学習コミュニティではめちゃくちゃ多様な4つの学びがあっておいしい

学習コミュニティではめちゃくちゃ多様な4つの学びがあっておいしい

みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。

学習コミュニティをつくろう!シリーズ、前回は学習コミュニティで良質な学びを得るにはどうしたらよいかという話をお伝えしました。

さて、「学び」というと、脳みそに知識を記憶するみたいなイメージがあります。

学校の学びはそんな感じですよね。

しかし、学習コミュニティで起きている学びは、それだけではない、めちゃくちゃ豊かな学びが起きています。

今日は学習コミュニティで起きている4種類の学びを紹介しますので、学習コミュニティすごい!と思っていただければうれしいです。

ということで、今回は「学習コミュニティではめちゃくちゃ多様な4つの学びがあっておいしい」についてお伝えします。

では、行ってみましょう!

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実践共同体で起きている4つの学び

学習コミュニティは学術的には「実践共同体」と呼ばれています。

実践共同体で起きている4つの学び、どんなものがあるかひとつずつ見ていきましょう。

1. 参加度合いを高めることで学ぶ

まず一つ目は、「参加度合いを高めることで学ぶ」という種類のもので「熟達学習」と言われるものです。

学習コミュニティでは、その参加度合いを深めることでスキルや知識を着実に高めていくことができます。これは「正統的周辺参加」とも呼ばれ、周辺メンバー→アクティブメンバー→コアメンバーという段階を経ていくものと言われています。

たとえば、ノンプロ研でいうと、最初はイベントや講座に参加するだけですが、そのうち、積極的に質問したりアウトプットをしたりするようになります。

さらに参加が進むと、イベントでの登壇したり、講座で講師や講師をサポートするティーチング・アシスタントを担当する機会を得るようになります。

このように、参加レベルを上げていくことが、スキルや知識を高めていくことにつながります。

自習ももちろん有効なのですが、僕が観測している限り、コミュニティで積極的に参加はしている方ほど、学習効率やモチベーションが高いのはほぼ間違いないように思います。

2. 職場と実践共同体の差を知ることで学ぶ

次に紹介するのは、「職場と実践共同体の差を知ることで学ぶ」というもので、これは「複眼的学習」といいます。

実践共同体は非公式性を持ちます。たとえば、社内コミュニティであったとしても、そこは職場の目的や関係性とは切り離されている、別の領域です。

ですから、メンバーは職場と実践共同体という2つの場所に所属することになります。

たとえば、ある仕事について職場では、「通常このようにやるものだ」とされているものが、社内コミュニティに参加すると、「いやいや現場としてはこうするという方法もあるのでは?」という別の視点からのアイデアが出てくることがあります。

例えば、職場では前任者からExcelでのコピペとフィルタを繰り返してやるのだと教わったタスクがあります。

しかし、社内コミュニティに参加すると、それはマクロを使って効率的に行う方法があると知ることができたりするわけです。

ここで、前者の通常こうあるものだという知識を「規範的知識」といい、それに対して後者の現場としてはこうするほうがいいという知識を「非規範的知識」といいます。

この規範的知識と非規範的知識の差が学びになるというのが、複眼的学習です。

2つの視点がある、それにより「複数の眼」になるということです。

3. 職場と実践共同体で実践と検証を繰り返して学ぶ

3つ目に紹介するのは、「職場と実践共同体で実践と検証を繰り返して学ぶ」というもので、「循環的学習」と呼ばれます。

前述のとおり、メンバーは職場と実践共同体の両方に所属することになります。

メンバーは実践共同体で何かを学んだことを職場で実践することがあります。すると、その実践の経験から気づきや新たな問題の発見といったことが起こり得ます。それを実践共同体に持ち帰って、職場では得られない視点や意見を踏まえて検証するということができます。

このようなプロセスを繰り返すのが循環的学習です。これは、複眼的学習の延長線上にあるような学びといえますね。

ノンプロ研ではまさにこの学びをみなさんが行っています。

よく、有料制のクローズドなコミュニティでは、学んだことを外部に持ち出すことが禁止される場合があります。

しかし、そのしくみでは、この循環的学習は起こりえません。

ですから、ノンプロ研では、学んだことはフルオープン。職場での実践はもちろん、オンラインで発信をしたりといったことは、むしろ強く推奨しています。それが、学びの循環が生みだし、みなさんの確実な成長につながるからです。

4. 職場と実践共同体との行き来による葛藤から学ぶ

最後に紹介するのが、「職場と実践共同体との行き来による葛藤から学ぶ」というもので、「越境学習」と呼ばれるものです。

職場と実践共同体を行き来する中で学ぶという点では、循環的学習と同じなのですが、どういったことを学ぶかという点が異なります。

越境学習ではどんな学びがあるかというと、異なる価値観やマインドセットに触れることによる、より内面的な成長です。

実際には、異なる価値観を受け入れたり、多様な人たちを巻き込んで共働したり、そのようなイノベーターやDX人材として活躍するための力が身につくと言われています。

職場はいつもいる場所なので安心する場所、つまり「ホーム」のようなものです。

一方で、実践共同体に当初参加したばかりのときは、どんな人がいるか、どんな会話がなされているかわからない…つまり、文字通り「アウェイ」と感じることがあります。

初めてコミュニティに参加したときは緊張することもありますし、うまく馴染めなくてモヤモヤする、そのような葛藤を抱えることもあります。

一方で、アウェイに馴染んでくると、ホームの文化や慣習に疑問や違和感を感じることがあります。

たとえば、ノンプロ研に参加したみなさんは、Zoomの使い方に慣れていない上司に愕然としたり、未だに電話でしかやり取りしない慣習にイライラしたりといったことを強く感じるようになります。

このように、行き来することにより、いろいろな葛藤が生まれるわけですが、その葛藤を解消しようという心や価値観の変化が起きます。それが、自分自身の内面的な成長につながるわけです。

まとめ

以上、「学習コミュニティではめちゃくちゃ多様な4つの学びがあっておいしい」についてお伝えしました。

このように、実践共同体=学習コミュニティでは熟達学習、複眼的学習、循環的学習、越境学習といった4種類の学びが起きるといわれています。

こうして見ると、めちゃくちゃ効果あるし、お得感があると思いませんか?

しかし、何よりも仲間と学ぶのは、それに加えて「楽しい」のです。

ぜひ、身近な学習コミュニティを探してみて、自らの成長を実感してみていただきたいと思います。

引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!

この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!

連載目次:学習コミュニティをつくろう!

リスキリングやDXを推進するのにめちゃくちゃオススメなのが「学習コミュニティ」をつくること。このシリーズでは、ノンプロ研の圧倒的事例と「実践共同体」の理論をベースに、熱量高く、楽しく持続する学習コミュニティのつくりかたを紹介します。
  1. 職場では学び合わない日本人…でもコミュニティならメチャクチャアクティブ
  2. 職場が学び合いに向いていない理由とその1つの解決方法
  3. 学習コミュニティづくりをはじめるなら知っておきたい実践共同体のこと
  4. うまくいく学習コミュニティをつくるために知っておきたい「実践共同体っぽさ」とは
  5. 学習コミュニティで良質な学びを多く得るためにはどうすればいい?
  6. 学習コミュニティではめちゃくちゃ多様な4つの学びがあっておいしい
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