web3で「働く」はどう変わる?


web3で「働く」はどう変わる?

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、web3で「働く」はどう変わる?です。

#18 web3で「働く」はどう変わる? | タカハシノリアキ「『働く』の価値を上げるスキルアップラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム
音声放送チャンネル「タカハシノリアキ」の「#18 web3で「働く」はどう変わる?(2022年6月25日放送)」。Voicy - 音声プラットフォーム

なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

では、よろしくお願いいたします!

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web3で「働く」はどう変わる?

ハッシュタグ企画 #web3で世界はこう変わる に乗っかりまして、web3(ウェブスリー)で働くはどうかわるのか、についてお話していきます。

web3については、ここ最近、個人的にすごく注目していたトピックになります。

注目している理由は、web3により、今日お話しする「DAO(ダオ)」という新しい組織形態で働くという選択肢が増えそうだな、ということがわかってきたからです。

また、僕がノンプログラマーのためのスキルアップ研究会(通称ノンプロ研)というコミュニティを運営していて、web3はコミュニティととても関わりが深いということもわかってきたからなんです。

web3は、その基盤となっている技術もたくさんありますし、web3の概念に含まれている領域も非常に広範囲に渡っています。なので今回は、ノンプログラマーのみなさんでも、なんとなくweb3の概要がつかめるレベルのざっくりとした話、というのを前提にしつつ、DAOによる新しい働き方についてフォーカスしてお話したいと思います。

web3とはなにか

Web1.0からWeb2.0

まず、私たちとインターネットとの関わり方の変遷を見ながら振り返っていきます。

Web1.0 で実現したことは「読むこと」。ホームページにある情報を読むことができるようになりました。ここで力を持ったプレイヤーはヤフーなどのポータルサイトです。

そしてWeb2.0では「書くこと」。webにユーザーが情報を書くことができるようになり、SNSやブログを通して発信することができるようになりました。

Web2.0でインターネットを介したユーザー体験は劇的に変わったのですが、とはいえGoogle、FacebookやTwitterなどのプラットフォームを運営するビッグテックが、ユーザーとそのデータを囲い込むという構図は同じだったわけです。

ユーザーとそのデータがビックテックに集中し、それによって富も集中し、ビックテックが支配力を高めていく方向に力が働く、ということ状況でした。

一企業がユーザーのデータを削除したり、一国の大統領のアカウントをBANしたりということもできる。そこまでそれらのアプリケーション提供会社が力を持ってしまった、ということなんですね。この状態を中央集権的とも表現されています。

web3

web3は、それまでの中央集権的なWeb2.0のインターネットのあり方を、強化するという方向ではなくむしろ逆の方向に揺り戻そうとするムーブメントです。

ひとことでいうと、中央集権的に対して分散的、と表現されています。

ですので、web3が広がっていくと、先ほどのビッグテック企業たちは徐々に力を失っていくのではないか、と言われています。

web3の重要な技術基盤はブロックチェーンという技術なので、ブロックチェーンについてもお話しておきましょう。

ブロックチェーン

ブロックチェーンとは、自律分散型のシステムで、web3のインフラとなっているものです。分散型のシステムにはたくさんのコンピュータがつながって参加していて、そのたくさんのコンピューターが、すべての取引をコピーして記録しているわけです。

どれかのコンピューターがダウンしても、他のたくさんのコンピューターが稼働しているので、全体がダウンすることはない。たくさんのコンピューターが同じデータを記録しているので、そのデータを削除はできず、記録は透明性の高い状態で残り続けます。

また、データを改ざんをするのに莫大なコストがかかる仕組みになっていて、改ざんが難しいともいわれています。

したがってブロックチェーンは、データに関して信頼性、透明性が高く、特定の誰かの影響を非常に受けづらいといえます。

従来のWeb2.0までの考え方だと、アプリケーションのデータは各社のサーバー内にあります。Twitterの投稿はTwitter社の管理するサーバー内にある。

なのでTwitter社がやろうと思えば、自由にデータの変更ができる。アカウント情報なんかも自由に凍結したりBANしたりできる、ということなんです。

それに対して、ブロックチェーンはあくまでインフラなので、どこかの企業の所有物ではなく、パブリックなものなんです。どこかの企業が自由にデータを変更できるというものではく、たとえそうしようとしても、莫大なコストがかかるので割に合わないわけです。

このブロックチェーン技術を基盤として、暗号通貨、NFT、今からお話するDAOが実現できているということです。

DAOとは

DAO(ダオ)とは、”Decentralized Autonomous Organization”の略で、日本語では「分散型自律組織」と訳されています。

これまでの組織運営は、人間による管理や契約、取り決めたルールにより運営していました。DAOとは、ブロックチェーンとブロックチェーン上のスマートコントラクトというプログラムで行う組織の運営方法のことです。

