みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。
「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」は、ノンプログラマーがプログラミングをはじめとするITスキルを学び合うコミュニティです。
新型コロナウイルスの影響を受けて、世の中の「働く」に、リモートワークが急激に浸透しました。
リモートワークならではの課題などもそろそろ出始める頃…ということで、今月のノンプロ研の定例会は「ノンプログラマーのためのリモートワーク術」をテーマにお送りしました。
今回は、そのレポートをお送りします。
いやぁ…素晴らしい内容でした。
ちなみに当日の様子は以下、Togetterのツイートまとめもご覧くださいませ。
では、行ってみましょう!
3ヶ月でリモートワークゼロから80%までを可能にした方法
まずは、このコロナ禍をきっかけに一気にリモートワークにシフトした、株式会社フロント・ワークスさんの事例を、情シス担当 @Knorr_CS さんから伺いました。
2月下旬、日本ではまだ危機感薄い最中ではありましたが、台湾の海外クライアントからのオフィス閉鎖時の緊急対策について強い要望があったことがきっかけ。
それまで、リモートワークは完全に非対応でしたが、それを機に本格的にシフトを決定。
- ネットワークセキュリティの担保
- ファイルサーバーへのアクセス
- 電話システムのクラウド化
- テレワーク機材の調達
- オンラインコミュニケーション
という山積みの課題を高速トライアル&エラーを回し、3ヶ月でリモートワーク率80%まで持っていったのは見事でした。
さまざまな工夫があったのですが、タカハシ的には以下の3つが成功のポイントだったと感じました。
クラウドファースト
以前はオフィス100%勤務であったとしても、ツール選びはクラウドファーストの考えのもと、G SuiteとSlackが完全に浸透していたという点。
今回のプロジェクトで数々のツールを新たに検討・導入したわけですが、過去の検討・導入の実績と成功体験があったことはドライブする上で有利に働いたと思います。
専務と3名の管理職が情シス担当を兼務
管理職が全員情シスを兼務するというのは、もしかしたら最速で改革を進められる体制なのでは…?と思いました。
決定すべき事案が高速で承認されつつ、現場への落とし込みも権限を持ち、IT+部門知識がある上司から落とし込めるわけです。
部門知識がなければ各部門から抵抗が出てくるし、IT知識がなければ上司自身が強く抵抗してしまうかも知れませんからね。
逆に、IT知識がない部門長を置くのは、今の時代はリスク大きい気がしますが、このコロナ禍でどれくらいの組織がそれに気づいたか…?
学習主義・走りながら考える
例えば、テレワーク機材も助成金を頼りにしていたわけですが、その手続きにあまりにも時間がかかることに気づいたら、その時点でいったんBYODに切り替えるとか、コミュニケーションツールもZoom&Slackがいまいちしっくり来ないとなったら、すぐに考え直してDiscordにトライするとか、学習主義だとそういう柔軟さが生まれますよね。
学習を重要視していない組織だと、失敗の原因を「人」に当ててしまうため行動にブレーキかかる雰囲気をつくりがち…そこで、時間とやる気を失うのはもったいないですもんね。
これからもチームとしてガンガン成長するのが見えました。
これからのフロント・ワークスさんの活躍に期待ですね!
リモートワークの会社を経営していてよく聞かれる質問
さて、それとは対照的に株式会社JAMSTOREさんは5年前からリモートワークで経営をされています。
代表取締役の松本さん(@hiroviva)から、「リモートワークの会社を経営していてよく聞かれる質問」というタイトルで、その知見とノウハウをぎゅぎゅっと共有いただきました。
全部で16の質問がありまして、すべて紹介したいのですが、そのうちタカハシのお気に入りをいくつかをピックアップしてお伝えします。
リモートワークは「サボる」のか?
これ、昨今の在宅勤務化でも話題に上がっていますよね。
「監視してないとサボるのではないか?」ということですが、JAMSTOREさんは「基本工数に収まればOK」とされているそうです。
なるほど、各人の期限と成果が明確ならば、サボるかどうかの心配も不要、そういうことなんですね。
逆に成果が不明瞭だと「勤勉に働いているか」とか「席にいつもいるか」みたいなところを評価として見ざるを得ないわけですな。
リモートワークは採用に有利か?
JAMSTOREさんの場合は、全体としてリモートワークが採用に有利に働いているように感じました。
ほぼIndeedと自社サイトだけで、コストをかけず。
リモートワークだとエリア関係なく採用できるし、プラスでシフト調整も可能だと子供がいる主婦も採用できるということで、確かに有利なことが多そうです。
特に、今はコロナ禍の経験もあり、満員電車を避けたい&移動のコスト意識も高まっていますからね。
あと、採用選考もすべてリモートで行うとのこと。そこで、リモートのリテラシー&コミュニケーションスキルをはかれると。確かに…!
雇用か?業務委託か?
これは個人的にすごく聞きたかった内容でもありました。
松本さんの回答は、メンバーと業務内容によるとのこと。つまり、両方の選択肢を柔軟に使い分けられてるわけですね。
なるほど、参考になります。
プランノーツ的にはこれまで業務委託一択だったので、雇用の選択肢を検討したいとチラっと思っております。
リモートワークは正解か?
個人的にも、経営者的にも100%よかったとおっしゃってました。
リモートワークは固定費が低く、身動きが取りやすい。
したがって、外圧に対して柔軟に変化して対応できるわけで、それは小さくても強い組織だと感じました。
「しなやかさ」とでも言うんでしょうか。
すべての業態がリモートワークできるわけではありませんが、またコロナのような出来事が起こるかもしれません。
何かあったときに身動き取れるように…というのは、どんな業態でも経営としては見るべきポイントなのではと思いました。
まとめ
以上、ノンプロ研定例会「ノンプログラマーのためのリモートワーク術」のレポートをお送りしました。
リモートワークがテーマだったのですが、「働き方」というのは経営の理念や組織の文化、強みなどと直結してますね。
あと、5年間ひとり社長をしている私個人としては「チームっていいな~」と羨ましさがいっぱいでした。
「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」について
コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」では、毎月の定例会や勉強会、Slackでのやり取りを通して、皆さんのプログラミング学習の質やモチベーションを高めるための活動をしています。 過去の活動については、以下のページをご覧ください。- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2017-2018)
- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2019)
- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2020)
- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2021)
- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2022)