糸島市100人カイギ Vol.11: 想いが人を動かす原動力~5つの物語から学ぶ

糸島市100人カイギ Vol.11

みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。

糸島市100人カイギも11回目、ついに折り返しました!

糸島市100人カイギ Vol.11
糸島市100人カイギは、糸島の人と人が"想い"でつながるコミュニティです。「ゲストが100人集まったら会を解散!」のルールをもとに、糸島市の100人の想いとストーリーを起点にクロ... powered by Peatix : More th...

今回も素敵な5名の登壇者から、心を動かすたくさんの「想い」を受け取りました。その熱気あふれるイベントの模様をレポートします。

ということで、今回は「糸島市100人カイギ Vol.11: 想いが人を動かす原動力~5つの物語から学ぶ」です。

では、行ってみましょう!

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ついに折り返し!「糸島市100人カイギ」とは

昨年11月から始まった「糸島市100人カイギ」も、今回で11回目を迎えました。全20回の開催予定なので、ちょうど折り返しを過ぎたところですね。

このイベントは、糸島市で活躍するさまざまな分野の方をゲストとしてお呼びし、ご自身の活動やその背景にある”想い”を語っていただく場です。

登壇者、参加者、そして僕たち運営が交流することで、ジャンルを超えた地域のゆるやかなコミュニティが生まれることを目指しています。

毎回5人の方に登壇いただき、それを20回繰り返す。合計100人のゲストが登壇したところで、この「糸島市100人カイギ」は解散、というルールになっています。

今回も、本当に素敵な5名の方々にご登壇いただきました。早速、ご紹介していきましょう。

個性あふれる5名の登壇者とその「想い」

有永佳子さん(カウンセラー and 居場所作り)

トップバッターは、アリーさんこと有永佳子さん

もともとは福岡市内の小学校で先生をされていて、「とにかく元気な先生!」がモットーだったそうです。そのお話ぶりからも、エネルギッシュで明るいお人柄が伝わってきて、「こんな先生に教わりたかったなあ」なんて思いました。

生徒さんと向き合う中でカウンセリングや心理学を学ばれたアリーさん。

退職されたとき、同僚の方が毎日アリーさんの気持ちを聞いてくれたことのありがたさに気づいたそうです。「自分も誰かの心の居場所になりたい」。その想いから、「心の居場所 おしゃべり会」を始められました。

このおしゃべり会は5人までの少人数制。面白いのが、サイコロを振って出たお題について話すというルールです。「こんな自分になりたい」「好きな本は?」といったお題があることで、何を話せばいいか迷ってしまう人でも自然と会話に入れるのだとか。

そしてアリーさんが大切にしているのは、事実や状況だけでなく、「今、どう思ってる?」「本当はどうしたい?」といった”気持ち”を聞くこと。おしゃべり会を、気持ちを話せる時間として提供されているんですね。

また、マンツーマンでじっくり話を聞く「こころのケアVIPコース」も用意されているそうです。アリーさんの本当に朗らかなお話のおかげで、会場全体があたたかい空気に包まれました。素敵な場を作ってくださり、心から感謝です。

金盛舜也さん(九州大学理学部数学科2年)

続いては、九州大学理学部数学科2年生の金盛舜也さんです。高校時代は生徒会長を務め、大学では「九大情報局」の運営や「理MathStart」というプロジェクトの代表をされるなど、とにかくアクティブ!

でも、ご本人曰く「実は、以前はそうではなかった」とのこと。実は、小中学校の6年間、不登校の時期があったそうです。朝から晩までずっとゲームをして過ごす毎日。

そんな金盛さんの世界を変えたのが、お友達の存在でした。

家に遊びに来てくれて、一緒にゲームをする。ゲームが得意だった金盛さんの噂は、「学校に来ていないけど、異様にゲームが上手いやつがいるらしい」と学校中に広まり、たくさんの友達が家に遊びに来るようになったそうです。

その友達たちと同じ高校に行きたい一心で、先生からは「無理だ」と言われた高校受験に挑戦し、見事合格。

その過程で、自分が数学好きであることに気づきます。今度はSNSで数学の解説を始めると、それがまた友達や先輩の間で広まり、多くの人に受け入れてもらう経験をしました。

たくさんの人に支えられ、受け入れてもらった経験。それが、金盛さんのアクティブさの原点なんですね。

山田周作さん(中小企業診断士)

3番目に登壇されたのは、中小企業診断士の山田周作さん。もともとは長崎県庁で20年間、地方公務員として働いていらっしゃいました。

キャリアの転機となったのは、長崎県の波佐見町に配属されていた時の経験だそうです。

山田さんは、波佐見町の町民の方々が口にする“ある言葉”に衝撃を受けました。

地方に行くと、よく「うちの町、何もないでしょう?」という言葉を耳にしますよね。でも、波佐見町の方々は違いました。

彼らが言っていたのは、「うちの町、よかとこでしょ?」。

山田さんはおっしゃいます。「公務員の仕事は、『ない』ことに向き合う仕事だ」と。道路がない、保育園がない、公園がない…。住民の方々の要望に応えるため、どうしても「ない」ことにフォーカスしがちです。

