みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
2025年、僕がやりたいことのひとつは「学びのコミュニティづくり」です。
それも、みなさんの近くにつくっていくということ。今回は、そのための取り組みについてお伝えします。
ということで、「みんなの近くに楽しく学ぶ良い連鎖をつくる~2025年やりたいこと①社内・地域コミュニティづくり」です。
では、行ってみましょう!
なぜ学びのコミュニティなのか
リスキリングの必要性が叫ばれてはじめてからしばらく経ちますが、正直なかなか進んでいないというのが現状です。
そもそも、日本の多くのビジネスパーソンが学ぶことに対して消極的であり、学ぶ習慣がない…その現実を変えたいと考えています。
しかし、僕は主宰している「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会(ノンプロ研)」の7年間の運営を通じて、「人は本来学ぶことが好きな生き物なのだ」と確信を得ています。
では、なぜ多くのビジネスパーソンはそこまで「学べない」のか。
どんな「学びの連鎖」の中にいるか
それは、どういう連鎖に含まれているかが影響しています。
これまで職場で使っていなかった新しいデジタルスキルを学んで、それを業務に取り入れようとしたとしましょう。プログラミングでもいいですし、やや高度なExcel関数でもよいです。最近では生成AIもありますね。
それらを取り入れようとしたとき、少なくない職場では、興味を示されなかったり、むしろやり方を変えるのに抵抗されたりします。なぜ、そのような否定的な反応があるかというと、自分がスキル・知識面で劣っていることが見える化され、それによって会社や周りからの評価が悪くなってしまうから…そういった不安も理由のひとつかも知れません。
このような職場では、自分は学びが報われない連鎖の中にありますから、「学ばない方が得」と思ってしまいがちです。
一方で、新しいデジタルスキルを取り入れようとしたとき、周りが熱心に興味を示したり、やってみようと協力してくれたり、褒めてくれたりしたらどうでしょうか。実際に導入も進むでしょうし、学び合いが常に起きていそうです。新しいことについてシェアしたり、議論したりしたくなりますよね。
このような良い学びの連鎖の中にいれば、学びたくなるものです。
別の良い学びの連鎖に参加する、またはつくる
職場がマイナスの「学びの連鎖」にある場合、それを変えるというのは、とても多くのエネルギーが必要です。複雑に連鎖していて、動的に動き続けているからです。
ですから、今ある連鎖はいったん置いておいて、別の良い学びの連鎖に加わることをオススメしています。
その一つが、ノンプロ研に参加するということです。ノンプロ研は、良い学びの連鎖が形作られていますから、だからみんなが楽しく学べるのです。
僕としては、みんなにノンプロ研に参加してもらいたいのですが、届かない層がたくさんあります。
はじめましての知らないコミュニティをオンラインで見つけ出し、その価値を理解し、よくわからないけど飛び込む…というのは、とてもハードルが高い行動なのだということです。
そこで考えたのが、みなさんのすぐ近く、目に見え、肌で感じられる距離感に、新たな学びの連鎖をつくるということです。つまり、職場や地域での学びのコミュニティをたくさんつくっていくということを考えています。
社内コミュニティづくりの推進
まずは、社内コミュニティづくりです。
「実践共同体」の考えに基づき、既存の会社組織と重なるように、非公式の学びのコミュニティをつくる…これを支援していきます。
学びのコミュニティづくり講座
まず、具体的には「学びのコミュニティづくり」の方法論を確立し、講座化や、場合によっては書籍化を目指しています。
ベースとなるのはVoicy「スキルアップラジオ」でお送りしてきた「学習コミュニティをつくろう」シリーズと、昨年広島県のお仕事で提供した「社内コミュニティづくりワークショップ」です。
これらをもとに、「学びのコミュニテイづくり講座」をつくり、ノンプロ研の講座として展開する予定です。受講生のみなさんには、実際に社内コミュニティをつくって運営することを目指していただきます。
ノンプロ社内コミュニティづくり
また、法人向けサービスも計画しています。
具体的には、コミュニティ運営者候補の方々に、ノンプロ研に越境していただき学びのコミュニティを体感していただくとともに、前述の「学びのコミュニティづくり講座」、教える力を磨く「インストラクション講座」を受講いただきます。さらに、実際のコミュニティづくりを目指して、僕がコミュニティコンサルティングをすることもセットにして、社内コミュニティづくりとその価値を高めるサポートします。
