みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、我ながらよく生き延びてこれたなとです。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
2015年6月に独立した後の話
今日は僕が独立した後の話をします。
僕は8年前の2015年6月に独立をしまして、仕事を開始したんです。
一応、事前準備として、日本政策金融公庫さんから200万円の融資をいただいて、かつ事前に営業活動をしていまして、3件ほど継続的にお仕事をいただけるという案件を受注していたんです。
ただ、いざ独立してみると1件はやっぱり無かったことにしてくれと反故にされてしまい、1件は1ヶ月仕事をしたんですけれど、当初約束していた金額が払えないということになりまして、それでは話が違うよということで決裂をしてしまったんです。
しっかり契約を結んでなかった僕も悪いんですけれど、約束をひっくり返すような人とはなかなか仕事を続けるのもいやだなということで、それも仕方なしということだったんです。
残り1社がほんとに懇意にしてくださったのでなんとか生き延びることができたんですけれど、それだけでは生活には足りなかったので、それ以外にも仕事をがんばって取ってこないといけないわけです。
開発の受注にはかなりの稼働が必要
プログラミングを使って業務を効率化しようというブログをコツコツ書いていましたので、ブログ経由でいくつかお問い合わせがあって、開発のお仕事を受けることもあったんです。
開発のお仕事ってなかなか大変でして、まずはクライアントがどういったことに困っていて、どういったことを実現したいのかということをヒアリングします。
そのヒアリングした内容をもとに、何を開発するのかを決めるわけです。さらにその開発に関してどのくらいお金がかかりますよと見積もりを出します。
その見積もりのジャッジを先方にいただくわけなんですけれど、そこまでけっこう稼働がかかってしまうんです。
そこまでやったところで失注してしまうみたいなこともどうしてもありますし、当時の僕はけっこう見積もりを安く出してしまっていたので、受注してお仕事で埋め尽くさないと回らない状態だったんです。
しかも単発のお仕事が多かったので、一度納品してお金をいただいたら、次また新しく別の仕事をいただかないといけないんです。
最初の2年くらいは、まさに自転車操業みたいなかんじになってしまっていたんです。
執筆の依頼が来た
そんな中、お問い合わせフォームからすごく嬉しい依頼が来たんです。
何かというと秀和システムさんという出版社から本を出しませんかという連絡だったんです。
これは飛び上がるほど嬉しくて、このまま自転車操業を続けて行ってもなかなかしんどいなというのがありまして、ただ書籍を出すとなると、もちろん書籍の印税も多少は期待できますし、それよりも書籍を書いたということで箔が付くわけです。
それによってお仕事に良い影響があるんじゃないかと、そこの期待感がものすごくあったわけです。
しかも出版社さんが僕のブログをご覧になられて、僕の仕事へのこだわりみたいなものを大きくかってくださいまして、それを入れ込んだ書籍にしましょうということだったんです。
自信を失っていたときに本当に嬉しかった
独立した当時はプログラミングとかデジタルを皆さんが身に付けることで、皆さんが働く職場がどんどん良くなって、皆さん自身も意義がどんどん感じられる、そんな仕事ができるようになるんじゃないかと意気込んで独立したわけなんです。
そういったことを実現する以前に自分の足元すらままならない状況がずっと続いていたので、ほんとに自信を失っていたんです。
なのでこのお知らせが本当に嬉しかったんです。
あまりにも嬉しすぎて、とある飲み会に参加したときにすごくお酒を飲んで酔っぱらってしまったんです。帰りにふらふらになりながら歩いていて、道端に停めていたバイクに激突してあばらを痛めてしまったんです。
くしゃみとか咳とかでもけっこう痛いので後程病院に行ったら肋骨にヒビが入っていて、そんな負傷をしながらもデビュー作を書き始めました。
ただ、この執筆活動、なかなか大変でして、というのも執筆ってすごく時間がかかるんです。
一方で書籍というのは実際に書き上げて本が出るまで一切お金が入らない仕組みになっているんですね。
執筆期間は4ヶ月くらいだったと思うんですけれど、その間は執筆にかなりの稼働時間を取られてしまうんです。
とはいえ足元の生活費を稼がないといけないので、開発の仕事も受けないといけないということで、ものすごくブラック労働状態になっていたんですね。
帯状疱疹に襲われた
そうこうしていると、身体があっという間に悲鳴を上げはじめまして、左の胸あたりにポツポツと発疹が出てきたんですね。
これがどんどん広がっていって、すごくチクチクと痛むので、皮膚科に行ったら、帯状疱疹だと診断されたわけです。
これは水ぼうそうのウィルスが神経節に潜伏していて、それが加齢とか、ストレスや疲労などによって免疫が低下したときに活性化して起こるというものらしいです。
けっこうな痛みがあるわけです。プラス僕を苦しめたのが倦怠感です。
集中して執筆と開発とをやらなきゃいけないのに、ひとつ仕事を終えると疲れちゃって、なかなか着手ができないんですね。
そして身体も休めないといけないということで、その間はどんどん貯金を切り崩すモードに入ってしまったんです。
経済的にギリギリの状態になった
そして2017年2月にほんとにギリギリの状態になりました。というかもうアウトだったんです。会社の銀行の口座を見たら5054円しかないんです。
何も払えない状態なんです。
創業時に公庫さんから融資いただいた貯金がもう尽きてしまったという状態なんです。
しかし一方で住宅ローンがまだある状態だったので、それは払わないといけないと。
皆さんだったらこれ、どうしますか?
