はじめての書籍の企画、どうすればいい?


はじめての書籍の企画、どうすればいい?

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、はじめての書籍の企画、どうすればいい?です。

#464 はじめての書籍の企画、どうすればいい? | タカハシノリアキ「『働く』の価値を上げるスキルアップラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム
技術書典のノンプロ研ページはこちら→技術ライティング講座の詳細・仮申込はこちらから→…

なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

では、よろしくお願いいたします!

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ノンプロ研技術ライティング講座

僕が主催しているコミュニティ「ノンプロ研」の技術ライティング講座についてお話しします。

ノンプロ研のコミュニティの中にはいくつか講座が用意されているのですが、技術ライティング講座はその中でもかなり異色な講座になっています。

ゴールとしては、技術に関する文章を書くための知識とスキルを身につける、という設定になっています。

学びのアウトプットのための「書く」

なぜわざわざ書く講座があるのかと言うと、ノンプロ研では、デジタルスキルやプログラミング、Excel関数とかの学びのアウトプットの場として「書く」そして「発信する」ことをおすすめしているんです。

ただ、書くというのは慣れていないとなかなか大変な行為なので、いかにラクに書くかというのが結構大事だったりします。

さらにせっかく書くのであれば、書いた発信の価値を最大化したいという気持ちもありますので、それを達成する。

つまり、ラクに書いてその価値を最大化する方法について、全9回の講義でお伝えするような内容になっています。

技術ライティング講座、なんとなく見た感じだとライトそうな講座に見えるんですが、ある受講生に言わせるとジェットコースターのようだったという風に言われましたし、10種競技のようだったという感想もあって、実際はなかなか過酷な部分も無きにしも非ずという感じです。

講座の内容

導入~X~Web記事~技術同人誌で書く

全体の構成としては、初回はイントロダクションということで、「なぜ書くのか」ということを説明する導入部分となっています。

2回目はX(旧Twitter)でポストしていく、3~6回目までがブログ・noteなどのWeb記事を書くという内容です。

そして7~9回目が技術同人誌を書くという内容で、大まかに言うとこんなくくりになっています。

XとWeb記事と技術同人誌の3つの場所でのアウトプットができるようになるための知識とスキルを身に付けていただくという感じです。

いかにラクにWeb記事を書くか~Markdownも使いこなす

Web記事になると文字数は数千文字くらいになりますので、慣れてないうちは何時間もかかって結構しんどいですし、そもそもネタ出しも割と大変です。

いかにラクに書くかみたいなところを中心にお話しさせていただいています。

さらにWeb記事で言うと最近はMarkdownという書き方が主流になってきているので、Markdownについても使いこなしていただけるようにレクチャーしています。

技術同人誌を書く~Git、GitHubを使う

そして7回目からは技術同人誌についてです。書いたテキストのバージョン管理をするためにGitというツール、他の人との共同作業(実際に執筆した後に編集担当の人にレビューをしてもらいます)ではGitHubというツールを使います。

なのでこの7回目、8回目は急激にIT技術ゴリゴリの内容になったりします。

そして最後の9回目は技術同人誌を企画して執筆するという内容になっています。

技術書典

さきほどから技術同人誌といっていますが、これはその名の通り技術版の同人誌です。ITエンジニアの方とかが自分が学んだことを同人誌として書いてそれを発売できるイベントがいくつか行われています。

その日本で最大級のものが技術書典というもので、年に2回くらい開催されているんですが、今度は11月にあります。

2週間オンラインで販売して、そのうち1日は池袋サンシャインで即売会をする、そんなマーケットです。

まずは書籍の企画が重要

ノンプロ研では、そこに向けて技術同人誌を書いて発売するといった活動もしていまして、この技術ライティング講座全9回を受けて、その9回目の宿題がこの技術同人誌の企画ということになるわけなんです。

多くのビジネスパーソンは、この企画という作業をしたことがない方も結構多かったりしますが、企画を作らずにいきなり技術同人誌を書き始めてしまうとなかなか大変なことになります。

というのも技術同人誌はだいたい数万文字書かないといけないので、書いてる途中にどんどんずれていってしまったり、余計なものをいれていってしまったりとかぶれぶれの内容になってしまうんです。

なので最初のうちにどういう書籍を作るのか、ターゲットは誰なのか、ターゲットにどうなってもらいたいのか、そしてだいたいの構成案はこうだみたいなことを最初にガチっと固めておくわけです。

そうすると書いてる最中にもその悪魔のささやきにほだされることなく淡々と書き進めることができます。なので企画はみなさんがんばって書いて欲しいです。

技術ライティング講座では企画の書き方も学ぶことができるので非常においしい内容になっています。

とはいえ、いざ書こうと思ってもなかなか難しかったりします。そこで過去ノンプロ研で技術同人誌を書かれた先輩たちの企画を参考にしてみようということでみなさんにもいくつか紹介してみます。

過去の技術同人誌企画

くのへさん「エクセルVBAerのためのOutlook VBA入門」

まずはくのへさんの「エクセルVBAerのためのOutlook VBA入門」です。

VBAといえばExcelを自動化することができるプログラミング言語なんですが、実はOutlookもVBAで操作できるんです。

Excel VBAに関しては書籍はたくさんあるんですが、Outlook VBAに関してはほとんどないといった状態だったんです。

くのへさんの会社でもMicrosoft Officeを使っているのでメール作業にはOutlookを使っていたそうなんですが、それを自動化しようと思っても、Webにも書籍にも全然情報が無くてご本人めちゃめちゃ困られたそうです。

