は10個で良かったのに、100個頼んでしまったみたいなことがあるわけです。

早めに気付けばいいんですが、気づくのが遅いと全部届いちゃいます。

これは、Webなどで入力画面で1桁入力ミスをして、そして確認を怠ってしまった。そういったことに起きるかもしれないです。

僕が個人的によくしてしまうミスは、お風呂のお湯を入れる時に栓をしないで入れてしまうってやつです。これも案外ダメージあるなと思っています。

ミスをする人としない人の違いとは

ミスに対する良くない対応

さて、そんなミスなんですが、お仕事でもなんでも、ミスしやすい人とそうでない人というのがいます。

では、人に原因があるなということで、たとえば、ダメな上司だと、ミスをした人を叱りますよね。2度とミスをしないように、このように注意するわけです。

本人も、それに対して、2度とミスをしないように気をつけますと答えて、その場は終了という形になるんですが、これはよくないパターンです。というのも、気をつけますというのは、とても曖昧な誓いなんです。

具体的ではないので、実際の行動として何を変えるのか。これは全然はっきりしていないので、本当にミスが減るのかどうかというのは定かではない。

ただ、上司としてはその発言を引き出せたので満足しちゃっているし、本人も上司が満足したので満足するとそれで終わってしまっている。これは良くないケースかなと思います。

ミスをしない人は仕組み化をしている

先ほど、ミスしやすい人とそうでない人がいるとお伝えしたんですが、つまりミスをしづらい人というのは注意力が高い人と思われがちなんですが、それだけではちょっと曖昧なんです。

注意力どうやって高めればいいのか難しいですし、その能力の可視化も難しい。非常に曖昧な力なわけです。

もっとここを解像度を上げていく必要があるんですが、1つうまく表現するとしたら、ミスが起きる可能性を低くするようにしているってことなんじゃないかなと思います。

注意力というのもあるのかもしれないんですが、誰でもできる再現性のある部分で言うと、その多くは仕組み化をしているという点が挙げられると思います。

指差喚呼

1つの例を挙げたいと思います。

指差喚呼こと呼ばれる声があるんです。これは安全確認などの目的で、指で指す動作のことを言います。

よく見かけるのは鉄道の運転士さんです。電車が発車する前にチェックすべき項目を指差しして、さらに声を出すという確認動作を必ずしているんです。皆さんもご覧になられたことあるんじゃないかなと思います。

この指差し確認の動作なんですが、ミスや労働災害の発生確率を格段に下げられるということが実証済みなんです。

したがって、多くの交通機関では必ずこの動作をするようにマニュアル化されていて、新人教育時には指導もされていて、皆さん習慣としてそれを行っているわけです。

このマニュアルを作るとか新人教育でやるという取り決め。それから習慣化するというのも全て仕組み化なんです。

おそらく運転手さん個々の注意力の差はあるんでしょうが、このようにきっちり仕組み化されているので、その個人差によらずミスを低減させることができているということなんです。

ITの活用

さて、より一般的なお仕事で言うと、ITの活用というのもあります。

たとえば、残念ながらいまだにExcelの集計表を見ながら電卓で計算して、その合計値を入力している。こういった方がいると聞いたことがあるんですが、これは正しくExcel関数を使えば、電卓の能力が全くなかったとしても、正しい答えを常に出すということができるわけです。

また、何らかのデータのリストにIDを付与しておくというのも、ミスを減らす仕組みとして活用することができます。

IDというのは、各データに固有で一意の文字列や番号を振っておくということです。たとえば、顧客データであれば、顧客IDを振っておくということです。

顧客IDさえあればExcelでもデータベースでも、その顧客IDで検索することで、1発で正しく取り出すことができるわけです。

たとえば顧客IDがなかった場合、同じ顧客名が2つ存在しているみたいなこともあったりします。もしくは、顧客名を聞き間違えるみたいなこともありますよね。

それを防ぐためには、必ず固有で一意のID。これで特定をするというのは間違いないということなんです。

心理的安全性とミスの報告

さて、ちょっと話は変わるんですが、このミスに関してちょっと面白い話があるので紹介したいと思います。

心理的安全性という言葉がありますよね。

この重要性を示したアメリカの研究者でエイミー・エドモンドソンさんという方がいらっしゃるんですが、その方が書いた「恐れのない組織」という書籍の中であるエピソードが紹介されていました。

有能な医療チームほどミスが多かった

エイミーさんが医療ミスについて調査をしている時に、ある意外な事実に気づいたんです。

それは何かというと、有能な医療チームほどミスが多かったんです。これは一見不思議なことなんですが、リスナーの皆さん、その理由はお分かりになりますでしょうか。

これはどういうことだったかと言いますと、有能な医療チーム。これはミスが特別に多かったわけではないんです。

何が多かったかというと、ミスの報告数が多かったということなんです。逆に、有能でないチームはどうだったかというと、ミスの報告数が少なかったんです。

たとえば、現場でミスがあったとしても、それをチームとしてカウントしてなかった、もしくは意図的に報告してない。

こういったケースもあったかもしれません。

ミスの報告数が多いということはミスが報告しやすい環境にある

ここまでお伝えすると、有能な医療チームほどミスが多かったその理由が分かってきますよね。つまり、ミスの報告数が多いということは、ミスが報告しやすい環境にあるということなんです。つまり、このエイミーさんの言う心理的安全性があったということです。

現場からチームに対してミスの報告を率直に挙げることができます。そうすると、そのミスについてチームで検証して改善する。そういった行動が行えるようになるわけです。

よりミスが起きないようにするには、よりミスの影響を低く抑えるためにどうしたらいいかということをチームで考えます。

その際に、おそらくマニュアルを整備したり、ルールを設定したり、業務プロセスを考え直したり、習慣を見直したり、こういった仕組みを変更するということが検討されているはずです。

それがミスが報告されたために行われているわけですから、結果的に有能なチームになるというのはよく理解できる話ですよ。

ミスとちゃんと向き合うというのが大事

この話というのは、個人でもチームでも参考にできる部分があるかなと思います。

ミスを減らしたいのであれば、気をつけるというのはもちろんなんですが、それ以外に、そのミスとちゃんと向き合うというのが大事ということです。

そのようなミスが起きないように、減少して起きる可能性が低く、その影響が抑えられるように仕組みを整えたり改善したりすることが大事ということです。

ミスは確かに起こしたくないですし、起こしてしまうと痛いという時もあるんですが、せっかくそんな思いをしたのであれば次に生かす。そういった話なのかなと思います。

ということで、今日は、ミスは人か仕組みかという話なんですが、ミスが少ない人は仕組みをきちんと整えていると。

きちんとミスと向き合って、仕組みでそれを回避できるようにしていきましょうということです。

ぜひ、ご参考いただければと思います。

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「ミスをしない人やチームはどういうことをしているのか」をお届けしました。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

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では、また。

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