AppSheetとは何か?そしてそれを学ぶメリットと注意すべきポイントは?


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photo credit: garryknight Paper Plane via photopin (license)

みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。

ノーコード・ローコードアプリ開発…ノンプログラマーにとっては、とても魅力的なサービスです。

もともと、Googleはローコードアプリ開発プラットフォームとしてApp Makerを提供していたわけですが、その提供終了を決定し、それと入れ替わるかたちでノーコードアプリ開発プラットフォームAppSheetを買収しました。

Googleによるノーコード開発のAppSheet買収でプログラマー不在でもアプリ開発が容易に | TechCrunch Japan
Googleが米国時間1月14日、ノーコードでモバイルアプリケーションを開発するプラットホーム、AppSheetの買収を発表。プログラマーがいない企業でも、アプリ開発が可能になる。

しかし、コードを一切書かずともアプリが作れる…そんな、うまい話があるのでしょうか?

そして、それによるアプリ開発は、その「働く」の価値を上げることや、将来のキャリアとして何らかのメリットをもたらすのでしょうか?

ということで、今回はAppSheetとは何か?そしてそれを学ぶメリットと注意すべきポイントは?という点についてお伝えしていきます。

では、行ってみましょう!

AppSheetとは

AppSheetトップページ

AppSheetは、ノーコードでアプリを開発できるプラットフォームです。

AppSheet : mobile apps from spreadsheets :
Make apps with no-code. AppSheet's no-code app building platform allows you to quickly build apps to collect, or connect to, data. Start building for free now.

2020年1月にGoogleにより買収され、Google Cloudの仲間入りを果たしました。

日本では、このニュースにより注目されるようになりましたが、世界ではとても多くのユーザーが使っていて、この記事の執筆時点で、すでに200万以上のアプリが開発されています。

その概要を簡単に表現すると以下のとおりです。

  • ノーコードでアプリを作成できる
  • アプリはクロスプラットフォーム、つまりPC、スマホ、タブレットから操作できる

さて、「アプリ」といってもどのようなものが作れるのでしょうか?

以下解説していきます。

どのようなアプリを作ることができるか?

AppSheetのサンプルアプリ

Sample apps」のページでサンプルアプリがたくさん用意されているので、それをざっと眺めることでどのようなアプリが作れるかがわかります。

AppSheet : mobile apps from spreadsheets : Copy and Customize Sample Apps
Make a custom business app without code. See our library of sample apps, view live demos, copy, and customize your own business app solution now.

例えば以下のようなサンプルアプリがあります。

  • Office Furniture Manegement: オフィス設備管理
  • Custom App for Client Expenses: クライアント経費のカスタムアプリ
  • Attendance App: 出席アプリ
  • Inventory Management App: 在庫管理アプリ
  • Scan and Search: スキャンと検索
  • Quote and Proposal: 見積と提案
  • Sales Lead Tracking App: セールスリード追跡アプリ
  • Safety Reporting App: 安全報告アプリ
  • Assignment Management App: 割当管理アプリ
  • Contact Manager App: 連絡先管理アプリ
  • Project Management App: プロジェクト管理アプリ
  • Equipment Inspections: 設備点検
  • Custom Checklist App: カスタムチェックリストアプリ
  • Budget App: 予算アプリ
  • Delivery Receipt: 配達レシート
  • Quote Calculator: 見積電卓
  • Webinar App: ウェビナーアプリ
  • Sales Report App: 販売レポートアプリ

皆さんが社内で行っているさまざまな業務がアプリ化できそうですね。

AppSheetによるアプリ開発の手順

さて、さまざまアプリを開発できるわけですが、AppSheetによるアプリ開発の手順をざっくりとお伝えします。

その手順は、以下のようになります。

  1. スプレッドシートなどにデータを用意→AppSheetがそれを元に自動でデータの入力・編集・閲覧などが行えるプロトタイプアプリを作成
  2. AppSheetのエディタで、アプリのプレビューをしながらデータ、UX、動作などをカスタマイズ
  3. 完成したら公開してユーザーにシェア

