みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
先日11/16に開催された「学習コミュニティフォーラム2024」が無事に終了しました!
参加者の皆さんから「楽しかった」という声が多く寄せられ、本当にあたたかい学びの場になったのではないかと感じています。
まずは早速、第1弾のレポートをお届けしますね。
ということで、今回は「越境学習がもたらす固定観念の打破と学び~学習コミュニティフォーラム2024レポート①」についてお伝えします。
では、行ってみましょう!
あたたかな学びの場「学習コミュニティフォーラム2024」
今回、初の開催ということで、実行委員として準備や運営に大変な部分もありましたが、最終的には本当にあたたかい場になりました。
オープニングでは、司会を務められた「わおんさん」こと栗原和音さんが「みなさん何のために集まったか把握してないのでは」とコメントしていましたが、ほんとそうですよね。
学習コミュニティ自体、知らない方に説明するのに難儀するのに、それらが集結するイベントで何をするのか、何が得られるのか…よくわからんというところはあります。
しかし、今回のイベントには実行委員を排出している「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会(ノンプロ研)」をはじめ、「シリョサクラボ」「おとのわダイアローグ」「結NITY」「こすぎの大学」「DX活用による業務改善方法を模索する勉強会」からはもちろん、それ以外の学習コミュニティからもご参加いただきました。
参加者は合計46名、さらにリモート参加も可能にしたハイブリッド開催で、11名の方々がオンラインで参加してくださいました。
Xのポストもたくさんしてくださっているので、ぜひご覧ください。
「学習コミュニティフォーラム」の目的は?
今回、実行委員長を務められたきのぴぃさんから、学習コミュニティフォーラムの目的についてシェアいただきました。
- 学習コミュニティでの学びや知見を共有
- 他のコミュニティとつながり交流する
- 学習コミュニティフォーラムという一回り大きい新しいコミュニティをつくる
この3つ。参加されたみなさんはどうお感じになられましたか?
僕個人の感想では、十分すぎるほど達成できたのではないかと思っています。
基調講演「越境学習と学習コミュニティ」
最初のプログラムは、法政大学大学院教授石山恒貴さんによる基調講演「越境学習と学習コミュニティ」。
僕は、学習コミュニティフォーラムで基調講演をお願いするなら、絶対に石山さんにお願いしたい…!と思っていました。
半年ほど前にお声がけしたのですが、石山さん大人気すぎて、全然日程が空いていらっしゃらなかったんですね。ちょっと無理か…と断念しかけていたとき、「土曜日の午後ならゼミがあるので、授業も兼ねてのリモート登壇ならできますよ」とご提案いただきました。願ってもない…!!ということで、今回のご登壇が奇跡的に実現したのです。
石山さんは、越境学習の意義やそれによって起こる変化、そして「ゆるい場」での学びについて語ってくださいました。その内容は軽快でユーモアに溢れながらも、びっしりと深い学びが詰まったものでした。
ホームとアウェイのギャップによる苦しみにも大きな意味があった
越境学習とは、ふだん慣れ親しんだ場所「ホーム」の枠を超えて、まさにアウェイ感を感じる場所「アウェイ」と行き来することによる学びです。
たとえば、仕事のためにプログラミングを学ぼうとかすると、職場では「意識が高い」「遊んでいる」とディスられちゃったりします。でも、本人は「これが正しいはず…」と感じていて、なんとか学べる環境を求めてノンプロ研にたどり着きます。
最初、ノンプロ研に入ったときは、孤独でアウェイ感たっぷりなのですが、そのうち仲間ができて、楽しくなってくる。学びってワクワクするもので、楽しいんだなと気づくようになります。
しかし、その学びをホームである会社に持って帰ろうとすると、相変わらず「意識高い」とか「遊んでる」とかディスられる。すると、よりいっそう、そのギャップに苦しむことになってしまう…
ノンプロ研を運営していて、よいことであると信じてはじめたのに、それだけではなく「みんなが苦しむ機会を増やしているのではないか」と、申し訳ない気持ちになることもありました。
そんなときに出会ったのが、石山さんが越境学習について語るある動画だったんですね。
ホームとアウェイの行き来による、その葛藤が固定観念を打破し、内面的な成長を促すということにつながっている。みんなの苦しみにもちゃんと意味があったと知れて、感動に震えた記憶があります。
中小企業では越境学習がとくに効果的
中小企業においては、越境学習が特に効果的であるとされています。
社員数が少ないため、数人の越境でも組織全体に大きな変化をもたらすことができるからです。
石山さんはありがたいことに、ノンプロ研を活用している企業の例として、ファンテックさんやフロントワークスさんの事例を紹介してくださいました。
特にトップ自らが越境することが重要と強調されていて、まさにそうなんですよね。加藤さん、江藤さんの越境の結果、それらの会社がどれほどのインパクトを受け、変わっていったのか…
ファンテックさんは、離職者が激減してさらにDXベンチャー企業を立ち上げられましたし、フロントワークスさんは、ほぼ完全リモートワーク化してティール組織化に踏み込まれてます。
トップが越境することを嫌がっているときはどうすれば?という質問がありました。
そんなときは飲み会などでトップの過去についての話をうかがうことで、「実は自分の経験も越境だった」と気づき、共感が生まれることがあるというお話でした。これは、今読んでいる書籍『企業変革のジレンマ』でも語られている手法でした。対話が重要ということなんですね。
サードプレイスとしての学習コミュニティ
学習コミュニティは、「サードプレイス」としての役割も持つことができます。出入りが自由で、常連が威張ることなく、事務局が目立ちすぎず、ただ楽しいから参加する――こうした特徴は、ノンプロ研をはじめとする多くの学習コミュニティに共通するものといえます。
石山さんは、たとえば熱海のスナックのような「ゆるい場」でも学びは起きているよねというお話をされていました。
参加者からの質問で、「日本人は圧倒的に学んでいないという調査がある」という言及がありましたが、それについて「学びの定義」に問題があるのではというご指摘でした。
つまり、日本人は「学び」と聞くと、「できればやりたくない楽しくない学び」をイメージしてしまう傾向があると。たしかに、それはやりたくないし、だからやっていない。
でも、ゆるい場での学びは、楽しいもの。そういった気づきを、なるべく多くの方にしてもらいたいものです。この学習コミュニティフォーラムもそういう願いの一貫でした。
まとめ
以上、「越境学習がもたらす固定観念の打破と学び~学習コミュニティフォーラム2024レポート①」についてお伝えしました。
さて、レポートの続きは、また後日お伝えしますので、どうぞお楽しみに!
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!