現在提供中の「ノンプロ越境学習」でDX人材が何人か育ったら、次の段階で今回の「ノンプロ社内コミュニティづくり」です。こうして社内に拡げていくイメージです。
既存のリスキリング施策は、個人のモチベーションだけに頼る「ろうそく型」と言われています。しかし、良くない学びの連鎖の中では、ろうそくは火が消えてしまいやすい、そして消えれば終わりです。コミュニティでの学びは「炭火型」と例えられます。隣からじわじわと火が広がっていき、お互いの火をお互いが支え合います。
このアプローチを活かし、企業内での学びの連鎖を確実に広げていきたいと思います。
地域コミュニティづくりの推進
日本の企業の99.8%は中小企業です。さらに、従業員数10人未満の会社は、全体の約75%を占めています。
このように、企業規模が小さい場合は、社内で共感者が十分に集まらない可能性があり、社内コミュニティづくりがそもそも現実的でない可能性があります。
そのような場合はぜひノンプロ研に来ていただきたいのですが、前述の通り、ハードルが高い…
そこで出てくる第3のアイデアが「地域の学びのコミュニティ」です。
例えば、昨年、広島県や香川県で行われた取り組みでは、自治体が費用を負担し、場を提供することで学びのコミュニティを形成しました。
しかし、こうしたプロジェクトは期間終了後の持続可能性が課題となります。実際、僕が通えなくなったり、リソースを避けなくなると活動が止まってしまいました…。
学びのコミュニティが継続的に運営されるためには、誰かが運営し続ける仕組みが必要です。
「糸島市100人カイギ」からのヒント
少し、話はずれますが、昨年11月から「糸島市100人カイギ」がスタートしました。
100人カイギは全国で行われており、地域の人々がクロスジャンルでつながり、ゆるいコミュニティをつくるという取り組みです。
事務局にて、100人カイギの運営マニュアル、スライドテンプレート、素材などが提供されており、それを用いることで、熱量の高い交流が生まれやすいイベントを持続的に無理せず行えるようになっています。
これらの提供物を、各地域の運営者(キュレーターといいます)が活用しながら、20回のイベント開催を目指すのです。
いわばブランドとフォーマットのレンタルというイメージなのですが、この「レンタル」もしくは「フランチャイズ」が地域の学びのコミュニティづくりに活かせるのでは?と思いました。
例えば、「学びのコミュニティづくり講座」を地域のリーダーに受講してもらい、その地域で主体的にコミュニティを運営する「コミュニティコーディネーター」として活躍いただくというもの。
仕組みづくりを考える必要がありますが、考えてみたいと思います。
学習コミュニティフォーラム
さて、学びのコミュニティに関してもう一つお伝えしたいのが「学習コミュニティフォーラム」です。
これは、学びのコミュニティどうしをつなぐ取り組みです。
昨年11月には、東京でオフラインイベント「学習コミュニティフォーラム2024」を開催しました。6つのコミュニティが集まり、知見を共有し、参加者同士が刺激を受け合う貴重な場となりました。
ひとつ、実行委員長を務めてくださった、きのぴぃさんが「ゆるい場をつくる人々」の読書会を開催してくださるという予定があるものの、その後の活動は、いったん一段落となっていまして、「次」をどうするかを考える必要があります。
具体的には、学びのコミュニティは、世の中にはもっとあるはずなので、どう接続していくかですね。
もう一つ、前述の社内コミュニティや地域コミュニティを準備、運営されている方々が集まる場として、学習コミュニティフォーラムはありですよね。情報交換をしたり、刺激し合ったりができそうです。
まとめ
以上、「みんなの近くに楽しく学ぶ良い連鎖をつくる~2025年やりたいこと①社内・地域コミュニティづくり」についてお伝えしました。
ということで、2025年は学びの連鎖を社内や地域に広げる挑戦の年にしたいと思っています。ノンプロ研での経験を活かし、企業や地域が持続可能な学びのコミュニティを築けるよう支援していきます。
学びが楽しい、そのような連鎖に多くの方がつながれるといいですね!
2025年やりたいことは、まだまだありますので、後日お送りしていきますね。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。
次回はコミュニティ「ノンプロ研編」です!お楽しみに!
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!