つまり、データを元にある程度作ってくれるのでそこをベースにスタートできるという点、そこから先はエディタで用意されているカスタマイズ機能を使用することで、ノーコードでアプリを作り込んでいけるという点が、従来のアプリ開発とは大きく異る点です。

もちろん、前述のサンプルアプリをコピーしてそこからスタートするという選択肢もあります。

AppSheetの特徴

続いて、より理解を深めるためにAppSheetの特徴について見ていきましょう。

既存のデータソースと連携

アプリはその扱うデータを保存する必要があります。

AppSheetは専用のデータ領域を持つわけではなく、以下のようなさまざまなデータソースをデータ保存場所として選択することができます。

  • Googleスプレッドシート
  • Excel(Office 365、Dropbox、Boxなど)
  • Salesforce
  • MySQLなどのデータベース

データはこれらのデータソースに置かれ、それをAppSheetで編集をするという形です。

各サービスへの認証(データにアクセスしてよいか許可すること)もAppSheetのほうで管理してくれます。

つまり、例えばスプレッドシートからもデータ閲覧や操作が可能ということです。

これは、スプレッドシートでデータを確認できるという安心&手軽さとともに、スプレッドシート関数や、GAS、または手動操作なども運用として視野に入れられるという柔軟性を生みます。

また、データベースとしてスプレッドシートやExcelがいまいちしんどくなってきたら、MySQLなどの本格的なデータベースシステムに移行することもできます。

UXは10種類以上のVIEWから選択

アプリ開発でもっとも工数が発生するといってもよい、ユーザーインターフェース

この部分は、あらかじめ用意されている10種類以上の「VIEW」を選択しカスタマイズするだけで、PC・スマホ・タブレットで操作できるUI・UXが作れてしまいます。

ここはGAS(やApp Maker)の大きな弱点でした。

HTMLやJavaScriptの知識がプラスで必要になり、かつコード量もかなり多くなりがちだったからです。

用意されていることしかできないという面もありますが、これにより大いに開発工数を削減できるのはとても大きなメリットです。

豊富な標準機能

アプリで行えるのはデータの入力や編集、フィルタやグルーピングを含めた閲覧だけではありません。

アプリには多彩な機能を搭載することができます。

例えばこちらに挙げるようなものです。

  • 写真撮影・保存
  • 電子署名、フリーハンド入力
  • メール連携
  • API連携
  • カレンダー表示
  • GPS情報連携、地図表示
  • バーコード、QRコード読み取り

これらはさすがに自作でコーディングして作成するのはほぼ無理です。これは、大きな大きなメリットです。

アカウント管理とアプリ配布

アカウント管理やアプリ配布の機能も標準で用意されています。

ユーザーの招待や管理、アプリの配布はエディタの機能で簡単に行うことができます。

アカウント管理なども、アプリ開発としてその工数を想定する必要はありません。

AppSheetのお値段は?

AppSheetの料金プラン

AppSheetの価格ですが、現在は以下のプランがあります。

  • Free: 無料。オフライン不可、サインインでの利用不可などいくつかの制限あり
  • Premium: 1アクティブユーザーあたり$5ドル/月
  • Pro: 1アクティブユーザーあたり$10ドル/月
  • Business: 非公開

練習用に使用するのであれば、Freeでも十分で、10ユーザーまで招待してアプリの開発とプレビューを行えます。

実運用で使用するのであれば、データの管理上、Premium以上の登録が必要になると思いますが、コスパは非常に良いと思います。

プランによる機能差については、以下ページをご覧ください。

AppSheet Pricing
Get information on AppSheet pricing for our Pro, Business, and Enterprise plans. Find the right fit for your small team, large team, or enterprise organization....

