働き方の自由はあるのにあえて選び取らない令和の人々

働き方の自由はあるのにあえて選び取らない令和の人々

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、働き方の自由はあるのにあえて選び取らない令和の人々です。

#619 働き方の自由はあるのにあえて選び取らない令和の人々 | タカハシノリアキ「『働く』の価値を上げるスキルアップラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム
音声放送チャンネル「タカハシノリアキ」の「#619 働き方の自由はあるのにあえて選び取らない令和の人々(2024年2月16日放送)」。Voicy - 音声プラットフォーム

なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

では、よろしくお願いいたします!

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令和は窮屈か自由か

今日は久しぶりにHotトピックについて話をしていきたいと思います。

テーマは「令和は窮屈か自由か」です。

なかなか興味深いテーマですよね。

令和ももう6年ですけれども、皆さんそれ以前に比べて窮屈さを感じているか、もしくは自由を感じているか、どっちですかね?

令和に入ってからより自由度が増してきた

僕がメインのトピックでいつもお伝えしている、働き方とかキャリア、この観点で言うと、令和に入ってからより自由度が増してきたんじゃないかなと言えると思います。

例えば、テレワークの普及がありますよね。

これはコロナ禍がきっかけだったわけなんですけれども、多くの皆さんが在宅での勤務を経験することができ、それによって、ワークライフバランスが良くなったりとか、通勤がいらなくなったりとか、もしくは地方で働くみたいなのも選択肢としては増えたということが言えるんじゃないかなと思います。

もしくは、副業の機会も増えてるかなと思います。

副業してもいいですよって会社さんも増えてきていますし、政府の方も、働き方の多様化とか、人材の流動化を目的として、副業をどんどんやりましょうということで推進しています。

さらに、子育て世代で言うと、育休がかなり一般化してきたというのはあります。

女性はもちろんなんですけども、男性育休に関しても、徐々に広がってきていて、各社様々な取り組みについて、ニュースで報じられることもあります。

さらに、デジタル技術がどんどん加速していて、特に生成AIが最近注目ですけれども、それによって、仕事にそういったツールを活用する機会だったりとか、学ぶ機会が増加する、そういったことも言えるんじゃないかなと思ってます。

このように、働き方とかキャリアという視点でいうと、令和に入って、より自由度が増してきたってことは言えるんじゃないかなというふうに思うんです。

与えられた自由を実際に享受しているのか

しかし、一方で、無視できない疑念みたいなのはあるかなと思うんです。

それは何かというと、日本のビジネスパーソンは、そのように与えられた自由を実際に享受しているのかっていう話なんです。

これは色々調べてみるとわかるわけなんですけれども、例えばテレワークで言うと、だいぶオフィス回帰の動きが活発になっていまして、今で言うと2割程度の方がテレワークをしているというふうに言われてます。

また、副業なんですけれども、おそらく、少なくない企業でやっていいよってことになってると思うんですけども、実際に副業している人の数って言うと9.4%、このように報じられていました。

さらに、男性育休の取得率は未だに14%にとどまっていますし、あれだけ騒がれたChatGPTをはじめとする生成AI、これを利用している日本企業の割合はいまだ18%にとどまっているそうなんです。

オプションを選んでもいいんだけど選ばない

このようにして、様々働き方、キャリアに関して言うと、いろんな選択肢を使えるよと、そういった状態になってきてはいるんですけれども、その新たに生まれたオプションに関して言うと、選んでもいいんだけれども選ばない、そういった状態にとどまっているという話なんです。

つまり自由は与えられているんだけれども、今いるところから出ずに閉じこもったままになってしまっている、このようなイメージがあるんですね。

テレワークに関しては、会社の意向もありますので、個人では何ともならない部分はあるかなと思うんですけども、副業したりとか、男性育休を取ったりとか、そのあたりはダイレクトに個人のメリットとして跳ね返ってくるものなので、もうちょっと伸びてもいいんじゃないかなっていう風に思います。

そもそも今、満足しすぎてて特に新しいことやなくてもいいと思っているのかもしれないですし、そもそも選択肢を知らないとか、検討する余裕がないとか、いろんな理由はあるかもしれないんですけれども、実際に個別に聞いてみないことにはその理由は定かではないかなという感じです。

