
みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
糸島市100人カイギVol.6開催しました!

多様な分野で活躍する5名のみなさんが熱い想いを語ってくださいました。
今回もはりきってレポートをしていきます!
ということで、今回は「糸島市100人カイギ Vol.06: 新たな取り組みが続々スタート!」です。
では、行ってみましょう!
糸島市100人カイギ Vol.06開催!
さて、先日「糸島市100人カイギ」のVol.06が開催されました!
この100人カイギは、糸島市で活躍されている、本当にさまざまな分野の方々が一堂に会して、それぞれの活動や想いをシェアし、交流を深めることを目的としたイベント。
「ゆるいつながりのコミュニティをつくる」ことを目指しています。
今回で6回目。前回は龍国寺という素敵なお寺で開催しましたが、今回は再びホームグラウンドである「コミュニティスペース みんなの」に戻ってきました。
今回も5名の素敵なゲストスピーカーの方々が登壇され、それぞれの熱い想いやこれまでのストーリーを語ってくださいました。参加された皆さんと一緒に、じっくりとその言葉を味わう、本当に豊かな時間となりました。
ところで、ちょっと裏話ですが、今回はいつも司会を務めてくれている、わおんさんこと栗原さんが残念ながら参加できず…。しかし、なんと第1回のトップバッターとして登壇してくださったHAPPYまっちさんが、快く司会を引き受けてくださいました!
つながりからの助け合いが生まれてくる…これも100人カイギならではの「広がり」ですよね。まっちさん、本当にありがとうございました!
それでは、今回登壇してくださった5名の素晴らしいゲストスピーカーの皆さんについて、ご紹介していきましょう。
登壇者の皆さんの想い
上田健次さん(Code for Kumamoto/公益財団法人九州先端科学技術研究所(ISIT))
トップバッターは、上田健次さん。上田さんは熊本のご出身で、40年間システム会社にお勤めになった後、現在は公益財団法人九州先端科学技術研究所(ISIT)にお勤めです。同時に、「Code for Kumamoto」という活動にも関わっていらっしゃいます。
上田さんは糸島にお住まいになって30年。地域の公役、つまり草刈りやお掃除といった共同作業について、「正直、ちょっと嫌だなぁと思うこともあった」と、本音を語ってくださいました。僕も引っ越ししたときは心配だったので、すごく、わかります(笑)。
そんな上田さんですが、ご自宅の近くにある「十六天神社」というお宮のお話をしてくださいました。
この神社も、担い手がいなくなり、手入れが行き届かなくなってしまった。参籠所(さんろうじょ:おこもりをする建物)は朽ちて撤去され、参道の石段も崩れて危険なため通行禁止に…。
このままでは、何百年も続いてきた歴史あるお宮が、忘れ去られ、ただの山に戻ってしまう。
「やめてしまっても、誰も文句は言わないかもしれない。でも、見捨てるには忍びない風情があるんだよなぁ」。そう感じた上田さんは、たった一人で修復活動を始められたそうです。すごい行動力ですよね。
さらに上田さんは、この神社の歴史や価値を、他の人にも伝えたいと考えました。
そこで始めたのが「デジタル碑文」。神社の由来などを調べてネタ集めをし、なんとWikipediaに情報をアップされたそうです!
こうした市民がテクノロジーを使って、自分たちの地域をより良くしていく活動のことを「シビックテック」といいます。
上田さんは、もともとCode for Kumamotoでこのシビックテックに関わっていらっしゃったのです。そして、このたび「シビックテック糸島」を立ち上げられました。
僕も早速参加させていただきました!
希望される方はこちらからどうぞ!
yumeさん(管理栄養士/未病栄養コンサルタント)
続いて登壇されたのは、yumeさん。管理栄養士であり、未病栄養コンサルタントとして活躍されています。
yumeさんご自身、実は小学生の頃から体型にコンプレックスがあり、その頃からダイエットに取り組むようになったというのが、今の活動の原点になっていらっしゃいます。
管理栄養士の資格を取得された後、ダイエット専門の管理栄養士として、多くの方の悩みに寄り添ってこられました。
そこでyumeさんが気づかれたのは、ダイエットしようとしているみなさんが、そのまま始めても、痩せられないということ。
なぜかというと「未病(みびょう)」というキーワードが関わるのですが、みなさんこの言葉ご存知ですか?
