みなさん、こんにちは!
タカハシ(@ntakahashi0505)です。
「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」は、ノンプログラマーがプログラミングをはじめとするITスキルを学び合うコミュニティです。
さて、3月からノンプロ研を用いた越境学習支援サービスを4社の企業にトライアル提供しています。
先日の定例会では、越境学習支援プロジェクトについて、またそれを通してどのように組織や社会を変えていくのかといったお話をさせていただきました。
前回の記事はこちら。
越境学習支援プロジェクトの全貌についてお伝えしました。
さて、本プロジェクトにはもうひとつ重要なポイントとして広報PRとの連携という点が挙げられます。
ということで、本記事は、レポート第3弾として、ノンプロ研を用いた越境学習支援プロジェクトの広報PR戦略についてお伝えします。
ちなみに当日の様子は以下、Togetterのツイートまとめもご覧くださいませ。
では、行ってみましょう!
広報PRで「空気」をつくり出す
前回の記事で、越境学習支援プロジェクトが冒険人材を育て、組織変容をもたらすことができるということをお伝えしました。
しかし、ノンプロ協会のキャパシティでは、トライアル4社でもいっぱいいっぱい…
一方で、日本には400万社以上の企業があります。
この取り組みを、どのように世の中に波及させていくのかについて、何か別の方法を考える必要がありました。
そこで考えたのが「広報PR」です。
「空気」とは何か
書籍「最新 戦略PR 入門編」の中では、広報PR(書籍では戦略PRと呼んでいます)により「空気をつくり出す」と表現されています。
たとえば、「越境学習」という話題について、以下のうちいくつかが組み合わさったなら、空気が変わったといっていいでしょう。
- みんながSNSで話題にしている
- あちこちでキーワードを見かけるようになった
- テレビでも紹介されていた
- 同業種のあの会社も取り組んでいる
空気には以下のような特性があるとされています。
- ニーズへの気づき、行動する理由を生み出す
- 人は空気に遅れまいとし、リードしようとその情報をシェアする
つまり、空気をつくることができれば、人々(本プロジェクトの場合は企業や組織)が行動するようになり、さらに情報がシェアされていくようになるわけです。
広報PRとその活動
広報PRとは、「Public Relations」つまり社会とよい関係を築き相互理解を深めることをいいます。
多くの場合、社会への影響力が強いテレビ、新聞、雑誌、Webなどのメディアへのアプローチ(=パブリシティ)を中心とした活動を指します。
広報PRの活動は、以下の3つです。
- ネタをつくる
- プレスリリースをつくる
- メディアに上手に伝える
情報さえ渡せば何でも掲載してもらえるわけではなく、各メディアが考えるニュースバリューが高い情報を、ニュースバリューが高い状態で渡す必要があります。
たとえば、「越境学習」は最近書籍もいくつか発売され、注目を集めつつあります。人事系の媒体や、人材育成に興味のある記者にはニュースバリューがあると感じてもらえるでしょう。
一方で、「越境学習プロジェクトをやってます」と一斉プレスリリースを送ってしまったら、ニュースバリューが下がります。なぜなら、どのメディアも知っている情報は、ニュースバリューが低いからです。
メディア業界が抱える構造的な問題
さて、マスコミやWebメディアのニュースを見て、こう感じたことはないでしょうか?
「なんか、大企業のニュースばかりじゃない?」
たとえば、IT系でいうと以下のようなニュースをよく見かけます。
- 大規模なシステム刷新
- 全社的なRPA導入
- コンサルと提携してDX推進
小さな会社の経営者である私からすると、そんな規模感の事例は検討することすらできませんし、知り合いの中小企業に紹介する事例にはなりません。
ちなみに、大企業で働く人が多いのかというと、実はそんなことはなく、以下のように99.7%の企業は中小企業で、7割近くのビジネスマンは中小企業に所属しています。
なぜニュースは大企業のものに偏るのか
なぜ、ニュースが大企業に偏ってしまうのかというと、以下2つの理由があります。
- 大企業の情報はニュースバリューが高い
- 広報PRにコストをかけられる
人々は、そもそも知らない中小企業の情報よりも、よく知っている大企業の情報が欲しいというのは確か。
また、PR会社への報酬は月80万円~100万円といわれるとおり、中小企業には高く感じてしまうというのがあります。
しかし、ITをうまく波及させていこうとした場合、この状態はあまり望ましいとはいえません。
多くを占める中小企業やそのビジネスマンにとって、自分ごととして感じられて、行動に影響を与えられるようなニュースが提供されづらいからです。
越境学習支援プロジェクトの広報PR戦略
そこで、越境学習支援プロジェクトでは、プロジェクト参画企業の越境学習での取り組みや成果について広報PR支援を行います。
現在4社にトライアルご参画いただいていますが、規模としては20~800名、業種としては建設、医療、会計など、バラエティ豊かです。
参画企業を増やしていくことで、多くの人々に自分ごとと感じられるネタを継続的に発掘できます。
一方で、ノンプロ協会がネタづくりやメディアリレーションを担いますから、各社それぞれが広報PR体制を構築したりコスト負担をすることはありません。
ノンプロ協会としては、広報PR活動を継続することで、ネタづくりのノウハウが蓄積され、メディアとの強固なリレーションを構築していくことができるというメリットがあります。
このようにして、「IT学習を継続するノンプログラマーが当たり前に活躍する」という空気をつくり上げていこうというのが、ノンプロ協会の広報PR戦略です。
まとめ
以上、ノンプロ研を用いた越境学習支援プロジェクトの広報PR戦略についてお伝えしました。
現在トライアル実施中ですが、参画にご興味ある企業さまからのお問い合わせを受け付けております!
以下フォームからお気軽にお問い合わせくださいね。
連載目次:ノンプロ研を活用した越境学習プロジェクトとその全貌
2022年3月からいよいよスタートした「ノンプロ研を活用した越境学習プロジェクト」!このシリーズでは、越境学習についてのおさらいをしつつ、明らかになってきたプロジェクトの全貌について紹介します。「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」について
コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」では、毎月の定例会や勉強会、Slackでのやり取りを通して、皆さんのプログラミング学習の質やモチベーションを高めるための活動をしています。 過去の活動については、以下のページをご覧ください。- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2017-2018)
- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2019)
- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2020)
- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2021)
- コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」の活動レポートまとめ(2022)