みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。
「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」は、ノンプログラマーがプログラミングをはじめとするITスキルを学び合うコミュニティです。
さて、2020年の一発目の定例会のテーマは「進撃のMicrosoft」。
「Excelのような関数とPowerPointのような操作だけで、コーディングすることなくアプリケーションが開発できてしまうサービス」と表現されるアプリ開発環境「Power Apps」。
アプリ連携サービス「Microsoft Flow」に、RPA機能が追加されて生まれ変わった「Power Automate」。
…といった具合に、Microsoftによるノーコード・ローコード開発環境についての動きが活発になってきました。
そんな中、ノンプログラマーとしてはどのように学ぶべき技術を見極めて取捨選択すればよいのか…気になりますよね。
今回は、これらMicrosoftのPower Platformのサービスを中心に学びましたので、そのレポートをしていきます!
ちなみに当日の様子は以下、Togetterのツイートまとめもご覧くださいませ。
では、行ってみましょう!
進撃のMicrosoft
まず、トップバッターはノンプロ研の情シスといえばこの方。ビッグサン(おおやまゆういち) さん。
Office 365だけでなく、G Suite、Box、Chatworkとありとあらゆるサービスを吟味して、社員のみなさんの「働く」のためにIT環境を整えていらっしゃいます。
そんな情シス目線で、昨今のMicrosoftについてずばり「進撃のMicrosoft」というタイトルでお話いただきました。
Microsoftの歴史と最近
MicrosoftといえばWindows。
そのデスクトップでのOSシェアはなんと87.9%とのこと。
そして、さらに最近では
- Windows10への無償アップグレード
- Office 365のサブスク化
- GitHubの買収
など、その攻め手を緩めることがない進撃っぷり。
そして、さらに昨年から「Power Platform」が大きく取り上げられるようになってきました。
そして、Power Platformでは、マルチクライアント型アプリが作れる「Power Apps」、アプリどうし連携させることができる「Power Automate」など、ノーコード・ローコードで色々なことができる環境が提供されます。
こんな感じです。
Power Platformとは?
Power Apps
└ノーコードでマルチクライアント型アプリが作れる、ブラウザ・アプリで動作
Power Automate
└後で説明
Power Virtual Agents
└ノーコードでBotを作る
Power BI
└ノーコードでBIを実現同一組織内が大前提#RPALT
— タカハシノリアキ@パーフェクトExcelVBA発売中! (@ntakahashi0505) January 20, 2020
PowerAutomate
└ノーコードでビジネスロジックを作れる
└デスクトップアプリ・Webアプリを選べる
└呼び出すFlowから別のFlowを呼び出す#RPALT— タカハシノリアキ@パーフェクトExcelVBA発売中! (@ntakahashi0505) January 20, 2020
それにより「市民開発者」を増やしていく…Microsoftには、そんな狙いがあります。
ノンプログラマーにとってチャンスでもあり、VBAユーザーにとってはピンチでもありそうな…そんなふうに感じます。
Power Platformが使えるOffice365のプランとコスト
情シス担当としては、自社のプランでPower Platformが使えるのか、またその使いどころとコストが気になるところ…
で、いろいろ調べてくださった結果、ローカルでOfficeが使えてかつPower Platform(の一部)が使えるのは以下の3つが主となるよう。
- Office 365 Business Premium(¥1,360/月)
- Office 365 E3(¥2,170/月)
- Office 365 E5(¥3,810/月)
(PowerBIを使うならE5一択だそうです。)
しかし、まぁ正直Office365のプラン…わかりづらい。
情シス的には、プランを変えるとなると社内で説明する必要があるため慎重にならざるを得ない一方で、Microsoftは「進撃」なので、その動きは無視できない…そんな狭間といった具合のようでした。
少なくとも、弊社もOffice 365 Soloなのでやるからにはプランを変えなければなりませぬ…
今年注目のMicrosoftのサービス
続いて、Microsoft MVPを受賞し続けていらっしゃるハイパー総務担当のきぬあささん!
ちょうど一年ぶりのゲスト登壇ですね…ありがとうございます!
今年注目のMicrosoftのサービスとして「Power Automate」を中心に紹介いただきました!
Power Automateとは
Power Autometeとは、さまざまなアプリやサービスを連携させて「フロー」を作成することができる、タスク自動化サービスです。
新しめの言葉で「IPaas(Integration Platform As A Service)」などとも言われる、IFTTTやZapierなどと同様のサービスです。
連携できるサービスは「コネクタ」といい、現時点で全部で300以上あります。
OfficeなどのMicrosoftのサービスはもちろん、Googleの各種サービス、Box、Twitter、Slack、Instagram、kintone、その他APIが公開されているさまざまなサービスが接続可能です。
Office 365の一部のプランではPower Automateを利用できますが、使える機能は限定的です。「プレミアムコネクタ」を含めたすべての機能を使いたい場合には、下記のプランが必要になります。
- ユーザー/月ごとに$15
- 1ヶ月あたり5フローを無制限ユーザーで使用可能 $500/月 + フロー数に応じて
やりたいことが、どの構成でできるのか…都度調べる必要がありますね。
UI Flowとは
それで、なりもの入りでそのラインナップに追加されたコネクタ「UI Flow」。
これが注目のやつです。
なにせ、例えばAPIに対応していないレガシーなシステムの操作を、記録→編集→再生実行できる…つまり話題のRPA機能がコネクタとして追加されたものなのです。
UI Flowは現時点では、プレビュー版ということで、機能も限定的です。
今後、本番運用されるときに価格も決まるでしょうとのこと。
コミュニティプランと開発者プログラム
あれこれお金がかかっちゃいそうですが、学習用、開発者用であれば、無償で使えるプランがあるとのこと、教えていただきましたよ!
コミュニティプラン
Power Apps、Power Automateなどを学習用途で無料で使用可能。
以下参考ページです。
Office 365 開発者プログラム
Microsoft 365 E5 開発者向けサブスクリプションを90日間無料で利用可能(開発活動継続で自動更新)。
こちらも要チェックです…!
まとめ
ということで、進撃のMicrosoft、そしてPower Platform…まったく無視はできないですね。
そして今後の展開が楽しみであります!
ただ、プランや始め方がわかりづらいという部分があり、今回お二方にいろいろと教えていただいてたいへん助かりました。
私も、なるべく早い段階でキャッチアップして、みなさんが触れて吟味するのが楽になるように、サポートできればと思いました。
「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」について
コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」では、毎月の定例会や勉強会、Slackでのやり取りを通して、皆さんのプログラミング学習の質やモチベーションを高めるための活動をしています。 過去の活動については、以下のページをご覧ください。- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2017-2018)
- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2019)
- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2020)
- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2021)
- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2022)