
みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
糸島で活躍する人が集う100人カイギVol.05。

今回は特別にお寺で開催!登壇者の熱い想いと、いつもと違う空間が織りなす素敵な時間をご紹介します。
ということで、今回は「糸島市100人カイギVol.05: 空間が変われば時の流れも変わる」です。
では、行ってみましょう!
糸島市100人カイギ Vol.05、特別な場所で開催!
先日、「糸島市100人カイギ Vol.05」が開催されました。糸島で活躍する多様な方々が登壇し、参加者同士も交流できる、ゆるやかなコミュニティづくりの場です。
今回で5回目となるこのイベント、なんと会場がいつもの「コミュニティスペースみんなの」ではなく、二丈波呂という地域にある龍国寺さんというお寺だったんです!
いつもとは異なる穏やかな空間で、糸島の面白い人たちの想いやストーリーに触れる、本当に貴重な時間となりました。
多彩な登壇者の皆さんと、心に響くお話
今回も、魅力的な5名の方々が登壇されました。それぞれのお話から、たくさんの刺激と学びがありました。
岡田 愛美さん(農業デザイナー / 豆猫デザイン製作所代表)
3年前に東京から移住された岡田さん。
ご主人は人気のお蕎麦屋さん「月を忘れてゐた」を営まれています(僕も大ファンのお蕎麦屋さんです)。そのつながりで農家さんと触れ合う機会があり、そして糸島の野菜の美味しさにすっかり魅了され、ゴルフ店の店長さんから、農業デザイナーへ転身されました。
思い切りがすごいですよね…!
農業に携わっている中、「生産現場を知らずに食べる人が増えている」「農家さんが減っている」現状に危機感を持ちました。
本当は自身で農業をしたかったけれど、なかなか作物を育てることができず断念。
今は「農業デザイナー」として、農家さんと消費者を繋ぐ架け橋となるべく活動されています。
増田 司さん(照明デザイナー)
「光は感情や記憶、行動と結びついている」と語る照明デザイナーの増田さん。
たとえば、誕生日ケーキのロウソクの光は、「人の視線を集める力がある」と教えてくださいました。たしかに、「うれしい」「おめでとう」の感情も、光の影響をたっぷり受けているように思います。
しかし、照明デザイナーであるにも関わらず「照明を消したくなる」とおっしゃいます。
500年前に創建されたお寺のお仕事を手掛けられたとき、その創建当時に想いを馳せると、LEDを使うべきではないと思われたそう。
当時はもちろん電気はなく、光は太陽や炎といった自然のもの。ロウソクの炎はどうやっても天井までは届かないが、天井に箔が貼られているのはなぜか…?
光の十分でない夜には夜の美しさがあり、自然の光を大切にしよう。日本人が持つ光への美的感覚を感じるために、ときどき照明を消してみてはと、ご提案されていました。
甘蔗 健仁さん(龍国寺 次期住職)
会場となった龍国寺の次期ご住職、甘蔗健仁さん。僕にとっては初めてのお坊さんのお友達です。身の丈で気軽に話をしてくださる、とても素敵な方です。また、今回のイベントだけでなく、映画や音楽、お話会など、人が集う場を提供されています。
健仁さんのご実家は愛知県の電子部品の会社だったそう。第二次ベビーブームに生まれ、競争社会真っ只中。また、当時は公害の問題もありました。大好きな自然を壊すほど「いきすぎてしまっていた」と感じられていました。
そんな中、大学時代に、仏教の書物から「少欲知足(欲を少なく、足るを知る)」の教えに惹かれ永平寺での修行に入られました。
時は流れ、大分の日田、小鹿田焼の里で出会ったピッチャーに一目惚れした経験について語られました。
多くの人が使うために、大量生産される日常使いの工芸品「民藝(みんげい)」の中にある、飾らない「健やかな美」を見出すことの大切さを教えてくださいました。
斧澤 英城さん(糸島市役所職員/太郎丸シェアハウス運営)
糸島市役所職員でありながら、驚くほど多様な活動をされている斧澤さん。その自己紹介スライドは画面いっぱいびっしりの文字…!
まず、紹介してくださったのは「太郎丸シェアハウス」。九大卒業生として、大学周辺の学生向けの「ワンルーム」しかない画一的な住環境に疑問を持ち、多様な人が交わる「太郎丸シェアハウス」を運営されています。
現在3名の方が入居されていて、人が混ざるような場所になればいいとおっしゃってました。
また、ご自身の住環境についても語られていました。Xジェンダーのお二人と同居人の「3人家族」として暮らしているとのこと。
「都合が良ければ形に縛られず一緒に暮らしていいのでは」という考え方をお持ちです。
市役所で戸籍を扱っていることとのギャップを「因果ですね」と笑っておられたのが印象的でした。
吉田 有輝子さん(九州大学 土木工学科4年)
登壇翌日が卒業式だったという吉田さん。お忙しい中…ありがとうございました!
もともと、こどもから高齢者まで、みんながフワっと集まる場としての公園が好きで、それに近い進路はどこか?と考え、土木工学科へ進んだそうです。
学ぶ中で、「自然保護とダム建設」「西洋的な美(噴水)と日本的な美(あるがまま)」といったモヤモヤを経験。結果、「みんな違っていい、わかろうとすることが大事」という考えに至ります。
その想いから、在学中におにぎり屋さん「こめつぶ」を開始。米粒が集まっておにぎりになるように、みんながつながって集まったらいい。みんなで食べるおにぎり、美味しいですよね。
4月からはゲストハウス「糸結」の運営にも携わり、「あるがままを認めよう」という日本文化の良さを伝えていきたいと語ってくださいました。
空間が変われば、時の流れも変わる – お寺での特別な体験
いつもの温かい雰囲気はもちろんありつつ、やはりお寺という空間は特別でした。
終了時間を過ぎても多くの人が交流を続けていたのはいつも通りですが、その場の空気感は少し違うものを味わうことができました。
増田さんのお話にもあったとおり「光」が違いました。みなさんが集まってきたときは、太陽の光がまだあったのに、はじまった頃はすっかり外は真っ暗。
そして僕が感じたのは、お線香と畳の清らかな「香り」。これらに包まれていると、心が自然と落ち着きました。
登壇者の持ち時間は同じ10分のはずなのに、どこかゆったりと、濃密な時間が流れているように感じられました。空間がもたらす影響の大きさ…面白いですね。
次回予告とおわりに
素晴らしい時間となった糸島市100人カイギVol.05。登壇者、関係者の皆様、本当にありがとうございました!
次回Vol.06は、いつもの「コミュニティスペースみんなの」で開催です。
日時は4月18日(金)。
新年度が始まり、新たな気持ちで参加するのも良いかもしれませんね。

以上、「糸島市100人カイギVol.05: 空間が変われば時の流れも変わる」についてお伝えしました。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!