その組織にメンバーが入って活動したり働いたりするわけです。人間が他の人間の管理はしないので、管理者のいないフラットな組織になります。

例えば、誰かが何かのプロジェクトを立ち上げたいと思ったらDAOを作る。プロジェクト単位でDAOが立ちあがります。

DAOでの組織運営

組織運営をする上で必要な雇用、報酬の分配、その他一般的に必要な制度などはスマートコントラクトで取り決めておきます。プログラム化されているので、それらの行使は、人の関与なしで自動で実行されます。

DAOのメンバーになりたいと思ったら、DAOが発行するトークンとよばれる通貨のようなものを入手することで、誰でも参加することができます。

メンバーはDAOの中で自律的に働きます。貢献したいなと思ったらどんどんコミットするし、見ていたいだけならひとまず参加するだけしておく、といったように、関与度を自身が自由に決められるのです。

メンバーへの報酬はDAOが発行するトークンで支払われます。プロジェクトの価値が高まってくるとトークンの価値も上がるので、それによる利益も期待することができるわけです。

DAOの立ち上げメンバーは、必要な人材を確保する必要があるのですが、そのための資金を投資家や銀行から集めなくても、株のかわりにトークンを発行するとことで、人を集めてプロジェクトを開始できる。したがってプロジェクトを早く立ち上げることができます。

意思決定をする場合には、メンバーが保有する投票権に応じて投票して決めます。このような仕組みで運営されるのがDAOです。

透明性と公平性

DAOの大きな特徴のひとつは、透明性と公平性の高さと言われています。

従来の会社だと、常に全員が会社の利益を優先しているとは限らない。何か行動したり決定したりするときに、自分の利益を優先したり、それぞれの都合がそれなりに加味されて行動を選択することも少なくない。

経営者や上司の決定がどういうプロセスで行われたか明らかにされないことも多いですし、その決定や行動は、たとえば機嫌といったわかりづらいファクターに左右されることもあります。

一方、スマートコントラクトのコードはブロックチェーン上にあり、書き換え不可能かつ、公開されていているので誰でもみることができる。組織運営において誰かの意図による介在や不正が入り込む余地がないのです。

意思決定も投票で行われ、ルールに沿った形でオープンに行われます。したがって、すべての組織運営においてプロセスには透明性があって、余計なことにモヤモヤせずに安心してプロジェクトに参加、貢献することができと言われています。

自律して働く

DAOのもうひとつの特徴は、自律して参加し、働けるということ。

既存の会社だと、そもそも好きに入社できない。面接を通過する必要があり、住んでいる場所や年齢、学歴などのフィルタがかかる。そもそも採用活動は正しくできているのか?

基本的にフルタイムで、決められた時間は全コミットしなければいけない。勤務場所は選べる会社も増えてきてはいるけど、オフィス出社の会社も多い。転職するのもすぐにできるわけではない。

一方でDAOなら、トークンの入手ができれば誰でも自由に参加できる。出るのも自由。DAOへの関与度もメンバー自身が決めることができる。

このようなDAOですが、今後、web3が発展することによって多数のプロジェクトがDAOで立ち上がってくることが予想されています。そうなったときに、「働く」ということがどうなるか考える必要があります。

今後の展開

DAOであれば透明性、公平性が高く、自由に自律して参加できる。プロジェクトの存在意義に共感していたり、その価値を上げたいというモチベーションで働くようになるわけです。トークンの価値が上がればリターンも期待できます。

そうなったら、優秀な人材であれば、貢献したい・貢献できるDAOをいくつか見つけて、そちらに時間的・精神的リソースを振り分けたいと思うのではないか。

たとえば優秀な学生にとっても、学歴重視の新卒一括採用で入社するという意味は、だいぶ崩壊していくのではないか。すでに就学時からいくつかのDAOに参加していて、最初から自律した働き方を実現しているかもしれない。

転職を考えた際にも、なんとなくいくつかのDAOに参加していて、本職がつまらなくなったら、またあるDAOへ興味が大きくなってきたら、そのDAOへのコミットを高めていく。そういうシームレスな切り替えをするというのは起こってきそうです。

そうなると、これからのビジネスパーソンとしては、魅力的なDAOを見つけてそこに参加して貢献する。そのために何を学んでおくべきなのかという視点になってくるでしょう。

そもそも入る前にスキルを身に付けるのではなく、先にDAOに参加して、そこで必要なスキルを学んでいくということになるかもしれません。

そんなことで、DAOというものが、これから「働く」の選択肢のひとつとして、非常に注目すべきものとなってくると思うので、これからも注目していきます。

web3でいうと、僕が運営しているコミュニティ「ノンプロ研」をDAO化するとどうか、という問題があります。これについては、別の機会にお話したいと思います。

 

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「web3で「働く」はどう変わる?」をお届けしました。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

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では、また。

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