みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
先日、九州企業のDX推進をするコミュニティ「One Kyushu DX」にてセミナーに登壇させていただきました。
そのタイトルは、DX交流会「コミュニティをつくる・運営するための講座」。
一見、DXとコミュニティって関連があまりないようにも見えるものですが、たくさんの方が参加されていて、反響も多くいただきました。
ただ、1時間という時間の中では、お伝えしたいことのわずかしかお伝えできなかったという反省もあり…。
ということで、今回からシリーズとして「学習コミュニティをつくろう」と題して、コミュニティのつくり方についてお伝えしていきます。
そして、なぜDXやリスキリングに学習コミュニティがよいのか、それに関しては、僕が主宰をしてますコミュニティ「ノンプロ研」の圧倒的な成功事例がありますので、そこからお伝えします。
ということで、今回は「職場では学び合わない日本人…でもコミュニティならメチャクチャアクティブ」と題してお伝えします。
では、行ってみましょう!
学習コミュニティ「ノンプロ研」とは
まず、ノンプロ研とはどういうコミュニティなのかあらためて紹介します。
正式名称は「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」、略して「ノンプロ研」と呼んでいます。
その名のとおり、ノンプログラマーすなわち非IT職のみなさんがスキルを身につけるべく学び合うコミュニティで、オンラインを中心に活動しています。
2017/12/01スタートしましたので、もうかれこれ7年ほど運営しています。
メンバー数は約180名。月額5500円の有料制コミュニティとなっています。
なぜノンプロ研を立ち上げたのか
ノンプロ研を立ち上げた理由は、ノンプログラマーのみなさんの過酷な学習環境にあります。
みなさんそれぞれ専門の職についていますから、就業時間はそれに専念するのがふつうです。ですから、基本的に労働時間外に時間を確保してデジタルやITについて学ぶのが前提になります。
この時点ですでにハードモードです。
しかも非IT企業、非IT部門では、デジタルやITに詳しい人がいないことが少なくありませんので、まわりに相談する相手がいません。
場合によっては職場の理解が得られずに、そういったスキルの獲得活動や活用をまったく評価してもらえない、場合によってはむしろ抵抗されることもあります。
このような孤独な学習になりがちというのが、ノンプログラマーの最大の悩みといってもよいのです。
しかし、職場ではひとりだったとしても、そのようなノンプログラマーを全国から集めれば、孤独ではなくなります。
その集まる場として用意したのが、ノンプロ研ということになります。
ノンプロ研はどんな活動をしているのか
ノンプロ研の活動は、ほんとうに多岐にわたって説明しきれないのですが、主に以下のような活動をしています。
- イベント・講座: Zoomを使った勉強会、プレゼン会、講座。ノンプロ研の活動の中心といってもよいものです。
- 情報交換・交流: SlackとDiscordをつかってテキストや音声で情報交換、交流をしています。
- 動画・スライド: イベントの動画とスライドは可能な限りアーカイブとして残しており、メンバーであればすべて閲覧可能です。
- 執筆中原稿: 僕が執筆している書籍について、発売前の原稿を読むことができます。
- お仕事機会: ノンプロ研の運営に必要なさまざまなお仕事(イベントのモデレーター、講座の講師陣、動画の制作など)を副業としてメンバーにお願いしています。
その他、オフラインでのイベントや懇親会、自然体験合宿、技術同人誌制作プロジェクトなど、さまざまな活動が存在しています。
クイズ①
さて、ここでクイズです。以下の数字はなんでしょうか?
「274」
…
……
………
これはノンプロ研で過去1年間に開催されたイベントの数です。
定例のLTイベントや、子どもたちも参加できる「ファミプロ」、それ以外にも読書部、プレゼン練習部など部活で開催するイベントなど、毎日のようにイベントが開催されています。
この数は、主宰である僕がすべてを企画するのはさすがに不可能です。
どうしているかというと、メンバーのみなさんがそれぞれ企画、開催してくださっています。
ノンプロ研ではイベントを企画、申請、開催できるようなフローができあがっていますので、みなさんその仕組みを使って自由に学び合いの場をつくっているのです。
なお、上記のイベント数には、毎日・毎週開催されている定期イベントは含まれていません。
クイズ②
では、もうひとつクイズです。以下の数字は何でしょうか?
「23」
…
……
………
これはノンプロ研で過去1年間に開講された講座の数です。
プログラミング講座(VBA・GAS・Python)、Excel&スプレッドシート関数講座、書くことを学ぶ技術ライティング講座、教える人のためのインストラクション講座、コミュニティの活用法を学ぶはじめてのコミュニティ活用講座があります。
これらが、だいたい月2つのペースで開講されていることになります。
なお、インストラクション講座をとおして、独自の講座を開発することも可能で、そのように生まれた講座もいくつかあります。
ノンプロ研の学び合いはめちゃくちゃアクティブ
このように、ノンプロ研ではめちゃくちゃアクティブに学び合いが行われていて、そしてどうやら楽しんでいるようです。
しかし、一方で、職場ではどうかというと、ノンプログラマーの職場での現状をお伝えしたとおり、まったく孤独な学習になってしまう過酷な環境です。
この差はどうして生まれてしまうのでしょうか?
それについてはシリーズ「学習コミュニティをつくろう」の2回目でお伝えしていきますね。
まとめ
以上、「職場では学び合わない日本人…でもコミュニティならメチャクチャアクティブ」についてお伝えしました。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。
次回は、なぜ職場では学び合いがうまくいかないのかを考えていきます。
お楽しみに!
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!
連載目次:学習コミュニティをつくろう!
リスキリングやDXを推進するのにめちゃくちゃオススメなのが「学習コミュニティ」をつくること。このシリーズでは、ノンプロ研の圧倒的事例と「実践共同体」の理論をベースに、熱量高く、楽しく持続する学習コミュニティのつくりかたを紹介します。- 職場では学び合わない日本人…でもコミュニティならメチャクチャアクティブ
- 職場が学び合いに向いていない理由とその1つの解決方法
- 学習コミュニティづくりをはじめるなら知っておきたい実践共同体のこと
- うまくいく学習コミュニティをつくるために知っておきたい「実践共同体っぽさ」とは
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