それでもがんばって習得したわけなんですが、それならば書籍にまとめようということでこのOutlook VBA入門を書いたわけなんです。

これは本当に人気が出まして同人誌としてもすごく売れましたし、インプレス社さんから商業版を出しませんかというお話しもあって、それも非常に人気を博しています。

ちなみになぜOutlook VBAに関する書籍が出てないのかというと、これは出版社さんの都合なんですがやっぱり印刷費とかすごくコストがかかるわけなので、かたい書籍を作りたがる傾向があるようなんです。

Excel VBAだったら売れることはわかっている、だけどOutlook VBAはほかに出していないのであんまりチャレンジできないといったことがあったりします。

こういったところはほんとに技術同人誌のねらい目だったりしますね。

kudouさん「Excel VBA配列入門」

次に紹介するのがkudouさんの「Excel VBA配列入門」です。こちらもVBAの書籍になります。

VBAでExcelを操作しているときにデータの数が多いと、いくらマクロとは言え、処理がどんどん遅くなるんですね。Webで転がっているようなコードを使っていると実務に耐え切れなくなってくるというのが時々あります。

それを高速にする技術がありまして、それが配列という機能なんです。ただVBAの配列というのはちょっと難しいくて、簡単には説明できないんですね。

他の言語だと配列って1個しかなかったりするんですが、VBAの場合は固定配列、動的配列、Variant型とかいろんな知識が必要になってきて、しかも結構ややこしい。

入門書籍だとまったく紹介されていないか上辺だけの情報しかなかったりしてきちんと学ぶ機会があんまり得られないんです。

それだとしたら配列だけを網羅的に学べる書籍を書いてしまおうということで作られたのがこちらの「Excel VBA配列入門」となります。

おおさきさん「ノーコード・ローコードで作る!QRを使った『じゃがいも収穫管理アプリ』の作り方」

もう1冊紹介します。北海道で農業をされているおおさきさんの書かれた「ノーコード・ローコードで作る!QRを使った『じゃがいも収穫管理アプリ』の作り方」という書籍になります。

がらっと雰囲気が変わって、農業の現場で使えるアプリの作り方に関する書籍です。

もともと農業の現場で言うと農業人口がどんどん減っていて、人手不足だったりとか、耕作放棄地の増加とかといった課題を抱えているんですね。それをなんとかするためのIT活用が喫緊の課題になっています。

それを解決するためにスマート農業システムが開発されていて色々とでてきてはいるんですが、かなり高価で小さな農家では導入できないものだったりするそうです。

それであれば小さなツール、手元でできることで課題を解決していこうということでGlideというノーコードツールと、Google Apps Script(GAS)というプログラミングで、農作業をラクにするアプリを作る方法を紹介するのがこの書籍です。

こちらもすごい人気のある書籍になりました。

自分が欲しかった書籍を書く

こうやって見ていくとみなさんどういった視点で企画を作っていたかというと、実はちょっと前の自分が欲しかった書籍を書いてるんです。

すごい勉強してて困ったとか、こんな書籍あったらいいのにとか、これを実現するというのを企画にしていて、それを実際に書かれたということなんです。

自分が欲しかったものなので想いがのるし、説得力もありますよね。それが、同じニーズを抱えている後からくる人たちにも価値を提供できるということなんです。

ライティング講座6期メンバーも絶賛執筆中

今、第6期のメンバーも続々と企画を書いてくださっていまして、11月に向けて執筆を開始されている方もいます。

なのでこのプロジェクトが、次もいろんな価値を生み出してくれるんじゃないかなあと期待しています。

今日は技術ライティング講座とその裏ゴールである技術同人誌の先輩たちの企画を通してどうやって企画を作ればいいかということについて話をさせていただきました。

ペイフォワード

学んだことを書いて発信するということは、自分の学びにもなるんですが、後から来る人達に向けたペイフォワードにもなっているんです。これはほんとに素晴らしいことだなと思っています。

ノンプロ研でそういう講座とか技術同人誌のプロジェクトを通して多くのみなさんがペイフォワードにたずさわれるようになるお手伝いができているというのも、僕自身すごく幸せだなと感じてやっています。

ライティング講座募集中です!

みなさんがんばって書籍を書いていますので、11月になりましたら技術書典でみなさんの書籍を手に取っていただければうれしいなと思っていあんす。

また実際に自分で書いてみたいなという方はぜひ技術ライティング講座受けてみていただければと思います。

仮申し込みをいただいておけば人数に達したときにみなさんに開講のお知らせをしますので、ご興味ある方はぜひ仮申し込みしていただくといいかなと思います。

学習コミュニティ「ノンプロ研」の中で学ぶ「ノンプロ研講座」
株式会社プランノーツが提供するコミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」内のノンプロ研講座の紹介ページです。ノンプロ研講座とは、またそのメリットと講座種類、受講のしかたなどについてご覧ください。

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「はじめての書籍の企画、どうすればいい?」をお届けしました。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

チャンネルのフォロー、コメント、SNSでのシェアなどなど、楽しみにお待ちしております。

では、また。

タカハシノリアキ「『働く』の価値を上げるスキルアップラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム
「日本の『働く』の価値を上げる」をテーマに活動しているタカハシノリアキが、みなさんがいきいきと学び、働くためのヒントをお届けしています。働く、学ぶ、コミュニティ、デジタルなどがキーワードです。 #スキルアップラジオ ■生放送によるレギュラー...

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