みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、成長し続けるコミュニティ運営の極意です。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
ノンプロ研の立ち上げと運営の話し
今日はノンプロ研の運営について話をしたいと思います。
第303回 右も左も分からない…ノンプロ研開始時の悩みをどう解決したかの回で、当時ノンプロ研を立ち上げたころの話で、結構たくさん悩みがあったんですが、それをどう解決したかっていう話をさせていただいたんです。
そこから5年間活動してきたんですが、もう200人近くのメンバーがいらっしゃっていて、皆さんアクティブに活動されていますし、自走するコミュニティとして立派に成長したなと思うんです。
実際に立ち上げて運用していくわけなんですが、その運用のポイントはどういったところにあるのかという話をしていきたいなと思っています。
コミュニティは街づくりのようなもの
まずコミュニティなんですが、これ、一度始まったら解散するまでずっと存続する継続的な存在なんです。
なので、その間ずっと運営をすることになるというのが、コミュニティというものの1つの特性なのかなと思っています。
もう1つコミュニティっていうのは人の集まりなんです。なので、雰囲気としては街のようなものかなと思っています。
ご存知の方はイメージできると思うんですが、街作りのゲームで、シムシティというのがありました。シムシティのように止まらない時間の流れの中、人は、街という仕組みの中で勝手に行動しているんです。
そこで、市長としての自分は全体を見て、必要に応じてアクションを起こしていく。
例えば、この辺でコミュニケーションが少ないなと思ったら、みんなが溜まれる場所としての公園を作ったり、この道みんな間違って迷い込んでいるなと思ったら道路標識を作ったり、そういったことをするわけです。
継続的な活動と仕組みの修正
このような継続的な活動をしながら、何かいいことがあればそれを増幅し、何か改善すべきところがあればそれを修正して、活動を止めない状態でアクションを起こしていくというのが、コミュニティの主宰としての僕の役割かなと思っています。
大事なのはそういった俯瞰した視点で見ることなんです。シムシティの街を上から見ているような視点です。
もちろん、現場に降りていって皆さんと一緒に活動することもたくさんあるんですが、それだけではなくて、俯瞰した視点もちゃんと持っておくというのが大事かなと思っています。
あともう1つ、その観察した結果で言うと、人々に手を入れていくのではなくて、仕組みに手を入れていくことが大事かなと思います。
コミュニティーなので多様な人がいまして、それぞれが自由に動くんですね。
その1人1人を制御するっていうのはあまり本質的ではなくて、街の作りに手を加えていく。その街の活動している人たちの動きが良くなるような仕組みに改善していくことを考えるっていうことなんです。
OODAループとコミュニティ運営
その際に参考となる思考と行動のフレームワークとして、OODA(ウーダ)ループというのがあるんですが、これがコミュニティ運営においてものすごくマッチしてるなと思うんです。
OODAーループっていうのは、O、O、D、Aの頭文字を取ってOODA(ウーダ)なんですが、
- Observe(観察)
- Orient(情勢判断)
- Decide(意思決定)
- Act(行動)
この4つのステップをループ上にぐるぐる回していって、迅速で、柔軟なアジリティの高い活動を実現するようなフレームワークなんです。
このOODAループは、元々軍事組織向けに発案されたもので、皆さん戦場行ったことないと思うんですが、常に戦局は動き続けていて、しかしながらその中でどんどん意思決定をして、アクションを起こしていく必要があるんです。
戦場とコミュニティって全然雰囲気違うんですが、コミュニティ運営もずっと運営をしている中で、人々がもう思い思いに動いてるわけなんですね。
そこで状況を判断して何かアクションをしていくという意味で言うと、すごくマッチしてるな、と思います。
このOODAループの各ステップについて、コミュニティ運営に当てはめてもうちょっと考えていきたいなと思います。
Observe~観察
コミュニティを観察する
まず、最初のObserve(観察)ですね。常にコミュニティを見守って、よく観察しておくということになります。
コミュニティでどのようなことが起こっているのか、何か課題はないのか、なんか変な雰囲気になってないかそんなことを見ておくわけです。
ノンプロ研の立ち上げ時は、人数も10人スタートで少なかったし、かつオフラインで行動していたので、僕1人でも全体の観察はすごく簡単だったんです。
ただ今で言うと、活動の場所はオンラインに切り替わっていますし、もうメンバー数も200人近くいて、僕1人で全部を把握するというのは、もう限界があるなと思っています。
全体の把握で言うと、Slackでのやり取りを見たりとか、あとは、イベント後のTwitterまとめなどを見て観察をしています。
他のメンバーにも頼る
あと僕だけではなくて、他のメンバーが観察をしてくれるみたいなこともあったりするんです。
なので、そのメンバーたちとコミュニケーションを取ったりとか、あとは、メンバー同士とか僕に対して気軽に相談しやすい場を作っておく、みたいなのはすごく大事なんじゃないかなと思っています。