しかし、波佐見町の人々と触れ合う中で、山田さんご自身も「『ない』ことではなく、『ある』ことに向き合いたい」と強く思うようになったそうです。その想いが、中小企業診断士への独立につながりました。

地域にある企業の良さを発掘し、発信する。それによって、住民の皆さんに「ここで働きたい」「この会社を応援したい」と思ってもらう。そんな活動を通して、地域に貢献したいという想いを語ってくださいました。

松﨑早織さん(地域とアートであそぶ人/糸島芸農実行委員)

休憩を挟んで4番目は、松﨑早織さんです。地域とアートで遊ぶ人、そして糸島の一大アートイベント「糸島芸農」の実行委員もされています。

松﨑さんはまず、葛飾北斎の有名な「富嶽三十六景」の、大きな波が描かれた絵を私たちに見せてくれました。誰もが「あー、知ってる」となる、あの絵です。

そこで松﨑さんから、こんな質問が投げかけられました。

「絵の中に描かれている船は、左から右へ向かっているでしょうか?それとも右から左でしょうか?」

会場からは「左!」「いや右じゃない?」と様々な声が上がります。そう、答えは人それぞれ。

松﨑さんは言います。「この問いに向き合った瞬間、この絵は皆さんにとって『知っていたようで知らなかった絵』になったでしょう」と。

これは面白い話でしたね。

「アートは苦手だから…」と、ついシャッターをガラガラと下ろしてしまいがちです。僕もまさにそうでした。

でも松﨑さんは、アートを「違う視点でものを見るための道具」として提案してくれます。

私たちはたくさんの思い込みを持っていますが、アートを通してそれを一旦横に置き、「こんな見え方もあるんだ」「人によって見方が違うんだ」と気づくことができる。

そんなアートの魅力にどっぷり浸れるアートの祭典「糸島芸農」が、10月18日からスタートします。9月13日には糸島市市民ホールでプレイベントも開催されるそうなので、ぜひチェックしてみてくださいね。

中間雄大さん(KBCグループホールディングス株式会社経営戦略室)

そして、最後の登壇者はKBCグループホールディングスの中間雄大さん。中間さんとは、福岡大学のベンチャー起業論でメンター仲間としてご一緒しています。

中間さんのキャリアは、テレビ局のディレクターから始まりました。

朝の生放送「アサデス。」や深夜の「DUOMO」など、聞くだけで過酷さが伝わってくる番組づくりを担当。さまざまな方を取材する中で、「ドラマのない人生はない」ということを学んだそうです。

100人カイギの登壇をお願いすると、「自分なんか話すことないですよ」とおっしゃる方もいますが、そんなことはまったくないのですよ。

そんな中間さん、大学時代には少し変わったサークルに所属していました。なんと、男性だけのチアリーディングチーム「SHOCKERS」。僕らが持つ「チアは女性がやるスポーツ」という固定観念を鮮やかに打ち破るパフォーマンスに衝撃を受け、飛び込んだそうです。

その経験は、現在の仕事にもつながっています。

KBCは放送局というイメージが強いわけですが、そこで「教育」や「貿易」といった全く新しい領域の新規事業にチャレンジされています。これもまた、「放送局は放送事業だけやるもの」という常識への挑戦です。

「常識や固定観念を打破して、ユニークな未来をつくっていきたい」。

人生100年時代、私たちの子どもや孫にとっては、100年後の未来もリアルなもの。そんな未来をより良くしていきたいという、力強いメッセージをいただきました。

まとめ:人を動かすのは、情報やテクニックだけじゃない

11回目の100人カイギも、まさに「ザ・100人カイギ」と呼ぶにふさわしい、熱い想いが交差する回になりました。

回を重ねるごとに、この活動の目的の一つである「知り合いが増える」ことを実感しています。本当にありがたいことです。

そして今回、皆さんのお話を聞いていて、僕自身の中にも少し変化が生まれていることに気づきました。うまく言葉にはできないのですが、その一つが「想いを語ることの大切さ」が、自分の中に深く染み込んできているという実感です。

先日のノンプロ研のイベント「ノンプロキャンプ」でも、実は無意識に100人カイギで学んだ「想いを語る」というスパイスを使っていたことに気づきました。

人を動かすには、テクニックや情報だけでは足りない。最後の一歩を踏み出してもらうためには、その人が持つエネルギー、つまり「想い」をぶつける必要があるのだと、この100人カイギを通して学んでいるんだなと。

まだまだたくさんの学びがありそうな、糸島市100人カイギ。

糸島市内外の皆さま、ぜひ一度この熱量を体感しにお越しいただけると嬉しく思います。

糸島市100人カイギ Vol.11

次回の100人カイギはコチラ!

糸島市100人カイギ Vol.12
糸島市100人カイギは、糸島の人と人が"想い"でつながるコミュニティです。「ゲストが100人集まったら会を解散!」のルールをもとに、糸島市の100人の想いとストーリーを起点にクロ... powered by Peatix : More th...

以上、「糸島市100人カイギ Vol.11: 想いが人を動かす原動力~5つの物語から学ぶ」についてお伝えしました。

引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!

この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!

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