「未病」とは、病気と診断されるほどではないけれど、完全に健康とも言えない状態のこと。例えば、疲れやすい、風邪をひきやすい、よく眠れない、体が冷える、食欲がない、頭痛や肩こりが続く…などなど。思い当たる方も多いのではないでしょうか?
yumeさんによると、日本人の約8割が、この未病の状態にあるそうです。
そして、ここが重要なポイントなのですが、身体が健康でない「未病」の状態で、無理な食事制限をしたり、激しい運動をしたりしても、ダイエットはうまくいかないことが多いということなんですね。むしろ、体調を崩してしまう可能性もあるわけです。
では、どうすればいいのか?
yumeさんが提案するのは、「栄養療法」によって、まず体の状態を整えること。未病の状態から脱却し、先に健康な体を取り戻すことだという考え方です。
最後に、yumeさんはドキっとする言葉を紹介してくださいました。
「健康が全てではないけれど、健康を失うと、全てを失う」。
自分の体としっかり向き合うことの大切さを教えていただきました。
豊岡賢臣さん(遺伝子栄養カウンセラー/菌ちゃんウネ作り屋さん)
3番目の登壇者は、豊岡賢臣さん。遺伝子栄養カウンセラーであり、「菌ちゃんウネ作り屋さん」という、ちょっとユニークな肩書きもお持ちです。
豊岡さんが情熱を注いでいるのが、「菌ちゃん農法」。
これは、畑の中に200種類以上もの多様な微生物(菌ちゃん!)がバランスよく生息する環境を作ることで、農薬や化学肥料を使わずに、栄養価が高くて、しかも美味しい野菜を作る農法なんだそうです。
「本当にそんなことあるのかな?」と、最初は半信半疑だったという豊岡さん。5年前にこの農法に出会い、実際に試してみることにしたそうです。
菌ちゃん農法の畑の特徴は、高さ50cmほどの「ウネ」。この高いウネの中は、土がたっぷり空気と水分を含んでいて、まさに微生物たちにとって最高の住処。そこで微生物たちが複雑なネットワークを作り、野菜の成長に良い影響を与えてくれる、という仕組みです。
豊岡さんは、実際に菌ちゃん農法で育てたキャベツ、じゃがいも、玉ねぎの写真をスライドで見せてくださいました。どれも立派で、本当に美味しそう!しかも、驚くことに、水やりも肥料もほとんど不要で、ある意味「放ったらかし」で育つというのですから、すごいですよね。
近年、肥料の価格が高騰し、それに伴って野菜の値段も上がっています。また、食の安全への関心も高まっていますよね。そんな中で、この菌ちゃん農法は、安心・安全で栄養価の高い野菜を、地域で生産し消費する「地産地消」を可能にする、画期的な方法…!
さらに、豊岡さんは、糸島地域でも問題になっている「耕作放棄地」の活用にも、この農法が役立つと考えています。
豊岡さんは、これまでに75個の菌ちゃんウネを作ってこられたそうですが、大きな目標があるとのこと。それは、「糸島に、菌ちゃん農法によるウネを1000個つくること」!
豊岡さんの熱い想いがこもった、おいしいお野菜がたくさんの方に届くといいなと思いました。
中島慧山さん(皇馨流 華道家元)
続いては、中島慧山(けいざん)さん。なんと、皇馨流(こうけいりゅう)という華道の家元でいらっしゃいます。御年84歳とのことですが、まったくそうは見えないお若さ…驚きました!
