AppSheetに組み込まれているAI/ML機能と今後のアップデートについて

Build AI-Powered Apps - Turn Business Employees Into Developers with AppSheet

みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。

今年はオンラインで開催されております、Google Cloudのデジタルイベント「Google Cloud Next ’20: OnAir」のレポートをシリーズでお伝えしております。

前回の記事はこちら。

Google CloudのBusiness Application Platformとは、その全貌について
Google Cloudのデジタルイベント「Google Cloud Next ’20: OnAir」のレポートをシリーズでお伝えしています。今回はGoogle CloudのBusiness Application Platformとは、その全貌についてです。

Business Application Platformの概要についてお伝えしました。

Google CloudのProduct Manager、Peter Dykstraさんと、Sr. Software Engineer、Tony Faderさんによるセッション「Build AI-Powered Apps – Turn Business Employees Into Developers with AppSheet」からAppSheetに組み込まれているAI/ML機能と今後のアップデートについてレポートをします。

Google Cloud Next

では、行ってみましょう!

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インテリジェントなノーコードにより簡単にアプリを構築

6割のCIOは、社内でソリューションを構築したり、アップデートをしたりといった十分なスキルを保有していないことを理由に、変化についていけないと考えているという調査結果があります。

まず、前提として、モバイル/Webアプリを作ること自体が難しいわけですが、AI/MLになるとそれを扱うのはさらに難しくなります。

そこで、機械学習が組み込まれている「インテリジェントなノーコード」であるAppSheetが、以下を達成します。

  1. アプリを簡単に作成する
  2. アプリをより強力にする
  3. ガバナンスの信頼性を高める

検査アプリを作るデモンストレーション

検査データを入力、蓄積するアプリを作るデモンストレーションが紹介されました。

スプレッドシートに以下のような3つのシートがあります。

  • 検査データ
  • 部品データ
  • 従業員データ

検査データには、以下画像にあるような検査結果を記した伝票を写真で撮影した画像データを含みます。

AppSheetデモンストレーションのシナリオ例

ノーコードで簡単にアプリを作成

データが揃っていれば、AppSheetとエディタを用いて、ノーコードで簡単にアプリを作成することができます。

デモでは、以下の手順で、ものの10分ほどでアプリを開発しました。

  1. スプレッドシートの3つのシートをテーブルとしてインポート
  2. 検査データをCardタイプのViewに変更
  3. 検査データを入力する用のFormタイプのViewを追加
  4. Format Ruleで「Rejected(拒否)」のキーワードをフォント赤+アイコン付与
  5. Workflowで新しい検査データが入力されたときにドキュメントをテンプレートとしたメールを送信する

AI/ML機能でアプリをより強力に

さらに、このアプリはAppSheetに組み込まれたAI/ML機能を用いてより強力にすることができます。

まず、Smart Assistantです。

これにより、アプリへの音声入力でフィルタされたデータの取り出しを行うことができます。

例えば、以下のようなフレーズで、該当のデータを呼び出すことができます。

“Can you show me the inspections from last month”
“Can you show me just the rejected ones”
“Can you show me more information about the rotary piston”

ただ、残念ながら現在は英語とスペイン語のみです。

続いて、OCR Models(Beta)です。

すでに蓄積された伝票の画像写真とデータからOCR機械学習モデルを作成し、新たな伝票についてOCRでデータを抜いて、適応するフィールドに自動で入力されるようにします。

伝票やレシートなど、提携の書類からデータ入力が必要な現場ではかなり強力な機能ですね。

そして、OCRのモデル構築はGoogle Cloud Vision APIをベースにしていますが、AppSheetを通してビジネスユーザーがこれまでは手が届かなかった機械学習アルゴリズムを手軽に活用する機会ができたということになります。

AppSheetのAI/ML関連機能の強化

将来的に、以下の3つの方向でAI/ML関連機能を強化していくとのこと。

  1. サジェスト等でAppSheetによるアプリ開発自体を支援する
  2. ワークフローの構築をする
  3. 非構造化データをAppSheetアプリで活用しやすくする

今後のアップデートも楽しみですね。

まとめ

以上、AppSheetに組み込まれているAI/ML機能と今後のアップデートについてお伝えしました。

簡単にアプリを作成できるだけでなく、いくつかのAI/ML機能を利用し、アプリに搭載することができるようになりますね。

次回は「desk-less」つまりコンピュータを使えない環境でいかに生産性を上げるかについてレポートします。

AppSheetを用いてデスクレスワーカーの仕事をデジタル化する方法
Google Cloudのデジタルイベント「Google Cloud Next ’20: OnAir」のレポートをシリーズでお伝えしています。今回は、AppSheetを用いてデスクレスワーカーの仕事をデジタル化する方法についてお伝えします。

どうぞお楽しみに!

連載目次:ノンプログラマーのための「Google Cloud Next '20: OnAiro」まとめ

2020/07~09にかけて開催されたGoogle Cloudのデジタルイベント「Google Cloud Next 2020: OnAir」。その中から、ノンプログラマー向けにおすすめ情報をレポートしていきます。
  1. Google Cloud Next ’20: OnAirとそのノンプログラマー的な楽しみ方
  2. 未来のワークスペースのためのG Suiteのビジョン
  3. Google Meetの未来とビジョンそしてロードマップについて
  4. G Suite Developer Platformの主要なコンポーネントと今後のロードマップ
  5. AppSheetを使ったノーコードアプリで生産性を高める方法
  6. G Suite全体に組み込まれている数々のAI機能についてたっぷり紹介します
  7. G SuiteをMicrosoft Officeや他のアプリケーションと一緒にうまく使う方法
  8. どこからでもチームワークが可能となるG Suiteのコラボレーションとそのビジョン
  9. G SuiteのGmail、Chat、Meetなどによるコミュニケーションとその未来
  10. G Suite Essentials~チームがどこからでも安全に共同作業を行うための最も簡単な方法
  11. Google Apps Scriptのエディタが刷新…新IDEが登場します!
  12. Google CloudのBusiness Application Platformとは、その全貌について
  13. AppSheetに組み込まれているAI/ML機能と今後のアップデートについて
  14. AppSheetを用いてデスクレスワーカーの仕事をデジタル化する方法
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