無理だって思ってたんですけれど、そのときちょうどマネーフォワードさんのMFクラウドファイナンスというサービスが始まっていたんです。
どういったサービスかというとマネーフォワードのクラウド会計に登録している過去の会計情報があるんです。それを融資の審査の材料として活用していただいてスピーディーに少額の融資を受けることができるといったサービスです。
これはありがたいということでさっそく審査依頼をして、なんと約2週間後に融資の振込がありました。確か40万くらいだったと思いますけれど、これで本当に助かったんです。
なんとか1~2ヶ月生き延びることができて、そしてがんばって執筆していました「Excel VBAを実務で使い倒す技術」の書籍が完成しましたので、その最初の印税を受け取ることができたんですね。
なんとか命がつながったなというかんじですね。これが2017年の4月の話になります。
ちなみにこのMFクラウドファイナンスなんですけれど、今調べたら、そのサービスはもうストップしていました。
ちょっと調べたんですが、同様の類似サービスもなさそうなんです。
法的な問題でできなくなったのか、ビジネスモデルの問題かちょっとわからないんですけれど、今同じようにキャッシュが尽きそうという状態になったらちょっと別の方法を考えないといけないかんじです。
デビュー作の発売をきっかけに好転
このデビュー作の発売をきっかけに、期待したとおりのことが少しずつ起きてきたんです。というのもVBAに関する企業さんからの研修依頼がちょこちょこ入ってくるようになりました。
こちらの研修が修了したら終わりというお仕事にはなったんですけれど、けっこうな人数の研修を受け持たせていただいたり、ほんとに良い経験になりました。
そして秀和システムさんからは次の書籍はいかがですかと早速打診をいただきまして、Google Apps Scriptという別のプログラミング言語の書籍を書きたいですということで、それをガガっと書き上げて出版したんです。
これが2017年の12月の話になります。
ノンプロ研を立ち上げることができた
そしてそれとほぼ同時のタイミングでコミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」通称ノンプロ研を立ち上げることができました。
こちら最初は10人くらいからスタートしたんですが、順調に会員数を増やすことができまして、2018年が終わるくらいからようやく収入のことはそんなに気にしなくてもいいなという状態になったんです。
今の状況がほんとに幸せだと思う
独立してから3年くらいはお金を稼ぐことは大変で、よくまあ生き延びてこれたなと思いますね。
とにかく今こうして心配をしすぎずに日々生きられる、そして好きな仕事を通して皆さんに貢献できる状況をほんとに幸せだなと思います。
引き続き皆さんの『働く』の価値を上げるべく、いろいろとあの手この手とやっていきたいと思います。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「我ながらよく生き延びてこれたなと」をお届けしました。
人生最大のピンチということで独立当初の苦労話をさせていただきました。
ただピンチというと、実はこれ以外にも話せること話せないことがたくさんありまして、なんとなくタカハシのイメージとしては平穏無事に過ごしてそうなんですけれど、けっこうジェットコースターみたいな人生を送ってきているかんじがあります。
もしかしたら今が一番人生で穏やかに過ごせているかもしれないと今日の話を振り返りながら思いました。
とにかく繰り返しになりますが、こうして過ごせる日々に本当に感謝したいなと思います。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
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では、また。