社員教育にかけている金額が絶望的でも悲観する必要はない理由

社員教育にかけている金額が絶望的でも悲観する必要はない理由

みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。

みなさんの会社は、社員教育に積極的に投資していますか?

もしくは、全然お金使ってない感じですか?

今日は、日本の企業がどれだけ社員教育にお金をかけているかについて考えたいと思います。

ということで、今回は「社員教育にかけている金額が絶望的でも悲観する必要はない理由」についてお伝えします。

では、行ってみましょう!

スポンサーリンク

大人が学ばない国ニッポン

2022年経済産業省から出たレポート「未来人材ビジョン」はなかなか衝撃的なものでした。

GDPに対しての人材投資の国別比較

企業がどれだけ社員教育にお金を使っているのか、その国別比較がありました。(2010-2014年のデータと少し古いのでその点、追記しておきます。)

具体的にはGDPに対してOJT以外の人材投資をどれだけしているのか、その比率を国ごとに比較するものです。

トップは米国で2.08%、次いでフランス1.78%、ドイツ1.20%、といった具合に、欧米諸国はだいたい1~2%の間に収まっていました。

日本は何%だと思いますか?

なんとたったの0.1%でした。他国の1/10~1/20といったところ…

他国と比べると、日本の企業はまったく人材に投資していないといっても良いぐらいの差がありました。

社外学習・自己啓発を行っていない人の割合

それでも、個人で社外学習をしていれば良いわけですが、その点はどうでしょうか?

未来人材ビジョンには2019年の「社外学習・自己啓発を行っていない人の割合」の国別比較もありました。

残念ながら、日本はその点では、不名誉な1位となってしまいました。そのポイント数は46%。半分より少ない人が、社外学習をしていないという結果です。

しかし注目すべきは2位ニュージランド、3位オーストラリアとの差です。いずれの国も20%強という結果でした。

つまり、日本は2位以下に倍ほどの差をつけて圧倒的トップだったのです。

企業は社員教育にいくらお金を使っているのか

いくら社員教育にお金をかけていないとはいえ、多少は使っていることと思います。では、企業は具体的にどれくらいお金を使っているのでしょうか?

上場企業など約3000社の研修費用は

株式会社産労総合研究所による「2023年度教育研修費用の実態調査」では、2022年度の従業員1人当たりの研修費用の実績平均は3万2,412円だったそうです。

さらに1ヶ月あたりに割ると2702円です。

だいぶばらつきはあるものと思いますが、金額的にはノンプロ研(月々税込5500円です)すら入会できない…。

しかも、調査対象は「上場企業など約3,000社を対象」とありましたので、比較的規模の大きな企業が多い調査と想定されます。

また、この調査はあくまで研修費用なので、他の自己啓発支援制度などは別途存在しているかも知れません。

中小企業の人材育成に関する費用は

では中小企業ではどうでしょうか。

2022年商工中金による「中小企業の人材育成の状況について」の調査によると、年間あたりの人材育成に関する費用は中央値で8,197円でした。

月間ではなくて、年間です。

1ヶ月あたりに割ると683円でした。

内訳を見てみると、0円と言い切っている会社が14.5%、1~9999円が39.6%でした。

つまり、中小企業でいうと半数以上の企業が年間1万円未満に収まっているということになります。

企業の社員教育はどのようにお金を使っているのか

社員教育といってもそのお金の使い道にはいくつかのパターンがありますので、それぞれどれくらいの相場感か見ていきましょう。

研修

まず、メジャーなお金の使い道として、研修があります。

相場としては、数時間で数万円~、1日あたり20万円~といったところです。

僕も株式会社プランノーツとしてお受けしていますが、移動が必要なら10万円~とさせてもらっています。

たとえば、1年に一回、20万円の研修、20人参加したとすると、一人当たり月にならすと830円くらいになります。

eラーニング

最近流行ってきているのが、eラーニングです。

業界最安値といっていいのが上場承認が下りたばかりの「schoo」ですが、1IDあたり1650円~でした。

他にもたくさんのサービスがありますが、だいたい5千円~という相場感です。

ただ、これらには別途初期費用がかかるときがありますので、その場合はプラスで費用が発生します。

自己啓発支援

福利厚生の一環で、書籍購入や外部での学習活動に費用補助をする企業もあります。

金額としては、年間5~10万円程度が一般的なようです。

月にならすと、月5000円とかが多い感じですかね。

書籍も数冊買えるし、ノンプロ研にも入れます。ありがたいですね。

従業員としてどう捉えるか

では、これまでの話を踏まえて、従業員としてどう捉えるかについて考えていきましょう。

ほとんどの企業では社員教育にたいしてお金を使っていないので、もしあなたが「うちの会社はちゃんとやってくれている」と感じるのであれば、ラッキーだと思って良さそうです。

ただ、お金をかけたとしても、研修やリスキリングに関していうとうまくいってないケースもよく見かけますので、そのあたりも見極める必要はあります。

一方、ほとんどのケースでは、会社には頼らず、自分でリソースを持ち出す必要がありそうです。

学習仲間を見つけるとよい理由

その際に、リソースのかけかた、先に考えてほしいおすすめの行動がひとつあります。

何かというと、学ぶ環境を整えるということ、具体的には学習仲間を見つけることです。

みなさん、学ぶコンテンツは重視して、ときにそこにお金を払うのですが、学ぶ環境はほとんど気を使いません。しかし、それは考え直したほうがよいです。

というのも、学ぶためのコンテンツは安価、場合によっては無料のものが大量にあります。

書籍も安価ですし、YouTubeはもちろん、最近では政府や有名大学が無料動画を公開しています。学ぶコンテンツは無料または安価で手に入ります。

ですから、考えるべきことは、学ぶという行動をいかに実効性が高いものにするか、その継続性を担保するかということです。

ひとりでの学習は、そこがたいへんに弱いので、仲間を見つけるのです。支援、応援、刺激をもらうことで、実効性と継続性が高まります。

アウトプットの機会が増えるので、効率も上がり、効果的な学習ができます。何より楽しさが増します。

社内で仲間を見つけられればお金は不要ですし、もし見つかれなければノンプロ研のような外部コミュニティに参加すればOKです。

ということで、会社が社員教育にお金を使わないとしても、悲観する必要はありません。たいしてお金を使わなくてもできる行動はありますので、やっていきましょう。

まとめ

以上、「社員教育にかけている金額が絶望的でも悲観する必要はない理由」についてお伝えしました。

引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!

この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!

タイトルとURLをコピーしました