ちなみに、今後G Suiteとの融合などでプランの変更があるかも知れませんので、情報更新には注意しておきましょう。

AppSheetを学ぶ上で注意すること

これまで調査する中で、AppSheetを学ぶ上で注意したほうが良い点について書いておきます。

ノーコードとはいえ学習は必要

これはAppSheetに限らずノーコード・ローコードアプリ開発全般に言えることですが、「コードが必要ない」と「学習が必要ない」は別物です。

ノーコードアプリ開発にも学習は必要です。

とくにAppSheetの場合は、前提として必要になっています。

  • データベースについての基礎知識とデータを扱うスキル
  • AppSheet関数の取得(スプレッドシート関数やExcel関数に類似)

最初に作成するアプリがうまくマッチすればラッキーパンチで目指すアプリの開発ができちゃうかも知れませんが、運が悪いと挫折するくらい奥は深いと感じてます。

英語の壁

執筆している現段階ではAppSheet自体、ドキュメントそのすべてが英語での提供のみとなっています。

また、ドキュメントやブログ、YouTube動画のチュートリアルなどもありますが、すべて英語で提供されています。

AppSheetのドキュメントは現時点であまり体系だっていませんので、執筆時点の今の段階では、知りたいことやわからないことを調べるのは、なかなか大変かも知れません。

そのあたりは、微力ながら当ブログでサポートしていければと思います。

妥協は必要

AppSheetがなぜノーコードで開発ができるかというと、できることを大きく制限しているからです。

なので、AppSheetはできないことがあるという前提で活用すべきと思います。

特に、「見栄え」についてはなかなか自由に作れないはずです。

その場合は、あきらめて既存のUI(といっても素晴らしいものが提供されていますが)で妥協するか、スプレッドシートの機能などに任せるかといった柔軟な判断が必要と考えます。

まとめ

以上、AppSheetとは何か、またその学ぶメリットと注意すべきポイントについてお伝えしました。

次回から、AppSheetのもっとも簡単なチュートリアルをはじめたいと思います。

ノーコード開発プラットフォームAppSheetに無料でサインアップしよう
ノーコードアプリ開発プラットフォーム「AppSheet」による超初心者向けのはじめてのアプリ作りをお伝えしています。今回はAppSheetに無料でのサインアップをするところまでの手順をお伝えします。

どうぞお楽しみに!

連載目次:超初心者向け!はじめてのApp Sheetでアプリ作り

Googleが提供するノーコードアプリ開発プラットフォーム「AppSheet」。コードを一切書かずにアプリが作れる…ノンプログラマー的にはそんな素晴らしい技術は使わない手はないでしょう!本シリーズでは、その第一歩として超初心者向けのチュートリアルということで、AppSheetによるアプリ開発を体験していきます!
  1. AppSheetとは何か?そしてそれを学ぶメリットと注意すべきポイントは?
  2. ノーコード開発プラットフォームAppSheetに無料でサインアップしよう
  3. AppSheetでスプレッドシートのデータから自動でプロトタイプアプリを作る手順
  4. AppSheetで自動作成されたアプリのデータ閲覧機能を眺めてみよう
  5. AppSheetで自動作成されたアプリのデータ追加&編集機能を使ってみよう
  6. AppSheetで自動作成されたプロトタイプアプリのメニューを眺めてみよう
  7. AppSheetで無料で作成したアプリを初めてデプロイする手順
  8. AppSheetで無料&自動で作成したアプリをスマホにシェアしよう!
  9. スマホ版のAppSheetアプリからデータの編集と追加をする方法
  10. スマホ版AppSheetのアプリギャラリーとホーム画面への追加方法
  11. AppSheetでプロトタイプアプリを作成する3つの方法
  12. AppSheetでアイデアを入力しながらプロトタイプを作る手順
  13. AppSheetでアイデアから作成したアプリのテーブルやカラムを眺めてみよう!

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