人間は自由なんか求めていない

さて、これに関連して、最近読んでいる、ある書籍の内容がすごくグサグサと刺さる部分がありましたので、紹介したいと思います。

その書籍のタイトルは「目的への抵抗」という書籍で、哲学者の國分功一郎先生が書かれてる書籍なんです。

この中で評論家福田恆存さんの、ちょっとドキッとした言葉を紹介しています。

どんなものかというと、

人間は自由なんか求めていない。演じるための役割を求めているんだ。

確かにこの言葉は先ほどの働くとかキャリアで、いろんな選択肢が与えられたとしても、あえてそれを選ばずにいる、そこにちょっと繋がるような、そんなイメージありますね。

なぜなら、役割を演じようとしているので、その役割から外れるような、そんな自由は別に彼ら彼女らは必要としていない、そういった論調なわけです。

周りからの期待で自分の役割はこうですよと作られてきた

確かに、これまで育ってきた環境で言うと、いい子でいなさい、子供らしくありなさい、いい学校に入っていい会社に入りなさい、先輩や上司の言うことも聞きなさい、若者らしく、社会人らしく、男らしく、女らしくいなさい、そんな風に周りからの期待をずっと浴びて育ってきたわけです。

そんな風にして、周りからの期待で、どんどん自分の役割はこうですよと作られてしまうと。

そんな中ですから、自分らしさなどを出すタイミングなんていうのは、なかなかないわけですよね。

しかし、経済も停滞して、社会や会社が、その人のキャリアをどんどんその役割のまま押し上げていく、そういった能力を失った今、令和になって急に、あなたのWillは何ですかとか、あなたの自分らしさは何ですか、ありたい姿は何ですか、このように急に本来のあなた、役割を剥いだあなたは何者っていう風に問われてしまっているっていうのが今なのかなというふうに思うんです。

今まで、周りに与えられた期待、その役割に応える、これは得意だったわけなんですけども、それがなくなった時に、じゃあ自分で好きな選択肢を選んでいいよ、自由にしていいよって時に、どうしていいかわからないっていうのは実際あるのかなっていう気がしてるんですね。

なので、一旦、殻に閉じこもっているという状態なのかなという風に思います。

楽しみ方を学んで楽しめるようになることが矛盾を乗り越える鍵

ではどうすればいいのかっていう話なんですけれども、先ほど紹介した國分功一郎先生の「目的への抵抗」この中で、一筋の光が紹介されていました。

先ほどの福田恆存さんの言葉に反発する、そういった気持ちで、書籍「暇と退屈の倫理学」これを書かれたと、「目的への抵抗」はその続編に当たるわけなんですけれども、國分先生はこのように伝えられてます。

人間が自由を求めることは、楽しみ方を学べば可能なのだと反論した。勉強して、つまりは楽しみ方を学んで楽しめるようになること、これがこの矛盾を乗り越える鍵である。
つまり人間が自由を求めるには、条件が必要だと、で、その条件とは何かというと、楽しんで学ぶ、学ぶを楽しむってことなんだっていう風に伝えてるんです。

これはまさに、僕の活動の中でも味わってることで、好奇心ドリブンで学んで、そしてそれ自体を楽しむことが実際に可能だし、それが『働く』のを価値を上げてハッピーになる、そこにもつながるもんだっていうのは僕自身も確信しているところなので、國分先生の言葉でこうやって出てきたのがすごく嬉しかったです。

ただ、自由を求める条件としての、学ぶこと、この繋がりを、國分先生がどう説明されているのか、これに関しては「暇と退屈の倫理学」これに書かれているわけなので、それをぜひ読まなきゃいけないなと思います。

近々読んで、このスキルアップラジオでも紹介できればと思います。

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「働き方の自由はあるのにあえて選び取らない令和の人々」をお届けしました。

今日は、Hotトピック、「令和は窮屈か自由か」、そういった話をさせていただきました。

働くとかキャリアとか、そういった観点で言うと、自由は提供されつつあるんですけれども、ただそれをあえて選び取らない、そういったビジネスパーソンが多いんじゃないか、そういう話なんです。

そこには一筋の光明があるよと、ヒントは楽しんで学ぶ、学ぶを楽しむということでした。

今日の話が、リスナーの皆さんの考えるきっかけになれば嬉しく思います。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

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では、また。

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