みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
ビジネスパーソンは日々忙しいですから、ついつい忘れ物をしてしまうこと、誰にでもありますよね。
今日は、脳のしくみを踏まえて、忘れ物をしなくてすむ作戦を一緒に考えていきたいと思います。
ということで、今回は「忘れ物とはもうおさらば!脳のしくみから考えるムリのない忘れ物対策」についてお伝えします。
では、行ってみましょう!
こんな忘れ物をしてしまう
みなさんは忘れ物をしてしまうタイプですか?
財布を忘れて家を出てしまったり、スマホをトイレに置き忘れたり、傘を電車に置いてきてしまったり…そういったことはよく耳にするものです。
僕はそんなに忘れ物が多いタイプではないのですが、手痛い忘れ物をしたことがあります。
ミュージシャンとして活動していた僕は、常にサックスを持ち歩いて移動していたんですね。ある時、サックスを網棚に乗せたまま居眠りをしてしまいました。ふと目が覚めると、目的の駅にちょうどついた時、「降りなきゃ」と慌ててドアからホームに飛び出しましたが、愛するサックスは網棚に乗せられたまま電車は出発してしまいました…
後ほど、忘れ物センターで無事に戻ってきましたが、マジで焦りました。
なぜ人は忘れ物をしてしまうのか?
なぜ人は忘れ物をしてしまうのでしょうか?
当然ながら、忘れ物をしてしまうことは、記憶と関係しています。ずっと記憶し続けていられるなら忘れ物しませんからね。
忘れ物が起こる理由のひとつは、「ワーキングメモリー」の容量に限りがあるということです。
ワーキングメモリーは、脳の一次記憶装置で、今起きていることを記憶しておく場所です。しかし、一度に保持できる情報の量はとても小さく、記憶できる時間もとても短いのです。
つまり、ワーキングメモリーにたくさんの情報が入ってくると、こぼれ落ちてしまいますし、一定の時間が経つと消えてしまう。情報がなくなってしまうので、物を忘れるということにつながります。
子どもが忘れっぽい理由
子どもって、めちゃくちゃ忘れ物しますよね?
学校にプリントを忘れてきたり、宿題を家に置いていってしまったり。僕の息子も、色々なものをあちこちに置いてきてしまい、困ることがしばしばあります。
子どもが忘れやすいのには理由があります。
まず、子どもはワーキングメモリーの機能が未発達という点です。すぐにいっぱいになってしまうし、すぐに消えてしまう傾向があるということです。
もうひとつは、子どもならではの好奇心。興味や関心が次から次へと移ってしまうため、ワーキングメモリーからすぐにこぼれ落ちていってしまうわけです。
忘れ物を防ぐ2つの作戦
ワーキングメモリーのしくみがわかってくると、忘れ物を防ぐための以下の2つの作戦が浮かび上がってきます。
- ワーキングメモリーをいっぱいにしない。
- ワーキングメモリーに頼らない仕組みを作る。
ワーキングメモリーをいっぱいにしないために
覚える数を減らす
ワーキングメモリーの容量を節約するために、覚える数を減らすというアプローチが使えます。
まず単純に、持ち物を減らすことが考えられます。男性のほうがやりやすいかも知れませんね。
僕は最低限のモノしか持ち歩かないので、その点有利に働いています。
また、同じカテゴリの複数のものは「まとめる」のも良い方法です。例えば、ライトニングケーブルやUSB-Cケーブル、Apple Watch用のケーブルなどを一つのポーチにまとめておくと、ポーチというひとつの持ち物にまとめられます。
また、まとめなくても、それぞれ個別を把握するのではなく、数で把握するようにすることも有効。「3つのケーブルを持っていく」と把握しておけば、一本足りないときに、「どのケーブルが足りない」という意識が働きます。
ワーキングメモリーをほかのことでいっぱいにしない
また、ワーキングメモリーを他のことでいっぱいにしないことも大切です。
とても気になることが頭の中にあると、それでいっぱいになってしまい、物を持っていくといった優先度が高くないものはこぼれ落ちてしまいがちです。
とくに、忙しい朝でいえば、慌てたり急いだりしないことです。ワーキングメモリーが過負荷になり、忘れ物が発生しやすくなります。そのため、時間に余裕を持って準備をしようということですね。
ワーキングメモリーを頼らない仕組み
忘れ物ステーション
まず、知っておきたいのは「忘れ物ステーション」ですね。
玄関前や目に入る場所に、鍵やハンカチなど持っていくものをまとめて置いておくことで、出かける前に自然と目に入るので忘れ物を防ぐことができます。
ときどき、公衆トイレのドアノブがスマホ置き場になっていることがありますよね。ドアを開けるときにほぼ間違いなく気づきますから、とても良いデザインですよね。
持ち物の定位置を決めておく
また、持ち物の定位置を決めておくことも有効です。
たとえば、ズボンの左おしりポケットにはスマホを、右前ポケットにはイヤホンの充電器を入れるように決めておくとか、バッグのPCフォルダにはPCを、メインポケットには電源コードと財布を、内ポケットには名刺入れを入れるなど、持ち物の配置を常に固定化しておくなどです。
今はポケットのたくさんある多機能なバッグがたくさん選べます。このような視点で選ぶのも良いと思います。
指差し確認
「指差し確認」を取り入れるのも効果的です。
専門的には「指差呼称(ゆびさしこしょう)」という手法で、電車の発射時や、危険のある現場での作業前などに、みなさん必ず行っているものです。
具体的には、持ち物を確認しながら実際に指を指し、「鍵、財布、スマホ」と声に出して確認する時間をとるということです。これによって、ワーキングメモリーをそれだけのために使える時間ができますし、動作や発生を伴うことで、脳が活性化し、注意力が高まります。
現場のプロのみなさんが信頼して用いている方法なので、効果がないわけはありません。
習慣化することでより強固に
これら、しくみを用いた方法は、習慣的に行うことで、より効果を増していきます。
いつも同じようにすることで、「いつもと違う」に気づきやすくなりますからね。
まとめ
以上、「忘れ物とはもうおさらば!脳のしくみから考えるムリのない忘れ物対策」についてお伝えしました。
ワーキングメモリーのしくみを知っていれば、いろいろな対策が出てくるものです。ぜひ、これらの作戦をうまくつかって、忘れ物を減らし、「困った」のない快適な毎日を過ごしましょう。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!
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