【初心者向けGAS】スプレッドシートのセルに値を入力する基礎の基礎


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photo credit: Pittou2 Train Fleischmann piccolo start set 9315 via photopin (license)

みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。

初心者向けGoogle App Scriptのシリーズとして、Botを作成しながらGASプログラミングの基礎の基礎についてお伝えしています。

前回の記事はこちら。

【初心者向けGAS】条件分岐をするif文の使い方の超基本
初心者向けGoogle Apps Scriptのシリーズとして、Botを作りながらGASプログラミングの基礎の基礎についてお伝えしています。今回は、条件分岐をするif文の使い方、条件式の超基本についてです。

GASのプログラミングで超重要なif文の使い方についてお伝えしました。

さて、今回ですが、Google Apps Scriptでスプレッドシートのセルに値を入力する方法です。

では、行ってみましょう!

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前回のおさらい

まず、題材とするシートは以下のようなものです。

スプレッドシートの名言リスト

スクリプトとしては、2行目から下方向に走査して、D列の「isSend」の列に「TRUE」と入っていない行を見つけたら

  1. 名言を通知(今はログ出力としていますが)
  2. その行をのD列を「TRUE」と入力する

という動作を目指しています。

そして、前回までで作成したスクリプトはこちらです。

function myFunction() {
  const sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet(); 
  const lastRow = sheet.getLastRow();
  
  for(let i = 2; i <= lastRow; i++) {
    if(!sheet.getRange(i, 4).getValue()){ 
      console.log(sheet.getRange(i, 1).getValue());
    }
  }
}

2行目から走査して、D列が「TRUE」でなければ、名言であるA列の値をログ出力する、というところまで作成しました。

なので、今回はD列に「TRUE」と入力するという処理を入れていきたいと思います。

setValueメソッドでセルに値を入力する

スプレッドシートのセルに値を入力するには、setValueメソッドを使います。

書き方はこうです。

Rangeオブジェクト.setValue(値)

ですから、D列(つまり、i行目の4列目)に真偽値「true」を入力するには、

sheet.getRange(i, 4).setValue(true);

とすればOKです。

全ての行に値を入力するスクリプト

つまり、全体のスクリプトとしてはこうですね。

function myFunction() {
  const sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet(); 
  const lastRow = sheet.getLastRow();
  
  for(let i = 2; i <= lastRow; i++) {
    if(!sheet.getRange(i, 4).getValue()){ 
      console.log(sheet.getRange(i, 1).getValue());
      sheet.getRange(i, 4).setValue(true);
    }
  }
}

実行をすると、ログには以下のように「TRUE」とない行の名言が全てログ出力されます。

GASでif文による条件分岐を使ったスクリプトの結果

シートのほうは、以下のように全ての行について「TRUE」が入力された状態になります。

GASでスプレッドシートのセルにtrueを入力

ちなみにこの処理、終わるのにそこそこ時間がかかります。

実は、セル1個1個に入力するというやり方は、処理に時間がかかるので、あまりおすすめできる方法ではないのです。

では、どうするか…?それについては、別の記事で紹介しますね。

ゲッターとセッターについて

以前の記事でお伝えしている通り、単体のセルから値を取得するにはgetValueメソッドを使いましたよね。

【初心者向けGAS】スプレッドシートのセル・セル範囲とその値を取得する方法
初心者向けにBotづくりを目指してGoogle Apps Scriptプログラミングの基礎をシリーズでお伝えしています。今回は、Rangeオブジェクト、つまりセルやセル範囲とその値を取得する方法です。

GASの場合は、プロパティを直接読み書きするということはあまりないんです。

プロパティを読み書きするためにget~というメソッドとset~というメソッドが対で用意されていることが多くあります。

これは、プロパティを直接いじりまくれると色々と安全じゃないこともあって、メソッドを経由していじれるところだけいじっていいようにするという思想でそうなっているんですね。

取得する系のメソッドをゲッター、セットする系のメソッドをセッターといったりもします。

この点、知っておくとメソッドを覚えやすいですよね。

ちなみに、getValuesメソッドもありましたね。

ということは、setValuesメソッドもあるのでは?と思った方は鋭いです。

ありますよ。機会があれば紹介していきますね。

まとめ

以上、Google Apps Scriptでスプレッドシートのセルに値を入力する方法についてお伝えしました。

setValueメソッドを使えばOKでしたね。

また、GASではゲッターとセッターがセットで用意されていることが多いということもお伝えしました。

豆知識として覚えておくと良いですね。

次回は、繰り返しのループを途中で終了する方法をお伝えします。

【初心者向けGAS】条件に応じてループを制御する2つの方法~break文とwhile文~
初心者向けGoogle Apps ScriptのシリーズとしてBotの作り方についてお伝えしています。今回は、GASで条件に応じてループを制御する2つの方法としてbreak文とwhile文についてです。

どうぞお楽しみに!

連載目次:超初心者向けGASでBotを作りながら基礎を学ぶ

Google Apps Script(GAS)をはじめるためのメリットは山程ありますが、何を作ったらいいの?と悩んでしまうこともありますよね。そんな時に、おすすめしたいのが「Bot」の作成です。このシリーズでは、超初心者向けにGASでBotを作る方法を題材としながら、GASプログラミングの一通りの流れと書き方について学んでいきます。
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