これ専門的用語で言うと、心理的安全性なんて言ったりするんですが、これがある状態にしておくということです。
心理的安全性で言うとポイントはいくつかあると思うんですが、まずは運営側の全ての情報をオープンにして、情報格差をなくしてフェアにしておくっていうのは、結構大事かなと思っています。
問題は仕組みにフォーカスする
あともう1つのポイントとしては、罪を憎んで人を憎まずということです。
何か問題があった時には、人のせいにせずに仕組みに問題があるということにするということです。
その問題が発見できたということは大変素晴らしいことなので、そのことに感謝しつつ仕組みの方に修正を加えていくといいんじゃないかなと思っています。
Orient~情勢判断
あと次のステップは、Orient(情勢判断)ですね。まあ、流れを掴んで方向付けをする、そして意思決定や判断に繋げていくっていう部分なんですが、ここはビックオーなどと呼ばれていて、結構重要かなと思います。
コミュニティの目的を確固たるものとする
例えば、観察された中に何か課題が見つかれば、それをどのような方向性で解決するかっていうのを考えていくわけなんです。
ここで結構重要だなと思っているのが、コミュニティの目的を確固たるものとして持っておくっていうことかなと思っています。
ノンプロ研の場合は、メンバーとその周辺の学びの総量が高くなる、これを最重要指標としているんです。
いろんな組織でよくやっちゃうのが、表ではそのような美しい指標を掲げておきながら、裏でお金儲けを結構重視しているみたいな、ダブルスタンダードなタイプがあったりします。
そうすると言ってることとやってることがずれてきちゃうので、なんか納得感がなくて、信頼を失っていき、徐々に活動が薄れていくみたいなことがありがちだなと思うんです。
なのでダブルスタンダードにならないように、その最重要指標を確固たるものとして使うということなんです。
ノンプロ研講座スライドは持ち出し自由
例えばノンプロ研で言うと、講座を受講したらその講座スライドを持ち出して、ノンプロ研の外、例えば皆さんの職場とかで同じ講座を講師として開講していいということになっているんです。
ノンプロ研の収益を考えたら、スライドを持ち出し禁止にして、ノンプロ研の中に集まるようにしています。そこで講座を受けてもらった方が経済合理性が高いわけです。
そうしないのは、ノンプロ研の外でじゃんじゃん講座を開講してもらった方が、メンバーの周辺の学びの総量が高くなるわけです。なので、それでもいいよということにしています。
意思決定と意思疎通の速さ
このように判断基準がしっかりしていると、意思決定も早いですし信頼を得やすいんです。
僕はこれに近いようなことをVoicyとかノンプロ研の各種イベントとか、あちこちで発信をしているので、多くのメンバーがそれを理解してくれているんですね。
なので、人の集まりとしての意思疎通も早いですし、十分な意思疎通ができていると話も早いし、意思決定が早いし、みんなのエネルギーが同じ方向に揃っていて、いいことずくめだったりするんです。
コミュニティというのは人の集まりなので、ビジョンとか、目的とか、そういったものの意思疎通とか理解してもらうことが結構大事だなと思います。
Decide決定・Act行動
ここまで十分にできていれば、あとは素早く意思決定をして行動に移していくっていう話になります。
そして、またじっくり観察をして、必要に応じて修正をするし、良いところはひろって増大させる。このようなことをできる限り、アジリティ高くやっていくっていう感じですね。
変更しづらいポイントは慎重に
ただ1点だけ、あまり多くはないですが柔軟に変更できないようなポイントを決める時だけは、慎重にやった方がいいかなと思っています。
ノンプロ研で言うと、決済プラットホームという問題があったんです。というのも、当初使っていたプラットホームがサービス終了になってしまったことがあったんです。
その時点で、今使っているストアーズに移行する必要があったんですが、会員移行の手続きは皆さんにも手間をかけてしまいましたし、運営としてはデメリットしかないし、あまり良くなかったなと思うんです。
仕方ないことではあるんですが、これは変えづらいなということを意思決定する時だけは、慎重にやった方がいいかなと思います。
基本はフレキシブルに素早く改善
その他のコミュニティ活動に関しては、ほとんどフレキシブルでいいかなと思っているんです。
OODAループに則って、もうじゃんじゃん意思決定をしてやってみて、ダメだったら元に戻したりとか改善したりすればいいのかなと思いますので、そういった感じで柔軟にやっていけばいいんじゃないかなと思います。
ということで今日は継続するコミュニティ運営の極意ということで、お話をさせていただきました。
コミュニティ運営とOODAループはものすごい相性がいいなと思っていますので、OODAループを活用してコミュニティ運営する人がどんどん増えたらいいなと思っています。
そういうコミュニティ運営をされている方がいらっしゃいましたら、ぜひ話をしてみたいなとも思っています。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「成長し続けるコミュニティ運営の極意」をお届けしました。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
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では、また。