慧山さんは、3歳から茶道を始められ、小学校6年生の時にはすでにお花の先生になりたい、と思っていたそうです。そして中学生から本格的に華道を学び、以来、若い世代(なんと一番小さい子は2歳!)も含めて多くの方々に華道を教えてこられました。福岡舞鶴高校と中学では、なんと40年間も、家庭科の授業で華道を教えていらっしゃったそうです。
この日は、慧山さんのお弟子さんであり、息子さんでもある、秀峰さんが生けられた「葉蘭(はらん)」を使った作品が、ステージ横の床の間に飾られていました。
慧山さんは、その葉蘭を指し、「たった3枚の葉蘭で、宇宙を表すことができるんですよ」とおっしゃいました。そして、葉蘭はよく家の外に植えられていて、それには「家の中に波乱(はらん)が来ないように」という願いも込められている、と教えてくださいました。
さらに、ステージ上では、慧山さん自らが生け花のパフォーマンスを披露してくださいました。
慧山さんはカーネーションを手にとって、花は必ず「不等辺三角形」になる理由を教えてくださいました。後から出てくるつぼみを邪魔しないように、スペースを確保して生まれ、順番に枯れていく…そういった自然の摂理があると。
人はそのようにできているのか…考えさせられますね。
「植物が栄えるということは、地球が生きているということ。植物の根源を知るならば、地球は平和になるのではないでしょうか」。
それを知る機会として、「お花の良さを、たくさんの皆さんに知ってほしい」と語られました。
ちょうど、5月3日には伊都文化会館で皇馨流の展示会が開催されるとのことですので、ご興味のある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
幸田友希さん(福岡大学産業経済学科3年)
最後の登壇者は、幸田友希さん。福岡大学産業経済学科に通う大学3年生です。
なんと、この日の登壇者の中で唯一、プレゼンテーションスライドを使わない、マイク一本の「ストロングスタイル」での登壇!
その語り口は、決して流暢ではないけれど、一言一言を飾らず、素直に、そして噛み締めるように話す姿が、とても印象的でした。
幸田さんは糸島で生まれ育ち、現在も糸島から福岡大学に通っています。そして、大学で力を入れているのが、「ベンチャー起業論」という授業。僕もメンターとして関わらせていただいています。
この授業は、通常の講義だけでなく、プロジェクト活動がセットになっていて、しかも学生自身が主体となって運営している、とてもユニークな授業。
幸田さんも、授業の機材担当をされていて、「普通は教授しか味わえないような、授業を一緒につくっていく感覚がある」と、その面白さを語ってくれました。
しかし、1年生の頃は、人前で話すのがとても苦手で、いつもタジタジだった、と幸田さんは振り返ります。
昨年、2年生の時には、プロジェクトのリーダーを務めたそうですが、人間関係で悩んだり、周りの人と比べて自分が劣っていると感じてしまったり、ズタボロになった経験も…。
そして現在、3年生。「正直、去年の経験もあって、少しビビってしまって、積極的になれていない自分がいる」と、率直な気持ちを語ってくれました。
でも、「このまま何も結果を残せずに、大学4年間を終えるのは嫌だ!」、そう強く思い、今回、勇気を出して100人カイギへの登壇を決断してくれたとのこと。その「まずはやってみる」という姿勢、本当に素晴らしいですよね!
さて、この後の懇親会でお話していたところ、なんと糸島市100人カイギのキュレーター(運営メンバー)にも参加してくれることになりました…!
若者といっしょに取り組めるの…嬉しい…!
彼の目標は、ベンチャー起業論で10月と12月に開催されるビジネスコンテストに、糸島からの参加者を増やすこと。大学での学びと、地域をつなげようという視点、一緒に盛り上げていきましょう!
新たな取り組みが生まれつつあります
第1回からキュレーターとして関わらせていただいていますが、正直、これまでは他の経験豊富なキュレーターの方々に「おんぶにだっこ」状態でした(苦笑)。
でも、回を重ねるごとに知り合いも増えてきて、少しずつですが、僕も登壇者のオファーなどで貢献できるようになってきたかな、と感じています。
今回、幸田さんのように、福岡大学のベンチャー起業論で頑張っている学生さんを100人カイギにつなぐことができたのは、僕にとっても大きな一歩でした。
また、上田さんの「シビックテック糸島」など、ここが基点での動きも出てきました…これがあと14回…ワクワクしますね!
さて、次回の糸島市100人カイギ Vol.07ですが、すでに日程が決まっています!
次回は、5月11日(土)の13:30から、会場は前原コミュニティセンターです。
今回は、いつもと違って昼間の開催となります。これは、「夜だと参加しづらい」という方や、お子様がいらっしゃる方にも、もっと気軽に参加してほしい、という想いからです。
会場は会議室ですが、それとは別に和室も借りています。お子様連れの方などが、少し休憩したり、ゆったり過ごしたりできるスペースとして使っていただければと思っています。
今回も、きっと素敵な出会いや発見があるはずです。ぜひ、多くの方にご参加いただけたら嬉しいです!

まとめ
以上、「糸島市100人カイギ Vol.06: 新たな取り組みが続々スタート!」についてお伝えしました。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!