みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。
今年はオンラインで開催されております、Google Cloudのデジタルイベント「Google Cloud Next ’20: OnAir」のレポートをシリーズでお伝えしております。
前回の記事はこちら!
ノーコードアプリ開発プラットフォーム「AppSheet」のセッションのレポートをお送りしました。
今回は、ブレークアウトセッション「Power Your Business with Search & AI in G Suite」のレポートです。
Google CloudのSenior Product Manager、Jennifer ShenさんとVishnu Sivajiさんから、G Suite全体に組み込まれている数々のAI機能についてたっぷり紹介していただきました!
では、行ってみましょう!
- G Suiteが生み出す大きな価値
- Googleカレンダーによるスマートなスケジューリング
- Hey Google voice control
- Google Meetのリアルタイムキャプション
- Google Meetのノイズフィルタリングとローライト
- G Suite with the Google Assistant
- G Suiteの検索
- Gmailの優先トレイと通知
- GmailのNudges
- Googleドライブのクイックアクセスと候補
- Cloud Search
- Gmailのスマートリプライ
- GmailとGoogleドキュメントのスマートコンポーズ
- Googleドキュメントのスペルと文法の候補と自動修正
- Googleフォームの作成支援
- Easily clean up data
- スマートフィル
- Formula suggestions make formula
- まとめ
- 連載目次:ノンプログラマーのための「Google Cloud Next '20: OnAiro」まとめ
G Suiteが生み出す大きな価値
調査によると、G Suiteは以下のような効果を上げているとのことです。
- ユーザーあたり年間171時間を節約している
- その節約された時間のうち20%が付加価値タスクに再割当てされている
それに貢献しているのが、G Suite全体に組み込まれているAIの機能です。
このセッションでは、AIを活用した数々の機能について紹介されています。
Googleカレンダーによるスマートなスケジューリング
まず、Googleカレンダーでは、2つの機能が紹介されました。
時間を探す機能は、ミーティングのすべての参加者が参加可能な時間を見つけて、提案をしてくれる機能です。
会議室の提案は、人数や部署などから適切な会議室を自動提案するというものです。
Hey Google voice control
Google Meetハードウェアは、Googleアシスタントと同様に、「OK,Google!」の呼びかけから声で操作可能です。
デバイスの近くに行かずとも、ハンズフリーでミーティングを開始することができます。
Google Meetのリアルタイムキャプション
Google Meetによるミーティングで、リアルタイムに字幕をつけることができる、画期的な機能です。
ただ、残念なことに、この機能は現在英語でのみ利用可能とのこと。以降、言語を追加していく予定とのことです。
Google Meetのノイズフィルタリングとローライト
これは、他のセッションでも紹介されていた機能ですが、Google Meetではノイズフィルタリングと自動ローライトが搭載されています。
出席者の環境に合わせて自動で対応してくれ、すぐに会議に集中できます。
G Suite with the Google Assistant
昨年11月に、G SuiteとGoogleアシスタントのベータ版が発表されました。
つまり、G SuiteをGoogleアシスタントで操作することができるようになったということです。
具体的には以下のようなことが可能です。
- Googleカレンダーの予定の読み取りとクエリ
- Googleカレンダーでの会議の作成、キャンセル、再スケジュール
- Gmailでメッセージを送信する
- Google Meetの会議にダイヤルする
また今回、Nest Hub MaxからMeetに参加できるようになったことが発表されました。
G Suiteの検索
すでに多くの方が活用しているはずですが、G SuiteではGmail、Googleドライブ、またはChromeの検索バーから検索機能を使用可能です。
これにより、目的のファイルやメールに簡単にたどりつくことができます。
Gmailの優先トレイと通知
Gmailの優先トレイは、ユーザーの行動によりパーソナライズされるものです。
また、モバイルの通知は「高優先度のみ」の設定が可能です。
いずれも、ユーザーは何もすることなく、適切な仕分けや通知をするようにしてくれる昨日です。
GmailのNudges
Nudgesは、「ひじでこづく」みたいな意味があるそうですが、Gmailが返信やフォローアップのレコメンドをしてくれる機能です。
メッセージに以下のような表示をするというものです。
- 受信してから3日経ってますよ、返信しますか?
- 送信してから5日経ってますよ、フォローしますか?
Googleドライブのクイックアクセスと候補
Googleドライブでは、ユーザーの次に使用しそうなファイルを上部にレコメンド表示するクイックアクセスを利用することができます。
また、候補のページでは、ワークスペースというファイルの集まりを作れますが、このワークスペース自体もドライブがレコメンドしてくれます。
これらにより、ドライブでの検索時間が50%短縮されたそうです。
Cloud Search
Cloud SearchはG Suiteと他のビジネスシステムを横断的に検索することができます。
最近の機能強化には、ワイルドカード、アプリごとの類義語、補足結果のサポートが含まれています。
Gmailのスマートリプライ
労働者は1日の28%、1年に650時間メールで過ごしているそうです。
スマートリプライは、Gmailのメールの返信を3パターン自動で生成してレコメンドするというものです。
モバイルからの10%の返信は、スマートリプライで行われているとのことです。
GmailとGoogleドキュメントのスマートコンポーズ
スマートコンポーズは、GmailとGoogleドキュメントで使用でき、文章作成時に、文脈から先の文を予測入力ができるようにするという非常にパワフルな機能です。
より速く書けるようになるのはもちろん、スペルミスや文法エラーも削減できます。
現在は、英語でのみ使用可能ですが、週に30億文字の入力を節約しているしているそうです。
今回、英語以外にもスマートコンポーズが展開されることが発表されたそうですが、次はスペイン語になるとのこと。
日本語は…待ちましょう。
Googleドキュメントのスペルと文法の候補と自動修正
Googleドキュメントでは、まだまだ入力支援機能が充実しています。
スペルや文法の候補は、スペルや文法のミスを発見し、修正提案をする機能です。
この機能は、最先端のニューラルテクノロジーでさらに提案を強化がされ、文法提案の数が50%増加したとのことです。
さらに、おそらく日本語では対応していないのですが、一般的なスペルミスは自動的に修正されます。
これにより、スペルミスの60%が自動的に修正されるようになったそうです。
Googleフォームの作成支援
Googleフォームでは、質問の内容からデータの種類が自動で選択されたり、回答オプションの提案がされるといった作成支援機能があります。
あまりにも自然すぎて、あまり普段は意識していないかも知れませんね。
Easily clean up data
スプレッドシートでもいくつかの機能がComing Soonとして発表されました。
まず、重複する行、空白、数値のフォーマットの問題、データの異常を特定し、データのクリーンアップの提案をするという機能です。
早く使ってみたいですね…1
スマートフィル
スマートフィルは、検出されたパターンに基づいて、データ入力を自動化するという機能です。
現在は、数値や日付などの連番での入力が可能ですが、これがパターン化された文字列、メールアドレス、住所など、さまざまな入力提案が可能となるということです。
Formula suggestions make formula
関数名を記憶したり、範囲を入力したりは、どうしても時間がかかります。
数式の提案は、その入力を提案し、スピードアップするというものです。
まとめ
以上、G Suite全体に組み込まれている数々のAI機能についてたっぷり紹介しました!
普段、意識せずに使っているものもあれば、そうでないものもあったかも知れませんね。
まだ体験したことがないものがあれば、ぜひ意識して使ってみてください。
さて、次回はMicrosoftやサードパーティアプリとともに、G Suiteをどう使いこなすかについてのセッションです。
どうぞお楽しみに!
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