みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。
さて、前回は以下の記事で起業6年の成果と課題についてお伝えしました。
お伝えしたとおり、今のアクションでは弊社のミッションである「日本の『働く』の価値を上げる」を達成できないのでは、という強い課題感がありました。
そんなモヤモヤをしていた日々…
そこに光明を指す、こちらの書籍と出会いました。
今回は、この書籍が紹介する「社会実装」とは何か、またそれを用いて、どのように弊社の課題を解決していくつもりなのかについてお伝えします。
題して、社会実装とは何か、そしてITで活躍するノンプログラマーの社会実装を考えるです。
なお、こちらの記事は、コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の定例会でプレゼンした内容でもあります。
その際の以下、Togetterのツイートまとめも合わせてご覧くださいませ。
では、行ってみましょう!
ITで活躍するノンプログラマーの社会実装
社会実装とは何か
皆さんは、「イノベーション」という言葉からどのようなものを連想しますか?
たとえば、電子マネーはPayPayやSuicaをはじめ、このところようやく浸透してきた印象がありますね。
また、UberやDiDiをはじめとするタクシーライドシェアは、各国で既存モデルを「ディスラプト」した例としてよく紹介されますが、日本では未だ浸透せずにいます。
本書「未来を実装する」によると、これらイノベーションが社会に浸透するためには、技術的イノベーションだけでは不十分で、それを受け入れられるような制度・組織・慣習といった社会のしくみの変革も合わせて必要であると伝えています。
そして、社会実装とは、「技術で社会を変えようとする営みに加えて、技術が活用されるように社会を変える営み」のことをいいます。
社会は変えられる
日本はデジタル技術の社会実装が遅れているとよく言われています。
本書では、「日本の社会実装に足りなかったのは、技術面ではなく社会の変え方のイノベーションのほうだった」という調査結果が示されていました。
そして、その「社会の変え方」については、NPOをはじめとするソーシャルセクターが本分としてきた領域で、その方法論が有効である、と。
私はちょっと衝撃を受けました。
「社会に変え方がある」ということにです。
この書籍はそれをもとに「技術による社会の変え方」を提示する教科書でした。
ITで活躍するノンプログラマーの社会実装をしよう
さらに、私はこう思いました。
「これは、ノンプログラマーを取り巻く環境にも有効なのでは?!」
たとえば、ルーチンワークをVBAやGASで自動化して、余った時間をより価値の高いものに割り当てる…これ自体は、技術的にはもちろん可能な話ですし、理にかなっています。
しかし、前回お伝えした通り、社会実装がなされているとはいえません。
必要なのは、それを受け入れる制度・組織・慣習など社会のしくみの変革なのでは?と。
こうして、本書をもとに「ITで活躍するノンプログラマーの社会実装」についての思考実験を開始しました。
社会実装のための
社会実装のためには、5つの要素が必要です。
- デマンド: 需要があるかどうか
- インパクト: 社会のあるべき姿
- リスク
- ガバナンス: 法律、制度、慣習
- センスメイキング: 人々に理解・納得をしてもらい行動をうながすプロセス
デマンドはぼんやりしがち
社会に浸透していくためには、当然ながらデマンドつまり需要が必須です。
しかし、日本のような成熟社会では、デマンドはぼんやりしがちです。
なぜなら、多くの課題がすでに解決されていて、理想が描きづらい一方で、人々はある程度満足していて、変化や新技術を好ましく思っていない人々もいるなどの理由があるからです(本書では7つの理由が示されています)。
インパクトがデマンドを顕在化する
しかし、そのぼんやりしたデマンドを顕在化する方法があります。
それがインパクト、すなわちあるべき姿です。
現状とインパクトを明確に示すことができるのであれば、その差分が課題として浮き彫りになります。
その浮き彫りになった課題を解決したいという欲求が高いのであれば、デマンドを顕在化できるというわけなのです。
センスメイキングで人々を動かす
「ITで活躍するノンプログラマーの社会実装」を考えたときに、次に重要な要素は「センスメイキング」です。
ブログ、書籍、コミュニティ「ノンプロ研」の活動でいうと、個人の側では行動を起こす人々は一定数いるという実感はあります。
しかし、その人材を活用し、評価する組織側に、プランノーツとしてはほぼアプローチできていないというのは、前回お伝えしたとおりです。
ですから、そこにその意義を理解してもらい、納得してもらい、行動をとってもらうセンスメイキングのアクションが重要になります。
本書では、実用的なたくさんのセンスメイキングの手法が示されていました。
たとえば、以下のような手法です。
- ナラティブを共有しさらに誰もがその物語を語れるようにすること
- 言葉や概念をつくること
- 白書などを制作しデータを示すこと
- 人々を参加型のしくみに巻き込むこと
- メディアを活用して何度も政府や世論へ働きかけること
ノンプログラマーの社会実装でも、実際に活用できる珠玉の手法が多数紹介されていました。
まとめ
さて、社会実装とは何か、そしてITで活躍するノンプログラマーの社会実装を考えるについてお伝えしました。
これらをもとに、具体的なアクションに落とし込んでいくわけですが、少し長くなったので以下の記事につづきます!